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オミクロン株へのワクチンの有効性 モデルナとファイザーのCEOは

  • 2021年12月1日

ワクチンの効果が低下することも懸念されている新型コロナウイルスの新たな変異ウイルス「オミクロン株」について、ワクチンの製薬会社などはどう見ているのでしょうか。モデルナとファイザー、さらにビオンテックのCEO=最高経営責任者が考えを示しました。オミクロン株に対するワクチンの有効性や、新たなワクチンを作る場合の見通しなど、現時点の見方です。

オミクロン株 ワクチンの効果にも懸念

「オミクロン株」は、ウイルスの表面の突起部分で、細胞に侵入する際の足がかりとなる「スパイクたんぱく質」に26から32か所の変異があり、抗体の攻撃を逃れたり、感染力が強くなったりしているおそれがあるとしています。
国立感染症研究所では、これまでよりも感染力が高まることやワクチンの効果の著しい低下、それに再感染のリスクの増加などが強く懸念されるとしています。

モデルナのCEO “効果が下がるのではないか”

モデルナのバンセルCEOは、イギリスの新聞「フィナンシャルタイムズ」とのインタビューで、オミクロン株に対するワクチンの効果について「デルタ株と同じレベルの効果が得られることはないと思う。どのくらい効果が下がるかはデータを待つ必要があるが、私が話を聞いた科学者は皆、『これはよくないだろう』と話している」と述べ、現在使われているワクチンはオミクロン株への効果が、従来の変異ウイルスに対するものよりも低くなるという見方を示しました。

その理由として、ウイルスの表面にある突起のような部分「スパイクたんぱく質」に多くの変化が起きていることに、科学者たちが懸念を示しているためとしています。

そして、ワクチンがオミクロン株に対してどのように作用するのかというデータは、「2週間以内に得られるはずだ」としたうえで、これに特化したワクチンを大規模に製造できるようになるには数か月かかるという見解を示しました。

ファイザーのCEO “100日以内に新ワクチンも”

ファイザーのブーラCEOは29日、アメリカのテレビ番組のインタビューで「現在のワクチンの効果がもし低下するのであれば、新たなワクチンを作らなくてはならない。すでに新たなワクチンを作る作業は始まっている」と述べたうえで「100日以内にできるだろう」との見通しを示しました。

一方で「変異ウイルスのデルタ株やベータ株に対しても新たなワクチンを作ったが、現在のワクチンもこれらの変異ウイルスに対して高い効果を示したので、使う必要がなかった。新たなワクチンを使うとすれば、オミクロン株に対して現在のワクチンが、効果がないとわかったときだけだ」として、新たなワクチンが必要になるかどうかはまだわからない、という見方を示しました。

またブーラCEOは、開発中の飲むタイプの抗ウイルス薬について「ウイルスの変異が起きているスパイクタンパク質に対して働く仕組みの薬ではないので、効果は変わらないと自信を持っている」と述べ、開発に影響はないという考えを示しました。

ファイザーと開発 ビオンテックのCEO “重症化防ぐ可能性”

ファイザーとともにワクチンを開発した、ドイツの企業、ビオンテックのシャヒンCEO=最高経営責任者は、アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」とのインタビューで「われわれの考えは科学的根拠に基づいている。もし変異ウイルスが抗体による免疫を回避できたとしても重症化を防ぐ免疫細胞から完全に逃れることはできないだろう」と答え、ワクチンがオミクロン株に対しても、重症化を防ぐ効果がある可能性が高いという見解を示しました。

その上で、シャヒンCEOは、これまでにも、ビオンテックとファイザーが開発したワクチンがデルタ株を含むほかの変異ウイルスに対し、重症化を防ぐ効果を示しているとした上で、従来と同じように3回目の追加接種を進める重要性を強調しました。

CDC 追加接種を強力に推奨する方針

一方、アメリカCDC=疾病対策センターは29日、新たに確認された変異ウイルス、オミクロン株の感染拡大の懸念が高まる中、2回の接種を終え6か月がたった18歳以上のすべてのアメリカ国民に対して追加接種を「受けるべきだ」と、これまでより強い表現で呼びかけ、追加接種を強力に推奨する方針を示しました。

CDCのワレンスキー所長は、声明で「南アフリカからの初期のデータでは、感染力が強い可能性が示されている」と危機感を示しました。また、現在使われているワクチンがオミクロン株にどこまで効果を持つかについては「アメリカをはじめ世界各国の科学者が検証を急いでいる」としています。

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