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ウクライナ避難者支援 東京都 神奈川県 住宅確保など受け入れ策は

  • 2022年3月15日

ロシア軍が、ウクライナ各地で攻勢を強めるなか、国連難民高等弁務官事務所によりますと、侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は13日時点で280万人を超えました。日本国内でも避難した人の住居の確保など生活の支援や、親族の避難などを相談する窓口の設置など、受け入れに向けた取り組みが進められています。現段階の詳細をまとめました。

ウクライナからの避難 6割がポーランドへ

ウクライナに侵攻するロシア軍は、首都キエフの包囲や東部の要衝マリウポリの掌握に向けて攻勢を強めています。

ウクライナとの国境にあるポーランドのメディカの検問所では子ども連れの女性や高齢者が次々と避難してくる姿が見られました。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシアによる軍事侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は13日時点で280万人を超えました。このうち、およそ6割にあたる172万人あまりがポーランドに避難したということです。

“大半は女性や子ども お年寄り 長期支援を”

東京・品川区のNGO「難民を助ける会」のスタッフで、ポーランドで支援活動に当たっている中坪央暁さんがNHKのオンラインインタビューに応じ、「成人男性の出国が制限される中、家族を連れて避難している女性たちの負担が非常に大きい」として、長期的な支援の必要性を訴えました。

NGO「難民を助ける会」中坪央暁さん(ポーランドで支援活動)
「避難した人の大半が女性や子ども、お年寄りで、出国が制限されている成人男性の姿が全く見えないというのが今回の特徴だ。避難は家族が引き裂かれる非常に過酷な選択で、女性たちの精神的な負担は非常に大きい」

ワルシャワ中央駅

その上で、ポーランドでの支援は一般家庭が多数の民泊を受け入れるなど市民や企業のボランティアが主体となっているとして、「避難する人がこれ以上の数、流入してきた場合、市民や企業が主体の受け入れには限界がある。長期化した場合、ポーランドや避難者を受け入れている周辺の国々をどれだけ支えられるかが鍵になる」と述べました。

受け入れ支援策 東京都は住まい確保

避難した人の受け入れについて日本国内の取り組みです。東京都の小池知事は11日、ウクライナから避難した人を受け入れるため、都営住宅100戸をすでに確保し、最大700戸まで拡大する考えがあることを明らかにしました。入居した場合は、生活に必要な備品は都が用意し、衣類の提供などの支援も行うということです。

東京都の取り組み
〇住まいの支援
 都営住宅100戸確保(最大700戸まで)
〇生活な備品は都が準備
〇衣類の提供も

神奈川県 親族など受け入れの相談窓口

神奈川県の黒岩知事は10日、ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使との面会し、ウクライナからの避難した人を受け入れる際には、住まいだけでなく仕事や教育などの支援も行っていく考えを伝えたことを明らかにしました。また、箱根町の旅館からは、避難してきた人を住み込みで受け入れる提案が寄せられているとして、県は県内企業の協力も得ながら、具体的な支援策を検討していくということです。

また、神奈川県は横浜市神奈川区に相談窓口を設け、県内に住むおよそ200人のウクライナ人などから、現地に住む親族や知人の受け入れ、さらに日本での住まいや就業などについて相談にのったり、関係機関につないだりする支援を始めました。

神奈川県の取り組み
〇住まい・仕事・教育支援の考え
〇相談窓口設置
 場所 かながわ県民センター
 受付 平日 9時~17時15分
 電話 045-316-2771

相談窓口は、横浜市神奈川区のかながわ県民センターに設けられていて、平日の午前9時から午後5時15分まで、相談を受け付けるということです。ただし、正午から午後1時は除きます。電話番号は045-316-2771です。 

日本語習得など支援するプロジェクト

さらに、ウクライナから避難した人たちの日本語の習得を支援するプロジェクトも進められています。
大阪府の清風情報工科学院と東京都や熊本県などの日本語学校あわせて12校で作る「ウクライナ学生支援会」は、ウクライナからの避難した人を無料で生徒として受け入れ、日本語の習得を支援するプロジェクトを始めることになりました。
あわせて100人の受け入れを目指すとしていて、日本での生活費も支援するためインターネットを通じてクラウドファンディングを行い、寄付を募るということです。
避難した人が留学生として滞在できるよう関係省庁とも協議しているということです。

「ウクライナ学生支援会」のプロジェクト
〇日本語学校生徒として受け入れ
〇授業料は学校側負担で無料
〇生活費支援も目指す

「ウクライナ学生支援会」平岡憲人代表(清風情報工科学院校長)
「日本語学校は、外国人にゼロからことばを教えることや日常生活の手助けに慣れていて、役立つことができると思う」

政府 避難者受け入れ体制の構築急ぐ

ウクライナから避難する人への対応をめぐり、岸田総理大臣は、15日午前、総理大臣官邸で、松野官房長官と古川法務大臣、それに林外務大臣と協議しました。この中で、岸田総理大臣は、ウクライナへの連帯を示していくため、日本としても避難する人を受け入れる体制の構築を急ぐよう指示しました。

松野官房長官(閣議後の記者会見)
「政府全体としての対応を至急検討しているところだ。当面の滞在先の確保や生活用品の給付、さらには日本語教育、就労、就学、定住支援など、希望も踏まえながら、どのような支援ができるか、企業や自治体とも連携しつつ、期待に応えられるような受け入れを検討していきたい」

政府は、日本国内に親族や知人がいない人たちについても人道上の観点から受け入れる方針です。

また古川法務大臣は、ウクライナから避難してきた人が希望すれば、必要に応じて、90日間の短期滞在から、就労が可能で1年間滞在できる「特定活動」という在留資格への変更を認める方針を示しました。

 
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