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「交互接種」進める方針 モデルナ3回目承認 ワクチン選べる?

  • 2021年12月16日

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種では、2回目までと異なるメーカーのワクチンを使う「交互接種」も行われます。3回目のワクチンは、選べるのか?交互接種の有効性や、ワクチンの確保状況をまとめました。

3回目のワクチン接種 モデルナ承認

モデルナのワクチンについて、厚生労働省は16日、18歳以上を対象に3回目の接種に使用することを承認しました。

3回目では、2回目までの半分の量を接種し、時期は2回目から6か月以降となります。
来年3月から始める職域接種のほか、これまでファイザーのワクチンを使っていた自治体の個別接種や大規模接種でも使用し、2回目までと異なるメーカーのワクチンを使う「交互接種」を進める方針です。

3回目の接種は12月から医療従事者を対象に始まっていますが、厚生労働省は都道府県に対し、在庫となっているモデルナのワクチンがあれば医療従事者への接種にも配分できると周知しました。一部の医療機関では17日にも交互接種が始まる見通しです。

ワクチンの確保は?一時的にファイザー不足も

3回目の接種に使用するワクチンは確保できているのでしょうか。
厚生労働省は、ファイザーから来年中に1億2000万回分、モデルナからは来年上半期に5000万回分の供給を受ける契約を交わしています。

このうちモデルナは、3回目は半分の量を接種するため注射器にわずかに残ってしまう分などを考慮しても少なくとも7500万回分に相当するとしていて、国が持つ在庫とあわせると9750万回分を確保できるとしています。

一見、3回目に必要なワクチンは足りていますが、厚生労働省は一時的にファイザーのワクチンが不足するおそれがあると見ています。ファイザーから供給のスケジュールが示されていないためです。
ファイザーのワクチンを接種した人のうち、およそ3800万人は今年度中に3回目の接種対象になりますが国が現在、在庫として持っているファイザーのワクチンは1600万回分にとどまります

こうしたことから、厚生労働省は、これまでファイザーを使っていた自治体の個別接種で、モデルナのワクチンも使用する方針で、予約する際にファイザーかモデルナかを選べるようにするとしています。

厚生労働省
「ワクチンが不足した場合、3回目もファイザーを希望する人はすぐに接種できない可能性もある。モデルナに切り替えても有効性や安全性に変わりはないので、3回目ではモデルナの接種を検討してほしい」

 交互接種 ワクチン選べる?

「交互接種」について厚生労働省は3回目の接種を予約する際にファイザーかモデルナか選べるようにしたいとしています。

接種を行っている医療機関や集団接種の会場は市区町村ごとにホームページなどで公表されていますが、どこで、どのワクチンを接種することができるのか、自治体が明示したうえで接種場所を選んで予約するといった方法を想定しているということです。

ただ、ファイザーのワクチンは供給のスケジュールが示されておらず、厚生労働省は一時的に不足するおそれがあると見ていて、ファイザーの希望者が多い場合は接種を待たなければならないケースが出てくる見込みです。

厚生労働省はモデルナのワクチンの有効性や安全性を記したリーフレットを作成し、自治体から接種券を送る際に同封してもらうことにしていて、交互接種への抵抗感を解消し接種が遅れることのないように努めたいとしています。また職域接種では2回目までと同様にモデルナのワクチンのみを使用するということです。

交互接種の有効性は?

交互接種をした場合、有効性はどの程度あるのでしょうか。

厚生労働省によりますと、アメリカで18歳以上の400人余りを対象に行われた研究では、モデルナとファイザー、それにジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンを組みあわせて接種し、ウイルスの働きを抑える中和抗体の変化を調べました。結果は次の通りです。

このうち日本で承認されているワクチンを見ると、3回ともモデルナを接種した場合は3回目の接種から15日目の中和抗体の値が接種前に比べて10.2倍に、3回ともファイザーを接種した場合は20倍にそれぞれ上昇したとしています。

一方、2回目までファイザーのワクチンを接種した人が、3回目でモデルナを接種すると中和抗体の値は接種前の31.7倍に、2回目までモデルナを接種した人が、3回目でファイザーを接種した場合は11.5倍にそれぞれ上昇したとしています。

日本では、モデルナで3回目の接種をする場合、2回目までの半分の量で接種することになっていますが、3回目に半分の量のモデルナで交互接種を行った場合の有効性に関するデータについて、厚生労働省は現時点で示していません。

オミクロン株への効果は

11月、モデルナのバンセルCEO=最高経営責任者は、メディアとのインタビューで、現在のワクチンの効果について、オミクロン株では、従来の変異ウイルスより低くなるという見解を示しました。

日本法人「モデルナ・ジャパン」 鈴木蘭美社長は16日、NHKのインタビューにオンラインで応じました。この中で、3回目の接種によるオミクロン株への効果について、来週にもデータを発表する予定だと明らかにしました。

「モデルナ・ジャパン」 鈴木蘭美社長
「現在、把握しているデータでは今のワクチンでも3回の接種によって中和抗体を十分に上げることができる。特にパンデミックのような緊急事態では、国内生産をできることが大切だ」

東京23区 3回目前倒しの動きも

ワクチンの3回目接種について、岸田総理大臣は、2回目との間隔を原則の8か月からできるだけ短縮する考えを示しています。
東京23区でも、3回目接種を前倒しで進める動きが出ています。

○東京・世田谷区
高齢者施設の入所者や施設で働く人を対象に、当初の予定から前倒しして12月中に始められるよう準備を進めています。区では、さらにおよそ220か所の高齢者施設の入所者と施設で働く人のあわせておよそ1万5000人についてもできるだけ前倒ししての接種を進める方針です。

○東京・千代田区
千代田区は、政府の対応を見極めながら前倒しでの接種が可能になった場合、すみやかに対応できるように準備を進めています。
具体的には、ことし6月に2回目の接種を終えた高齢者などの接種券について、当初の予定より2週間ほど前倒しして来月5日から発送したうえで、早ければ、1月11日から集団接種を始めたいとしています。
また、3回目の接種では、会場までの移動が困難な高齢者を支援しようと、4か所の集団接種の会場までタクシーで無料で送迎する取り組みを新たに始めることにしています。

○東京・江東区
12月20日から接種ができる体制を整えたと発表しました。
具体的には、高齢者施設の入所者については、当初の計画から1か月ほど早めて12月20日から接種を開始したいとしています。
また、施設入所者以外の高齢者については、ワクチンの種類や接種方法で開始日が異なり、集団接種でモデルナ希望者は、当初の予定から2週間程度早め1月23日から翌4日まで、ファイザー希望者は、当初の計画通り、2月6日から順次接種を開始したいとしています。
個別接種については、モデルナのみで、当初の予定から2週間早めて、2月7日から接種を始めたいとしています。

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