1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. 神奈川県考案の“健口体操” コロナ禍で口の機能の衰え改善!

神奈川県考案の“健口体操” コロナ禍で口の機能の衰え改善!

  • 2021年12月23日

長期化する新型コロナウイルスの影響で生活環境が大きく変化し、高齢者の食べる、話すといった口の機能の衰え「オーラルフレイル」を懸念する声があります。
食欲の低下や偏食が起き、栄養が不足したり偏ったりして、全身の筋力が低下し、要介護のリスクが高まるとされています。
その対策として神奈川県は「健口体操」を考案。自宅で短時間にできる方法をご紹介します。

自宅でも簡単にできる“健口体操”

三浦市の上宮田地区で開かれた健康教室には、地区の高齢者13人が参加しました。
そして、講師が自宅で簡単にできるとして神奈川県が考案した「健口体操」を実践しました。この体操「グー・パー・ぐるぐる・ごっくん・べー」体操と呼ばれています。その方法です。

「グー」は口を閉じて口角を上げ、目をぎゅーっとつむります。

「パー」は口を大きくあけて目は見開き目線を上向きにします。

「ぐるぐる」は口を閉じたまま舌に力を入れ、くちびるの内側をなめるように回します。

「ごっくん」で、たまったつばを飲み込みます。

「べー」はあっかんべーのポーズを10秒間固定します。

毎日、食事の前など3回以上繰り返すことで、口周りや、喉の筋力を効率的に鍛えることができるだけでなく、つばの量も増え、誤えん性肺炎の予防にもなるとしています。

 

参加者

ふだん動かしていないのでいい感じです。

参加者

こんなに唾液がでると思わなかったので、驚き。

「オーラルフレイル」を予防するために

三浦市は高齢化率が40.1%と神奈川県内の自治体で3番目に高く、介護予防が課題となっていて、要介護のリスクとなる「オーラルフレイル」の予防に力を入れてきました。

「オーラルフレイル」とは
老化に伴う口に関するささいな衰えを放置したり、適切に対応しないままにしたりした結果、食べたり、話したりする口の機能が低下した状態。

日本歯科医師会によりますと、下記の症状が当てはまると「オーラルフレイル」の可能性があるということです。

□ 食べこぼしたり、むせたりする
□ 食欲がない
□ 柔らかいものばかり食べる
□ 口が乾き、臭いが気になる
□ 滑舌が悪い、舌が回らない など

長期化するコロナ禍の影響で、外出の自粛など、生活環境の変化による口の機能の低下が指摘されていて、三浦市の調査でも口周りや舌の筋力が低下したとみられる高齢者の割合が増えているということです。

三浦市 歯科衛生士 田中三起子さん
「まだまだマスク生活も続くし、人と会う機会も少なくなることも考えられます。そうすると、あまりおしゃべりもしないし、口の周りを動かさなくなるので、筋力が低下して、結局、食べこぼしや滑舌が悪くなることにつながってしまうと思う。家の中でも1人でできる体操なので、健口体操を実践して口の健康を維持してほしい」

ページトップに戻る