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東京都内「BA.2」疑い半数以上で再拡大警戒 3回目接種の予防効果は

  • 2022年4月1日

新型コロナウイルスの感染者数が増加に転じました。感染力が高いとされ、今後の増加要因のひとつと指摘される「BA.2」の系統の疑いがあるウイルスの割合が、都内では半数以上となり専門家は危機感を示しています。一方で感染の抑制するための3回目接種の効果について新たな分析結果が明らかにされました。都内の接種状況などと合わせてまとめました。

感染増加 今後は人出に加え「BA.2」も要因に

新型コロナウイルス対策について助言する厚生労働省の専門家会合で示された資料によりますと、29日までの1週間の新規感染者数は、全国では前の週と比べて1.04倍と、2月上旬以来およそ1か月半ぶりに増加に転じました。

関東地方では、栃木県が1.25倍、東京都が1.05倍、群馬県が1.04倍、埼玉県が1.01倍と、前の週より増加となっている一方で、千葉県が0.95倍、神奈川県が0.86倍、茨城県が0.80倍と減少しています。

専門家会合は、全国の感染状況について1か月以上緩やかな減少が続いていたものの、この数日で増加傾向となり、これまでも感染拡大の初期に起きた20代の割合の増加がみられるとしています。
専門家会合は今後、感染が増加する要因として、まん延防止等重点措置の解除後に夜間の繁華街の人出が全国で増加していて、花見や謝恩会、歓送迎会などの時期を迎えて接触機会が増えることや、オミクロン株のうち、さらに感染力が高いとされる「BA.2」に置き換わることといった要因があると指摘しました。

東京都では「BA.2」疑いが半数以上に

東京都内の感染状況などについて31日、都の専門家による分析結果が公表されました。
それによりますと、都のスクリーニング検査で、オミクロン株のうち感染力がより高いとされる「BA.2」の系統の疑いがあるウイルスは、3月21日までの1週間で、新規陽性者の52.3%となりました。前週から12.7ポイント上昇し、はじめて半数を超えました。

専門家は「年度末前後のイベントによる人の移動や接触機会の増加、それに『BA.2』への置き換わりなどによる急激な感染の再拡大に警戒する必要がある」と指摘しました。

“「BA.2」が引き金で次の波が早まる不安がある”

新型コロナウイルスの感染状況や「BA.2」の影響などについて、感染症対策に詳しい国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授に聞きました。

「残念ながら感染者数は減少傾向が転じて上昇する方向に向かっていると思います。増える要因は何かというと、人が動きやすくなっていることと、もう1つはやはり『BA.2』の影響が出始めていることで、これらを考えるとこのまま感染者数が減ることは難しい。
欧米で『BA.2』が主体になって感染拡大がまた起こりかけているということや、日本でも『BA.2』の割合が増えていることを考えますと、次の波が起こるとすれば『BA.2』が主体に起こるのではないかと思います。 
今後、増加する要因が強くなってきますので、次の波に移行していく可能性はあるのではないかと思います。それを第7波と呼ぶのか第6波の延長線上と呼ぶのかは分かりませんが、いずれにしても4月に入れば相当な数まで感染者数が増加する可能性があると思います。『BA.2』が引き金になって次の波が早めにおきてしまうことが不安です」

感染抑制 3回目ワクチンの発症予防効果は

一方、感染が抑制される要因について、厚生労働省の専門家会合は、ワクチンの3回目の接種が高齢者で進んでいて、若い世代でも進むことが期待されることや、気温が上がっていくことで換気しやすくなることをあげています。

このうち3回目の接種について、長崎大学などのグループが発症を予防する効果を分析しその結果を専門家会合で示しました。
研究グループは、オミクロン株が広がったことし1月から2月に、10都県の13医療機関で、コロナの疑いがあり、検査を受けた16歳から64歳の男女、2000人のデータをもとに分析しました。

それによりますと、検査で陽性だった人は758人、陰性の人は1242人いて、ワクチンの接種歴をもとに分析すると、ファイザーかモデルナのワクチンを2回接種した人では発症を予防する効果は42.8%だった一方で、3回目の接種を受けていた人では68.7%となっていました。
発症を防ぐ効果は、去年7月から9月には2回接種で88.7%ありましたが、その後、オミクロン株に置き換わったことや、接種から時間がたったことで下がっていて、研究グループは3回目の接種で有効性が上昇するとしています。

専門家会合 脇田隆字座長
「7割近い有効性が示され、3回目の接種で一定程度回復すると言える。海外のデータからは、入院や重症化の予防についてはさらに高い効果が見込まれる」

都内の3回目接種 20代は22.7%にとどまる

29日の時点で、東京都内の新型コロナワクチンの3回目の接種率は、全人口でみると41.6%でした。年代別で見ると、65歳以上の高齢者は80%を超えて80.4%となった一方、20代は22.7%、30代は27.0%などと若い世代では低い水準にとどまっています。

国際医療福祉大学 松本哲哉主任教授
「3回目接種に関して、今、社会全体が少し積極的ではないような印象を受けますが、私は、3回目のワクチンは接種しておいた方がいいと思います。『BA.2』による波ならば3回目のワクチン接種は十分効果はありますので、その意味では、若い世代の人たちであっても、打てるのであれば早めに打っていただきたいと思います。今、このタイミングで、3回目接種について様子見という判断はないのではないかと思います」

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