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オミクロン株 濃厚接触者の定義は?どう判断すれば?企業や学校は

  • 2022年1月31日

新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株の感染が急拡大するなか、濃厚接触者の数も急増しています。
自宅などで待機が求められる濃厚接触者。保健所の業務がひっ迫し、社員が感染した場合に企業が濃厚接触者の判断を求められるケースも相次いでいます。
濃厚接触者の定義とは?自分は濃厚接触者にあたるのか?知っておきたいポイントをまとめました。(1月31日に情報追記)

社員が感染 濃厚接触者を企業が判断

60人あまりが働く千葉県鎌ケ谷市にあるステンレス材料の販売会社では、1月20日、社員1人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。
会社では、おととし社員が新型コロナウイルスに感染した時には保健所の指導に従って、配席や昼食時のレイアウト、濃厚接触の可能性がある人のリストなどを提出し、保健所が濃厚接触者の判断をしたということです。

今回は保健所に問い合わせたところ、「対応できない」と言われたということで、千葉県が示している「手で触れることのできる距離、目安として1メートル以内で、必要な感染対策なしで15分以上の接触があった」などの基準にも基づいて、濃厚接触者の判断を行ったということです。

その結果、濃厚接触者と判断すべき社員はいませんでした。感染した社員と社内で席が近い人などにはPCR検査を受けてもらいましたが、いずれも陰性だったということです。

野水鋼業 野水俊明社長
「それぞれの企業で対応するしかないと思います。職場で感染が広がらないよう、換気やマスクの着用などを改めて徹底したいです」

企業からの相談急増

都内の中小企業でつくる団体では、濃厚接触者の判断基準がわからないなどという企業からの相談が急増しています。

都内の、およそ2300の中小企業が加盟する団体では、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するためおととし2月、相談窓口を設置し、企業からの相談に応じています。

相談は12月は1日1件程度でしたが、感染の急拡大で件数は急増し現在は1日に10件を超える相談が寄せられています。
26日も化学薬品メーカーの経営者から「感染したため出勤できなくなり銀行への支払いなどの業務が滞り困っている」などという相談があり担当者がアドバイスしていました。

企業からの相談で特に多いのは社員が感染した場合、同じ職場で働くほかの社員について濃厚接触者をどのように判断すべきかという内容です。
保健所の業務がひっ迫し、企業が濃厚接触者の判断を求められるケースが相次いでいますが、保健所に相談したいと電話をしてもつながらず対応に困っているという声が増えているということです。
団体では、自治体のホームページなどに掲載された濃厚接触者の判断基準などに関する周知を案内しています。

東京中小企業家同友会 林隆史事務局長
「中小企業は限られた人員で経営を守りながら濃厚接触者の判断などを同時に行っている状況で、ほんろうされていると感じる。企業に必要な情報を丁寧に伝えていくのが大事だと考えています」

濃厚接触者の判断 学校と教育委員会で

新型コロナウイルスの感染が学校でも急増する中、さいたま市の保健所は業務がひっ迫しているとして、学校で感染者が出た場合に濃厚接触の疑いがある児童や生徒がいるかどうかの判断を、学校と市の教育委員会に委ねることになりました。

さいたま市では、1月に入って市立の小中学校や高校で感染が確認された児童や生徒は25日時点で796人と1か月の感染者数としては過去最多となっています。

学校で感染者が出た場合、学校からの情報などを元に保健所が濃厚接触者の有無などを判断していますが、保健所の業務がひっ迫して判断が出るまで時間がかかっているということです。

こうした中、さいたま市保健所は25日、学校で感染者が出た場合、周囲の児童や生徒に濃厚接触の疑いがあるかどうかの判断を、それぞれの学校や教育委員会で行うよう要請しました。
さいたま市教育委員会は、去年夏の第5波でも同じような措置を取ってきたということです。

さいたま市教育委員会
「引き続き学校内での感染拡大防止を最優先に、適切に学級閉鎖などの措置を行っていく」

母親 濃厚接触者か判断出ず困惑

さいたま市内の40代の母親は、子ども2人が通う小学校が先週から今週にかけて相次いで学級閉鎖や学年閉鎖になりましたが、子どもが濃厚接触者かどうかわからず、仕事を休んだといいます。

25日に取材したさいたま市内の40代の母親によりますと、小学4年生と2年生の兄弟が通う小学校が先週から今週にかけて相次いで学級閉鎖や学年閉鎖になったということです。
兄は濃厚接触者として判断されましたが、連絡があったのは学級閉鎖から4日後だったということです。

連絡が来るまでの間、会社員の母親は子どもが濃厚接触者にあたるかどうかわからず、不安を抱えながら仕事を休んで子どもの面倒を見ていたといいます。

母親
「濃厚接触者かどうかすぐにわからず、学級閉鎖がいつまで続くかという判断も出ていないので、会社には見通しを伝えられず困りました」

濃厚接触者の定義は?どう判断

濃厚接触者は、感染した人と近距離で接触したり、長時間接触したりして、感染している可能性がある人です。
厚生労働省などによりますと、濃厚接触者かどうかを判断する際の重要なポイントは次の通りです。
 

〇期間
感染者がウイルスを排出しなくなる発症後10日たつまでの間。(感染者が無症状の場合は検査のための検体を採取してから7日
〇接触の目安
マスクなどをつけずに感染者に手で触れたり、お互いに手を伸ばしたら届く距離で15分以上接触したりした場合。感染者の体液などがついたものに直接触れた可能性のある場合、など。

東京都福祉保健局のホームページでは、次のようなケースをあげています。

・患者と同居、あるいは長時間の接触(車内・航空機など)があった人
・適切な感染防護なしに患者を診察、看護もしくは介護した人
・患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い人
・その他、手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策(マス クなど)なしで15分以上接触があった人(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)

濃厚接触者 待機期間は7日に短縮

厚生労働省では、オミクロン株の潜伏期間などの最新の科学的な知見を踏まえ、1月14日付けで濃厚接触者の自宅などでの待機期間をこれまでの14日から10日間に短縮しました。
さらに1月28日付けで、この期間を7日間に短縮しています。
このため、感染者と最後に接触した日を0日として、7日間は自宅などでの待機が求められることになります。
 

東京都によりますと、同居している家族が感染した場合は、感染者が入院したり、個室に隔離された状態になった日を、「最後に接触した日」とするとしています。
ただ、感染したのが幼い子どもなどで別室に隔離できない場合は、感染者自身の療養が終わる日が「最後に接触した日」となるということです。
そこから7日間、つまり最大で17日間となります。(※感染者に症状がある場合)

ただ、医療従事者などのいわゆる「エッセンシャルワーカー」については、自治体の判断により、4日目と5日目に国内で承認されている抗原検査キットで陰性が確認された場合は、5日目から解除できるとしています。

7日間待機で5%程リスク残る “感染対策徹底を” 

国立感染症研究所によりますと、オミクロン株に感染した場合、7日目までに発症する確率は94点5%、10日目までに発症する確率は99.2%となっています。つまり、7日間の待機期間では5%程度のリスクが残るとされています。

このため、厚生労働省では、待機が解除されたあとも、10日間たつまでは、検温など自分で健康状態を確認することや、リスクの高い場所や会食などを避けたり、マスクを着用したりするなどの感染対策を徹底することを求めています。
 

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