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原油高の影響広がる 納豆パックやイチゴハウス 魚の発送も・・・

  • 2021年11月17日

11月15日時点のレギュラーガソリンの小売価格は、全国平均で1リットル当たり168.9円で、2014年以来の高値水準が続いています。その背景にある原油高の影響は、ガソリン価格の高騰だけでなく思わぬ所に波及。
納豆のメーカー、イチゴ農家、魚の発送など、さまざまな場所に影響が広がっています。

納豆パックなどに影響

原油価格の高騰が続く中、水戸市の納豆メーカーでは、石油由来のプラスチックを使った容器などが値上がりすることになり、経営への影響を懸念しています。

特産の納豆を製造している水戸市のメーカーでは、納豆を入れるパックやフィルムなどに石油由来のプラスチック製品を使っています。原油価格が高騰する中、10月、パックなどを仕入れている企業から「次の取引から容器類を5%から10%程度値上げする」と伝えられたということです。

また、大豆を蒸すためのボイラーの燃料には灯油を使っていて、こちらは、今のところ仕入れ価格に大きな変動はないということですが、今後は上昇するのではないかと不安を感じています。

メーカーでは、消費者の買い控えを懸念し、容器代の値上がりなどを商品価格に上乗せすることは今のところ考えていないものの、原油価格の高騰が長引く場合には値上げを検討する必要も出てくるとしています。

「だるま納豆」 高野友晴社長
「値上げに対する消費者の意識を見極めながら、製造段階で経費を削減するなどして対応していくしかない」

イチゴの生産 燃料やハウスも・・・

栃木県特産のイチゴの生産現場では、原油価格の高騰に伴う暖房用の燃料や農業資材の価格の上昇に不安の声が広がっています。

那須塩原市の菊池宏さん(64)は、24棟の農業用ハウスでイチゴを栽培していて、ハウスではまもなく出荷が始まる主力品種の「とちおとめ」が実り始めています。

県北部のこの地域では、出荷シーズンの秋から春ごろにかけて冷え込みが厳しく、ボイラーでハウスの温度を上げるため菊池さんは1シーズンで10キロリットル以上の重油を使うということです。

去年のこの時期の重油の購入価格は1リットルあたり60円余りでしたが、ことしはおよそ1.5倍の93円から95円になる見通しで今シーズンの負担は30万円以上増えそうだということです。

こうした負担を少しでも減らそうと、菊池さんは出入り口のシートを三重にして、温かい空気をできるだけ外に逃がさないよう工夫しています。ただ、そのシートも石油製品のため値上がりしていて、10月、ハウス3棟を対象に行った1棟およそ10万円かかる定期的なシートの全面張り替えの費用は去年に比べ1割ほど高くなる見込みだということです。

菊池宏さん
「農産物の場合、コスト上昇分を価格に転嫁するのは難しい。燃料だけでなくほかの資材や肥料などすべてが値上がりしており、国は価格の安定にもっと力を注いでほしい」

漁船の燃料や発送資材も・・・

原油価格の高騰が続く中、千葉県銚子市にある水揚げ量日本一の銚子漁港では、漁業者が漁船の燃料などが値上がりしていることに不安を感じています。

地元の漁協によりますと、銚子漁港では、原油価格の高騰による水産物の水揚げ量や価格には今のところ影響はないものの、漁を行う漁船の燃料が10月よりおよそ20%値上がりしているということです。

漁業者の中には燃料を節約する人も出ていて、このうちキンメダイ漁を行っている田邉克巳さんは、ふだんは漁船でおよそ1時間半で行ける漁場まで速度を半分に落として3時間以上かけて行っているということです。

田邉克巳さん
「原油の高騰はたいへんです。漁船の速度を落とすため早めに出港するなど工夫をしています」

また、銚子漁港の水産物の卸売業者によりますと、こん包資材を扱う会社などが12月から一斉に値上げすることになり、魚を詰めるための発泡スチロールの容器が平均でおよそ16%の値上げになるということです。

水産物卸売業 島田政典さん
「魚を衛生管理しながら消費地に送っているなか、毎日のコストとしてかなり重くのしかかってくる。この生産地の声をどこに届けたらいいのか不安です」

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