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オミクロン株へのワクチン効果 “ファイザー製 3回目接種で向上”

  • 2021年12月9日

新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス、オミクロン株について、ワクチンを接種した人や過去に感染した人でも再感染しやすいなどとする分析結果が示されるなか、アメリカの製薬大手ファイザーなどは8日、ワクチンを3回接種すれば、オミクロン株に対する高い効果が期待できるとする初期的な実験結果を発表しました。現時点の研究結果をまとめました。

オミクロン株 免疫すり抜ける再感染で急拡大か

厚生労働省の専門家会合に8日出された報告によりますと、特にオミクロン株が広がっている南アフリカのハウテン州では、1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」はデルタ株の4.2倍で、データの偏りを補正しても少なくとも2倍以上になったということです。

減少傾向のデルタ株と急増のオミクロン株を比べた値で、オミクロン株そのものが持つ感染力はまだ分かっていないとしていますが、南アフリカでワクチンを接種した人や過去に感染した人の割合を踏まえて解析すると、免疫によるオミクロン株に対する感染予防効果は20%程度にとどまっていて、免疫をすり抜ける再感染によって急拡大しているとみています。

この分析結果は、京都大学の西浦博教授らのグループがまとめたもので、新型コロナウイルスの遺伝情報を登録するウェブサイトに、ことし9月半ばから11月末までに南アフリカから報告された200件あまりのデータをもとにしたということです。

西浦教授
「ワクチン接種が進んだ国でもオミクロン株が流行するリスクは高そうだ。今後出される重症度やワクチンの効果など、かぎになる情報を注視している」

ファイザー製ワクチン “3回目接種で効果向上”

アメリカの製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックは、オミクロン株に対する共同開発したワクチンの効果について、初期的な実験結果を発表しました。

それによりますと、ワクチン接種を受けた人の血液中にある、ウイルスの働きを抑える中和抗体の効果は、2回の接種を受けた人では、従来のウイルスに対する場合と比べ、大幅に減少していました。
しかし、3回目の追加接種を受けた人では、中和抗体の効果は2回接種の場合の25倍になり、従来のウイルスに対する効果と同じ程度に高まっていたということです。

ビオンテックのシャヒンCEO8日の会見は「実験結果から考えると、3回目の接種を受けた人ではオミクロン株に対する高い効果が期待できる」と述べました。

今回の実験結果は初期的な段階のもので、ファイザーなどは今後、3回のワクチン接種を受けた人を対象に感染や重症化を防ぐ効果が実際にどの程度得られているか、詳しく調べるとしています。

オミクロン株 再感染リスクや症状は

WHOのテドロス事務局長は8日、スイスで開いた記者会見で、新型コロナウイルスのオミクロン株について「南アフリカで得られたデータは再感染するリスクの増大を示唆している」と述べ、過去に新型コロナウイルスに感染したことのある人がオミクロン株に感染するリスクが高まっている可能性を指摘しました。
また、オミクロン株によって引き起こされる症状が、デルタ株に比べて軽症である可能性にも言及しました。その上で、テドロス事務局長は、オミクロン株によって重症化した場合の深刻さなどを明確に把握するためにはより多くのデータが必要だと指摘し「まだ結論を出すには早すぎる」として、引き続き、警戒を怠らないよう呼びかけました。

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