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オミクロン株への感染防御能力は ワクチン効果が大幅低下の実験結果

  • 2021年12月28日

新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」へのワクチンの効果は、これまでの変異ウイルスへの効果と比べてどうなのか。北里大学のグループが国内でワクチンを接種した人の抗体がどれだけ効果があるか、培養細胞を使って実験したところ、デルタ株に比べてワクチンの効果が大幅に下がっていることが分かりました。

懸念されるオミクロン株へのワクチンの効果

世界中で進められているウイルスの研究から、オミクロン株の性質が徐々に明らかになってきています。専門家たちが最も懸念するのが、オミクロン株の感染力とワクチンの効果への影響です。

 

イギリスでは、最初に確認されてからおよそ1か月後には、国内でオミクロン株の感染が確認された人の累計が11万人を超えたほか、海外のこれまでの報告では、オミクロン株へのワクチンの効果が大幅に下がっている可能性が指摘されています。

厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は、2021年12月22日に行われた会合のあとの記者会見で、オミクロン株についての見解を述べました。

厚生労働省 専門家会合 脇田座長
「デルタ株に対してはワクチン接種などによる免疫の効果が保たれていて、すぐ大きな流行につながるとは考えにくかったがオミクロン株ではワクチンの効果が低下することがわかっていて、他国の状況をみると感染が非常に急速に進む可能性がある」

“ファイザー・モデルナともに効果が大幅に低下”

北里大学の片山和彦教授らのグループは、実際のオミクロン株を使って国内でファイザーかモデルナのワクチンを2回接種した人、それぞれ6人の血液に含まれる抗体にどれだけ効果があるかを、培養細胞を使った実験で調べました。

その結果、ファイザーのワクチンを2回接種して3か月たった人ではオミクロン株に対する中和抗体の値はデルタ株の場合と比べて平均で72%下がっていました。
また、モデルナのワクチンでは接種後3か月たった人のオミクロン株に対する中和抗体の値はデルタ株の場合と比べて平均で82%下がっていたということです。

実験の結果から片山教授は、オミクロン株に対してはワクチンを接種した人も基本的な感染対策を改めて徹底する必要があると指摘しています。

北里大学 片山教授
「あくまで実験なので実際にワクチンの効果が全く無くなる訳ではないと思うが、国内でもオミクロン株に対する効果が低下していることが確認された。3回目の追加接種で、抗体の量を上げて感染防御力を獲得することが非常に重要になってくる。
感染防御する能力は、今までと違って低下していてワクチンを打っていても感染してしまうということを意識してほしい。これまでは、感染しないようにという感染防御をしていたと思うが、オミクロン株の場合は知らないうちに感染して、自分が感染をひろげるかもしれないと考えなければならない」

ワクチン3回目接種 さらなる前倒しも

新型コロナワクチンの3回目の接種をめぐって、政府は、医療従事者や重症化リスクが高い高齢者施設の入所者などについて、接種間隔を原則の8か月から2か月前倒しして6か月に短縮するとともに、そのほかの一般の高齢者については、2022年2月以降、接種間隔を7か月に短縮する方針を示しています。
これについて後藤厚生労働大臣は、28日の閣議の後の記者会見で「一般の高齢者は、施設入所者などに一定の完了が見込まれた段階で、2月を待たずに、前倒しで接種を行って差し支えない」と述べ、医療従事者や高齢者施設の入所者などの接種が終わる見込みが立った自治体では、一般の高齢者のさらなる前倒しも認める方針を示しました。

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