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“富士山のデータに目立つ変化なし” 山梨県 震度5弱 気象庁会見詳報

  • 2021年12月3日

3日午前6時半過ぎ、山梨県東部・富士五湖を震源とする地震があり、山梨県大月市で震度5弱の揺れを観測しました。周辺では3日になって体に感じる地震が相次いでいるほか、30キロほど離れたところには富士山もあります。これらについて説明した気象庁の会見の詳細と現在の富士山の状況に関する専門家の見解をまとめました。

山梨県大月市で震度5弱

12月3日、午前6時37分ごろ、山梨県東部・富士五湖を震源とするマグニチュード4.8の地震が発生しました。この地震で、震度5弱の強い揺れを山梨県大月市で、山梨県大月市震度4を相模原市緑区、相模原市中央区、神奈川県厚木市、松田町で観測しました。また、震度3を群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県の各地で観測しました。

気象庁が会見 防災上の留意事項は

気象庁の束田進也地震津波監視課長は午前8時40分から記者会見を開き、この地震の注意事項や富士山の状況について説明しました。その詳しい内容です。

この地震による津波の心配はありません。揺れの強かった地域では落石や崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性がありますので、今後の地震活動に注意してください。 
過去の事例では大地震発生から1週間程度の間に同程度の地震が発生した事例が1・2割あることから揺れの強かった地域では地震発生後1週間程度最大震度5弱程度の地震に注意してください。特に地震発生後2、3日程度は規模の大きな地震が発生することが多くあります。

地震と富士山の火山活動の関連は

本日の地震は伊豆半島の北側で起こりました。 富士山は北東方向の県境のあたりにあり、大体30キロから40キロ離れています。離れていること、マグニチュード4.8という断層の大きさからすると、直接的な関係はないと考えています。
火山の周辺には、火山の中で起こるような地震を観測する地震計、あるいは山体が膨張したり収縮したりする動きを精密に観測するためのひずみ計などの観測機器があります。 空振計とか他の装置もあります。
そういうものがありますが、午前8時現在、火山の観測データに関しては特段の異常はないと聞いていますのでおそらく関係ないと思います。

同じような場所で連続して地震 特別ではない

山梨県東部・富士五湖付近を震源とする地震は、3日の午前8時現在で、震度1以上を観測した地震が3回発生しています。震度5弱が1回、震度4が1回、震度3が1回です。
本日の地震が同じような場所で起こったというのは、地震はさまざまな起こり方がありますので、今までこういう起きき方が起こらなかったわけでは決してございませんので、今回が、それほど特徴的で特別とは考えておりません。

定常的に地震活動がある場所

今回の地震は北西から南東に押される形に圧力軸を持った逆断層の地震です。周辺には名前が付いているような断層はありませんが、南側にいくつか地震の活断層があります。
もともとこの辺りは、今回と同じぐらいの深さ20キロ前後で地震が起こっている場所です。定常的に地震活動がある場所で、急にこの場所で起こったわけではありません。 
フィリピン海プレートの周辺ですので、過去から地震がたくさん起こっている場所です。周辺では過去には北伊豆地震とか丹沢地震が起きています。 
2012年のマグニチュード5.4の地震では順調に地震活動が減衰しています。その時の注意事項と今回も変わりません。この周辺の地震活動では、マグニチュード4程度の地震が散発的に起きていて、同じような経過をたどると考えております。

東海・南海トラフ地震との関連は

今回の地震のマグニチュードは4.8で、断層の大きさからすると、おそらく数キロ程度の長さ、広さです。想定されているような大規模な地震、断層の長さが100キロとか数十キロとか言われる地震とは規模が全く違います。これがきっかけになるかどうかとかそういうような話は全くわかりません。わからないというか恐らくほぼ関係がないと思われます。

富士山火山防災研究センター吉本充宏センター長は

画像 2021年5月

富士山の火山活動について調査・研究している富士山火山防災研究センターの吉本充宏センター長は「地震の震源付近は伊豆半島がのった海側のフィリピン海プレートと陸側のプレートがぶつかっているところで、過去も繰り返し地震が発生している場所だ。震源の場所などからみても今回の地震は、富士山の活動と直接の関係はないとみられる」と指摘しました。

また、富士山の火山活動が高まった際に確認される活動の一つとして、山頂の北東側の地下10キロから20キロで起きる「深部低周波地震」という規模のごく小さな地震が増えると考えられているということですが、地震の前後で観測データに変化はみられていないということです。

その上で、吉本センター長は「富士山は活火山であることから、今後、活動が変化する可能性もあるので、深部低周波地震をはじめ、地殻変動などの状況は確認していきたい」と話していました。

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