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オミクロン株の症状は? 海外では軽症の報告も 専門家に聞いた

  • 2021年12月3日

オミクロン株による症状の程度などについて、WHO=世界保健機関は、「まだ詳しくはわかっていない」としています。では、これまでにヨーロッパやアメリカ、韓国など、世界で公表された感染者の症状はどうなっているのでしょうか。報告されたオミクロン株の症状、そして対策について専門家の見方をまとめました。

オミクロン株 世界で軽症の報告が

オミクロン株に感染した人の症状について、ECDC=ヨーロッパ疾病予防管理センターは、11月30日、EU=ヨーロッパ連合の域内で感染が確認された11か国のあわせて44人に重症や死亡の報告はなく、把握している範囲で全員が軽症か無症状だと明らかにしています。

また11月、感染者が確認されたアフリカ南部のボツワナでは、保健当局の高官は1日、ロイター通信のインタビューに対し、19人の感染者のうち、16人は無症状で、3人は極めて軽い症状だと説明しています。

また、アメリカ国内でオミクロン株への初めて感染が確認されたカリフォルニア州の感染者について、アメリカ政府の首席医療顧問を務めるファウチ博士は1日「症状は軽く、改善に向かっているようだ」と述べました。
このほかアメリカでは、ニューヨーク州のホークル知事が2日、州内に住む5人がオミクロン株に感染していたことが確認されたと発表しました。全員、症状は軽いということです。

韓国でオミクロン株への感染が確認された5人について、保健当局は2日、4人が無症状で、1人が微熱の軽症だと明らかにしました。無症状の人のなかには、当初、頭痛や微熱、のどの痛みなどの症状があったものの、その後、症状が改善して無症状になった人もいるということです。

インド政府は2日、オミクロン株について、国内で初めて南部カルナタカ州で感染が確認されたと発表しました。感染が確認されたのは66歳と46歳の男性で、いずれも症状は軽いということです。

“まだわからない 油断してはいけない”

各国から軽症のケースが多いという報告が続いていることについて、ワクチンやウイルスに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は次のように述べました。

〇オミクロン株の症状は
どんな変異が病原性の変化に関わるか、今後の実験結果を見ないと分からない。オミクロン株についてはデータがまだ十分集まっていないので、病原性が低く感染しても重症化しにくいかどうかは、まだはっきりわからない。ただ、それなりに感染力が強いと、感染者の中で重症化する人が一定数出てくると考えられるので、油断してはいけない。

〇国内での対策は
アルファ株もデルタ株も、検疫で見つかった時点ですでに国内に入っていたため、オミクロン株も入っているという前提で考えないといけない。検査体制を整え、積極的疫学調査で感染者と周辺を徹底的に調べて感染を広げないことが大事だ。また、マスクの着用や3つの密を避けるなど、基本的な感染対策を常日頃から徹底する必要がある。

オミクロン株による症状の程度などについて、WHO=世界保健機関は、「まだ詳しくはわかっていない」とする一方、「数週間と言わず、今後数日でより多くの情報が得られる見通しだ」という見解を示しています。

WHO事務局長 “途上国にもワクチンの分配を”

WHOは11月26日に新たな変異ウイルスの呼称をオミクロン株とし「懸念される変異株」に指定していて、これに関する初めての記者会見を1日に開きました。

この中でテドロス事務局長は「オミクロン株について新たな情報を得ているところだが、感染や重症化のしやすさ、検査や治療法、ワクチンの効果に影響があるのかまだ多くのことが分かっていない」とした上で、この数日間、世界各地の専門家が新たな証拠について評価を行っていると述べました。
その上でテドロス事務局長は各国に対して高齢者などリスクの高い人たちに一刻も早くワクチン接種を行うとともに、途上国にも分配するよう呼びかけました。

“変異株の発生防ぐため 全世界でワクチン接種を”

アフリカなどで感染症対策にあたってきた長崎大学熱帯医学研究所の山本太郎教授は、「世界の全ての地域でワクチン接種を進めなければ、今後とも変異株が発生する」と指摘し、国際社会が協力してワクチン接種を進めることの重要性を訴えました。

〇国際社会の対応について
世界の全ての地域でワクチン接種を進めなければ、今後とも変異株が発生する。新型コロナウイルスの収束に向けて、3回目接種も大切だが、国際社会が足並みを揃え、ワクチン接種が進んでいない地域への支援を行うことが重要だ。

〇国内の対応について
すでに国内でも感染が広がっている可能性はあるが、不確かな情報に惑わされることなく、これまで通り、基本的な感染症対策を徹底してほしい。変異株の感染が広がる前に医療体制や検査態勢を整えていく必要がある。

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