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コロナワクチン4回目接種 効果や安全性踏まえ議論 海外の状況は

  • 2022年3月24日

新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種について、3月24日の厚生労働省の分科会で議論が始まり、4回目に向けた準備を始めることは了承されましたが、接種の目的や効果などを慎重に検討するべきだという意見が相次ぎました。厚生労働省は4回目を実際に行うかどうか引き続き議論するとしています。
ワクチンの4回目接種について、国内や海外の動きをまとめました。

4回目の接種 英仏独などで開始

厚生労働省によりますと、欧米では3回目の接種のあと発症や感染を防ぐ効果がしだいに低下することが報告されイギリスやフランス、ドイツ、イスラエルでは高齢者や医療従事者、重症化リスクのある人などを対象に4回目の接種が行われています。

新型コロナウイルスの規制が撤廃されたあと、感染者が増加しているイギリスでは3月21日、4回目となるワクチンの追加接種が重症化するリスクが高い75歳以上の高齢者などを対象に始まりました。
ことし秋には50歳以上などさらに追加接種の対象を拡大することを検討しています。

イギリス国内では、規制の撤廃によってマスクの着用義務などがなくなり市民が自由に行動するようになったほか、オミクロン株の1つで感染力が高いとされる「BA.2」という系統のウイルスが主流となっていることもあり、ここ数日、1日の新規感染者数が9万人前後にまで増加しています。

ジャビド保健相は21日、地元メディアのインタビューで、感染者数や入院者数などが増加しているものの、過去のピーク時よりは下回っているなどとしたうえで、「感染状況などのデータは注視しているが、現時点で特に懸念はしていない」と述べました。

厚生労働省 4回目の接種準備へ

厚生労働省は、24日専門家でつくる分科会を開き、オミクロン株の感染が収束せず、再拡大する可能性もあるとして、4回目の接種をすべての希望者に行うことを想定して近く全国の自治体に接種券の配送や職員の確保などの準備を始めるよう求める考えを示しました。

使用するのはファイザーとモデルナのワクチンで、接種間隔は6か月を基本としつつ海外の動向を踏まえて検討するとしています。

ワクチン接種をめぐり、岸田総理大臣は16日、「4回目接種のありようについては、専門家の知見を踏まえ検討するが、いかなる結論にも対応できるようファイザー社、モデルナ社との交渉を進め4回目接種の必要量を確保できる見通しが立った」と述べました。
そして、ファイザーを7500万回分、モデルナを7000万回分、それぞれ追加で購入し、最も適切な時期に最新のワクチンを接種できるよう必要量を確保する方針を示しました。

専門家からは慎重な意見も

24日の分科会では準備を始めることは了承された一方、「3回目までの効果や費用を評価して4回目が本当にすべての人に必要か議論すべきだ」とか、「対象者を重症化リスクの高い高齢者やエッセンシャルワーカーに絞るべきではないか」といった意見が出されました。

また、「4回目を公的な予防接種に位置づけるかも含めて考えないといけない」とか、「海外で推奨していない国もあり、データも少ないので有効性や安全性を十分に議論すべきだ」、「準備をしつつやめるという選択肢も持った方がいい」といった慎重な意見も相次ぎました。

厚生労働省は今後、有効性や安全性に関する最新のデータなどを踏まえた上で4回目を実際に行うかどうか引き続き議論するとしています。

アメリカの動きは

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は2月16日、ファイザーやモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、追加の接種から時間が経過すると、効果が徐々に低下する可能性があるとして、4回目の接種が必要かどうか慎重に検討していく考えを示しました。

アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は16日の記者会見で、ファイザーやモデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、現在行われている3回目の接種に加え、「4回目の接種が必要かどうか問われることが多い」と述べ、現時点での考え方を説明しました。

それによりますと、アメリカCDC=疾病対策センターが発表した追加接種の効果の分析では、3回の接種を終えた人での入院を防ぐ効果は、オミクロン株が主流になった時期で、接種から2か月以内の場合91%でしたが、4か月以上たつと78%に低下していたということです。

ファウチ博士はこの分析結果について、次のように述べて、慎重に検討していく考えを示しました。

ファウチ博士
「低下したとはいえ、入院を防ぐ効果は比較的高いといえる。
今後も新型コロナウイルスの感染者や入院者を減少させ続けるためにはワクチンの追加の接種が極めて重要だ。4回目の接種については随時、データを監視し、推奨が必要かどうか判断していく」

モデルナ・ファイザー 緊急使用の許可申請

アメリカの製薬会社モデルナは3月17日、新型コロナウイルスワクチンの効果を維持するための4回目の接種について、緊急使用の許可をFDA=アメリカ食品医薬品局に申請したと発表しました。

申請の理由については「高齢だったり基礎疾患があったりして、重症化リスクの高い人などへの4回目の接種を、保健当局が柔軟に判断できるようにするためだ」としています。

ファイザーも15日に、65歳以上を対象にした4回目の接種の緊急使用の許可を申請していて、FDAは4月、専門家の委員会を開いて必要性や対象について検討することにしています。

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