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オミクロン株の症状は?WHO 鼻・のど炎症出るも重症化リスク低い

  • 2022年1月5日

世界的に感染拡大に歯止めがかからず、日本でも第6波となるのか懸念されていますが、気になるのが新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株の症状。
WHO=世界保健機関の責任者は、鼻やのど、いわゆる上気道の炎症を引き起こしやすいものの、ほかの変異ウイルスと比べて肺まで達して重症化するリスクは低いという見解を示しました。オミクロン株の症状について、現段階の国内外の研究結果や見解をまとめました。

(症状別の状況 詳しくはこちら)
軽症でもつらい!重症・中等症・軽症の状況は?

WHO上気道の炎症引き起こしやすい

WHOで新型コロナウイルスの分析を担当するマフムード氏は、4日の会見で、オミクロン株の症状について「肺まで達して深刻な肺炎を引き起こす、ほかの複数の変異ウイルスと異なり、上気道の炎症を引き起こしやすいとする、研究結果が増えている」と述べ、炎症の場所が鼻やのどにとどまるケースが多く、重症化するリスクは低いという見解を示しました。

マフムード氏は「とてもよいニュースになりえる」と述べる一方で、「証明するためにはさらなる研究が必要だ」と慎重な姿勢を示しました。

WHOは、オミクロン株は著しく速いスピードで感染が拡大するため、ワクチンを接種した人や過去に新型コロナウイルスに感染して回復した人が、再び感染するおそれがあると指摘し、各国に警戒を呼びかけています。

イギリス 入院リスク デルタ株比3分の1

イギリスでは、12月30日までにイングランドでオミクロン株への感染が確認されたのは21万2000人あまりで、入院は981人、そして75人が亡くなったとしています。

イギリスの保健当局によりますと、オミクロン株に感染して入院に至るリスクは、デルタ株の場合に比べて3分の1になっているとしています。

2回目のワクチン接種を終えてから14日以上の人では、ワクチンを接種していない人に比べて、入院するケースは65%低く、3回目の追加接種を受けてから14日以上の人では81%低くなっていました。

イギリスの保健当局
「オミクロン株は感染拡大のスピードの速さや免疫から逃れる性質があるため、重症化リスクが低いといっても、必ずしも医療機関への負荷が減ることは意味しない」

また、感染者が増加してから、重症化する人や亡くなる人が増加するまでは一定の時間がかかります。

WHO(12月28日の週報)
「イギリスや南アフリカ、それにデンマークからの初期のデータでは、オミクロン株では、入院に至るリスクはデルタ株に比べて低いとみられるものの、酸素吸入や人工呼吸器の使用、死亡といった重症度を見るデータがさらに必要だ」

東京大 従来のウイルス比 症状引き起こす力弱いか

新型コロナウイルスの変異ウイルス、オミクロン株の症状の重さについて、東京大学などのグループが動物などで実験した結果、これまでのウイルスに比べて症状を引き起こす力が弱い可能性があると発表しました。

この実験結果は、東京大学医科学研究所の佐藤佳准教授と北海道大学大学院医学研究院の福原崇介教授らのグループがインターネット上で発表しました。
グループではオミクロン株とデルタ株、それに従来の新型コロナウイルスをそれぞれ培養細胞に感染させたところ、デルタ株や従来のウイルスでは感染した細胞が壊れて塊になりましたが、オミクロン株ではこうした塊はできなかったということです。

また、それぞれのウイルスをハムスターに感染させると、デルタ株や従来のウイルスでは体重の減少や肺炎の悪化、それに肺での出血などがみられましたが、オミクロン株では体重に大きな変化はなく、肺炎になっても悪化することはなかったということです。

グループではあくまで動物などでの実験結果だとした上で、オミクロン株が症状を引き起こす力はデルタ株などに比べると弱い可能性があるとしています。

福原教授
「ハムスターでの実験ではあるが、オミクロン株の症状を探ることができた。オミクロン株でも、肺炎が無くなるわけではなく、感染が広がれば重症化する人も出てくると考えられるので警戒を解いていいわけではない」

治療に当たっている現場の医師は

東京都内の医療機関で、新型コロナウイルスのオミクロン株に感染した患者の治療にあたった医師がNHKの取材に応じ、患者は無症状か、症状が出ても発熱やせきなどで重症化した人はいないと述べました。
ほとんどがワクチンを接種した比較的若い世代だということで、重症化しやすい人に感染が広がることも想定して慎重に対応することが必要だと強調しました。

コロナ患者の治療に当たってきた、国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長によりますと、センターではオミクロン株に感染した患者10人以上の治療に当たったということです。

患者
・ほとんどがワクチンを接種
・海外から帰国した20代~60代までが中心
・無症状か、症状が出ても発熱・せき・のどの痛みなどが多い
・重症化した人はいない
・味覚や嗅覚の異常を訴える人は少ない(デルタ株に比べ)

大曲センター長(感染した場合の重症度について)
「いまはたまたま重症化する率が低い世代を見ているだけかもしれず、高齢者や持病のある人がかかったらどうなるかわからない。オミクロン株で重症化する率が低いのか、若い人を中心に感染しているから低いのか、区別がつかない。
新型コロナの感染が始まった当初、チャーター便で中国から帰国した人たちも軽症の人が多く、その後、徐々に重症者が出てきたこともあるので、今後どうなるか慎重に見ていく必要がある。
オミクロン株の性質が明らかになるまでは、デルタ株と同様の厳しい状況を想定し、気を引き締めて対応することが重要だ」

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