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オミクロン株か花粉症か 症状の見分け方はある? 感染をさけるには

  • 2022年3月8日

新型コロナウイルスのオミクロン株と似た症状が出る花粉症のシーズンとなりました。「くしゃみ」「鼻水」など、その症状が花粉症ではなく新型コロナだった場合は感染を広げてしまうおそれがあるほか、花粉症であっても放置すると自分が感染するリスクが高まることもあるということです。見分け方はあるのか、迷ったときの対応や気をつけることなど詳しくまとめました。

花粉症と新型コロナのオミクロン株の症状

新型コロナウイルスのオミクロン株と花粉症は、症状が非常によく似ています。それぞれの症状をまとめました。

耳鼻科の専門医によりますと花粉症の主な症状は次の通りです。

〇花粉症
くしゃみ 鼻水 鼻づまり 目のかゆみ けん怠感・だるさ 嗅覚障害 熱っぽさ のどの痛み・イガイガ感 せき 軽い頭痛 耳のかゆみなど

新型コロナのオミクロン株の症状について、国立感染症研究所が「HER‐SYS」のデータをまとめたところ、以下の通りでした。

〇オミクロン株(「HER-SYS」)
発熱66.6% せき41.6% 全身けん怠感22.5% 頭痛21.1% せき以外の呼吸器症状12.9% 吐き気やおう吐2.7% 下痢2.3% 嗅覚・味覚障害0.8%など

新型コロナのオミクロン株の症状について、国立感染症研究所の疫学調査では次の通りです。

〇オミクロン株(疫学調査)
せき45.1% 発熱32.8% のどの痛み32.8% 鼻水20.5% 嗅覚障害1.6% 味覚障害0.8%

このほかにも、イギリスの研究者らで作る団体の調査では、オミクロン株の発症者の60%に「くしゃみ」の症状があったという報告もあります。
それぞれ似た症状が並ぶように順序を変えて一覧にすると次のようになりました。

花粉症とオミクロン株の主な症状
花粉症の症状 オミクロン株の症状
HER-SYSまとめ 感染研
疫学調査
せき せき せき
熱っぽさ 発熱 発熱
嗅覚障害 嗅覚障害
味覚障害
嗅覚障害
味覚障害
けん怠感
だるさ
全身けん怠感  
軽い頭痛 頭痛  
のどの痛み
イガイガ感
  のどの痛み
鼻水   鼻水
くしゃみ せき以外の呼吸器症状  
鼻づまり 吐き気 おう吐  
目のかゆみ 下痢  
耳のかゆみ    

“検査なしで見分けることは専門医でも難しい”

「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」で、新型コロナ対策チームの責任者を務める木村百合香医師は、新型コロナによる症状なのか、花粉症によるものなのか、見分けることが難しいのは専門の医師にとっても同じだと指摘しています。

木村百合香医師(学会の新型コロナ対策チーム責任者)
「例年どおりの花粉症の『くしゃみ』『鼻水』の症状で『いつもの薬をください』と受診した患者さんがいました。花粉症の薬を出しましたが、2日後に『のどの痛みが強くなってきた』ということで再受診したのでコロナの検査をしてみると陽性だったことがありました。初期の症状は本当に鑑別がつかないものがあると、実感した症例です。
専門的には、花粉症では鼻の粘膜が白くなるのが典型的な所見ですが、花粉症の初期では、こうした所見がはっきりと出ないことも少なくありません。検査なしに見分けるのは医師でも難しいのではないかと思います」

今回の花粉症シーズンの問題点とは

「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」は、ウェブサイト公開している呼びかけで、新型コロナ、特にオミクロン株が流行している中で、花粉症シーズンに突入してしまうことで起こる問題点を整理しています。

〇見分けがつかず不安
学会は「花粉症の症状があると、ご自身がウイルスに感染しているかわかりにくくなってしまいます」としています。
鼻水などの症状が出たとき、花粉症なら学校や仕事に行っても問題ありませんが、オミクロン株が疑われるなら外出は控え医療機関を受診するべきです。判断に迷うケースが出てきそうです。

〇感染を広げるリスク
感染しているのに、花粉症だと思い込み対策がおろそかになると、ほかの人に感染を広げてしまうおそれがあります。
特に、花粉症に加えてオミクロン株に感染した場合、花粉症の「くしゃみ」には要注意です。学会によりますと「くしゃみ」で発生する飛まつの量は、せきの10倍以上だということです。

〇自分が感染するリスク
学会では、花粉症の症状を放置すると新型コロナの感染リスクが高くなる可能性があるとしています。
花粉症の症状として、目や鼻のかゆみなどがあります。新型コロナウイルスが付着した手でつい目や鼻をこすってしまうと、粘膜を介して感染するリスクがあるというのです。

“自分や周囲を守るため 早めの受診を”

学会などが呼びかけているのは「早めの受診」です。花粉症は、早く治療を始めれば症状を抑えることができるそうです。これまでの研究で、症状が出る前やまだ軽いうちに治療を始めることで、その後の症状が軽くなることが分かっているということです。

治療を受けて花粉症の症状が軽くなったり収まったりしているのに、それでも「のどの痛み」や「頭痛」、それに「けん怠感」などの症状が出てきた場合や、花粉症の治療を受けているのに症状に変化がない場合は、新型コロナの可能性を疑うきっかけになります。

また、去年まで花粉症の症状が出ていなかったにもかかわらず、ことし、急に花粉症のような症状が出てきた場合も、花粉症だろうと決めつけずに、注意してほしいということです。

木村百合香医師(学会の新型コロナ対策チーム責任者)
「例年どおりの花粉症の症状が出ていて、特に熱が高いといった特徴がなかったり、周りに新型コロナウイルスに感染した人がいたというようなことがなければ、通常の花粉症として受診することで問題ないと思います。
一方、いつもは鼻水とくしゃみなのに、のどが痛い、熱が出ている、頭痛があるといった場合は、受診の前にあらかじめクリニックに伝えて欲しいです。
自分自身を守るためにも、周りの方を守るためにも、今シーズンは早めに、医療機関を受診して、花粉症の治療をしてほしいと思います」

ことしの花粉飛散は 東京都の場合

東京都は医師や気象予報士などの有識者が分析した結果をもとに、ことしの春に都内で飛散する花粉の予測をまとめました。
それによりますと、スギとヒノキの花粉の量は、去年の1.5倍程度に、過去10年の平均と比べると、1.1倍程度になる見通しだということです。
花粉症の症状が悪化しやすい花粉の量の多い日は、各地の平均で去年より7日多い36日間になる見通しで、例年よりも増える見通しだということです。

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