1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. オミクロン株 感染拡大で病院機能どう継続?「出勤できない」

オミクロン株 感染拡大で病院機能どう継続?「出勤できない」

  • 2022年1月18日

感染力が強いオミクロン株が広がる中、社会活動をどう継続するのか。
東京・港区の病院は、複数での外食を禁止するなど感染対策を改めて徹底していますが、子どもが通う保育園で感染者が出て出勤できなくなったスタッフも出始めていて、病院の機能をどう維持していくのか、危機感を強めています。

症状悪化の患者増を懸念

東京・港区の東京都済生会中央病院は、これまで、およそ40床で比較的、症状が重い新型コロナ患者の治療にあたってきました。
年末までは、入院患者はほとんどいませんでしたが、先週の金曜日以降、新たに12人が入院するなど、患者が急増していて、現在は30代から90代の14人が入院しています。

多くが軽症ですが、基礎疾患があるなど、重症化リスクの高い人たちもいて、なかには中等症に悪化している人もいるということです。
まだ病床に余裕はあるものの、新たにクラスターが発生した高齢者施設の患者を受け入れ始めていて、今後、症状が悪化する患者が増えないか危機感を強めています。

東京都済生会中央病院 竜崎崇和副院長
「保健所も急激な感染拡大で手が回ってないのか、高齢者施設から直接、入院できないか相談があったケースもあり、悲惨な状況だと感じた。まだ患者を受け入れられる病床は用意しているが、今後、どれだけ患者が増えるか分からないので、感染を拡大させないなど、気を引き締めて対応したい」

出勤できないスタッフ増で患者受け入れ不可を懸念

病院が懸念するのは、スタッフが感染したり、家族の感染によって濃厚接触者に認定されたりして出勤できなくなり、病床の空きがあるのに、患者の受け入れができなくなることです。

17日も、子どもが通う保育園で感染者が出て当面出勤できなくなったと、看護師から連絡があったということです。ほかにも、5人の看護師が同じ理由で出勤できなくなっているほか、家族の感染で濃厚接触者に認定されたスタッフも出ているということです。

病院は、看護師などスタッフのローテーションをそのたびに見直し、感染者や濃厚接触者が出ても業務を続けられるよう調整を続けています。

病院は医師や看護師などのスタッフに対し、これまで自粛を求めていた、複数での外食や、旅行、それにスポーツ観戦を禁止することを決め、通知しました。

竜崎崇和 副院長
「濃厚接触者として多数の職員が休むことになると、病棟が機能停止に陥り、患者さんが病院にかかれなくなることが危惧される。職員は責任感から仕事に穴をあけることに抵抗感があると思うが、少しでも体調不良があれば休んでほしいし、さらに気を引き締めて感染防御を徹底していきたい」

多くの診療科が当番制で担当

東京医科大学八王子医療センターは、コロナ患者の診療において中心的な役割を担う感染症科や総合診療科などの医師が「新型コロナコンシェルジュ」として、指導を行いながら、院内に36ある診療科のうち、6割以上に上る科の医師が日替わりで、その日入院した患者の主治医となって受け持つ体制づくりを進めています。

さらに、感染の拡大に備えて1月18日からは、一時、50床ほどにまで縮小していたコロナ専用病床を、80床余りまで広げるということです。

感染症科 平井由児教授
「現在は、すべての診療科が当番制で診るという仕組みで、そこに私たちのような新型コロナコンシェルジュという役割を設け、主治医になった診療科とコンシェルジュが2つの目線で患者を診ていく。一緒に診療する形でバックアップしていく体制を取っている」

子どもの感染増で小児用病床ひっ迫の恐れ

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、千葉県市原市の診療所では発熱外来を受診する子どもの患者が増加していることから医師は小児用の病床のひっ迫につながる恐れがあるとして感染防止対策の徹底を呼びかけています。

市原市にある産婦人科や小児科などの診療所では発熱外来を受診する患者が先週から第5波のピーク時と同じ程度の1日あたりおよそ20人となり、その半数程度が10代以下だということです。
17日朝も、発熱などの症状を訴える患者が相次いで訪れ、医師が車内で待つ患者の検体を採取して検査を行っていました。
この診療所では検査した患者のおよそ3割で感染が確認され、感染が確認された患者のうちワクチン接種対象外の12歳未満の幼児や小学生の割合が半数にまで増えているということです。医師は今後、感染が広がり、数に限りがある子ども向けの病床のひっ迫につながる恐れがあると懸念を強めています。

診療所 鶴岡信栄医師
「小児科の診療は普段からギリギリの体制で行われている。子どもの重症化率は低いと言われているが大勢が感染すれば一定の割合で症状が悪化して入院が必要になるし、持病を持っている子もいる。子どもたちを守るために1人1人が対策を徹底してほしい」

ページトップに戻る