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第6波 感染者減少が緩やかな理由は 歓送迎会や花見をどうする?

  • 2022年3月9日

新型コロナウイルスの感染確認は、緩やかな減少傾向となっていますが、第5波の時のような減り方とはなっていません。どんな理由が考えられるのでしょうか。
卒業式や入学式、歓送迎会、花見など、人の動きが活発になる時期を控え、今後の見通しや対策、それに本格的な経済活動の再開などについて、専門家や医師会の見方をまとめました。

新規感染者数は緩やかに減少

新型コロナウイルスについて、NHKは各地の自治体で発表された感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。
全国では、3日まででは0.92倍と3週連続で緩やかに減少しています。東京都を中心とする1都3県でも、引き続き感染者数が多い中、緩やかな減少傾向が続いています。

都内の現在の感染状況や今後の見通しなどについて、感染症対策に詳しい国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授に話を聞きました。

〇減り方が鈍い新規感染者数
少なくともピークは越えて減っている傾向が続いていることはいいことですが、残念ながら減り方が鈍いと思います。まだ安心できるぐらいの数まで減ったわけでありません。
感染者数そのものが多く、医療の現場では、入院患者の受け入れは厳しく、要望された患者を何とか優先順位をつけて受け入れていくというような状況がまだ続いています。
一方、外来受診を希望する患者の数は1週間前と比べると減ってきているように思います。数日先まで埋まっていたような状況もありましたが、それから比べれば少し改善してきています。

〇「BA.2」の影響は
感染力が強い「BA.2」の影響は、まだそれほど出ていないと思います。今はおそらく「BA.1」が主体と思いますが、「BA2」が段々と割合として増えてくるでしょう。それに伴って感染者数の増加が、3月、4月のどこかのタイミングで起こってくる可能性があると思います。減りかけた感染者数が増加したり、次の波が「BA.2」が主体で起きたりということもあり得るので、その意味で「BA.2」の影響は決して無視はできませんし、それに対する備えも考えておかねばならないと思います。

緩やかな減り方 3回目接種と重点措置の効果は

政府が7日公表した最新の状況によりますと、国内で新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を受けた人は3149万9555人で、全人口の24.9%となっています。
また、5歳から11歳の子どもで1回目の接種を受けた人は5799人となっています。
(実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがあります)

〇3回目接種について
ワクチン接種率がまだ25%ぐらいまでしかいっていないというところが、まだ安心できない要因の1つでもあります。少しずつ接種率が高まってきているのですが、十分なところまではまだ行っていません。ワクチンの効果もまだ十分に見られていない、人の行動の抑制もしっかりかかっていないため、緩やかにしか減少してきていないということだと思います。

〇重点措置の効果は
まん延防止等重点措置が続いている中で、一定程度の抑制はかかっていると思います。ある程度、抑制がきいた状態であれば下がり方は鈍いですが、しばらくは減少傾向が続くのではないかと思います。
ただ、強力な抑制ではないので、人と人との接触の頻度がそんなに極端な減り方をしているわけではありません。第5波の時のように極端に減るということもないと思います。

新年度に向けて見通しは

〇感染が増加する要因は
年度末あるいは年度始めで、例えば卒業式や入学式、いろんな職場での入社など、人の動きが活発になりやすい状況がこの3月4月続きます。しかも暖かくなってきます。ようやく落ち着いたかなと思える状況が4月になったらまた上昇に転じてしまう可能性もあります。
この1、2か月は、そう簡単に落ちついた状況をつくれるか、なかなか厳しいのではないかと思います。

〇感染対策と両立を
いろいろ楽しむとしてもはめを外さないで感染のことを少し頭の中に置いて行動することが必要だと思います。
例えば花見に行くこと自体は決して悪いことじゃないと思います。ですが、例えば近い距離でワイワイ騒ぐ。しかもマスクを取った状態で、周りがうるさいから大きい声でしゃべる、長い時間話をするとなると、それはちょっとまずいなと思います。感染の広がりがまだ落ちついてないから話すときはマスクをしよう、そういう気持ちの切り替えだけでもできるといいかなとは思います。
私たちが望むのは、感染者数がずっと低い状態がやっぱりある程度一定期間はつくってほしいということです。それが医療提供体制の改善に結び付くし、社会としても、少し安心して、いろいろな経済活動ができるような状況になってくると思います。

経済活動の再開に必要なことは

一方、東京都医師会の尾崎治夫会長は8日、医師会の定例記者会見で、現在の感染状況について「ピークは越えたと思うが当初の想定のように急速に増えて減るようにはなっておらず、今週、経過を見る必要がある」と述べました。

また、新型コロナのオミクロン株の1つ「BA.2」系統のウイルスに危機感を示し、「春休みや年度末、卒業・入学などで飲食する機会が増えて、感染が再拡大する可能性もある」として、引き続きマスクや手洗いそれに換気などの感染対策を徹底するよう呼びかけました。

その上で、経済活動の再開について次のように述べました。

抗原定性検査の実証実験では9%の方が陽性でした。こうした無症状者を拾い上げ、感染のおそれが極めて少ない方たちだけで、飲食や経済活動を広げていくことが今後は必要になってくると思います。3回目のワクチン接種と迅速に結果が分かる検査をしていくことが、これからの経済活動を広げていくために重要であるということが再認識されるのではないかと思っています。

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