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千葉 八街 通学路児童5人死傷 被告「弁当のおかずで酒飲んだ」

裁判の記録2
  • 2021年11月15日

「弁当のおかずが余ったため、これをさかなに酒を飲んだ。焼酎です。量は220CCで、10分ぐらいで飲み干した」

千葉県八街市で酒を飲んでトラックを運転し下校中の児童5人をはねて死傷させたとして、元トラック運転手の男が危険運転致死傷の罪に問われている裁判。
元トラック運転手は15日の被告人質問で、事故直前の飲酒の経緯やその詳細を証言しました。
法廷での主なやりとりを掲載しました。

現場について

弁護士「周囲に小学校があり、通学路になっていることを知っていましたか」

梅澤被告「はい。下校時間は車で通るので、気をつけようと思っていました」

事故のいきさつ

弁護士「事故直後の捜査では『右方向から黒い影が飛び出した』と説明していたが」

梅澤被告「はい」

弁護士「でも、防犯カメラには(飛び出す影は)映っていなかった。うそを話したのか」

梅澤被告「防犯カメラを見るまでは、黒い影を見たと信じていました」

弁護士「急ハンドルは切ったのですか」

梅澤被告「急ハンドルではなかったと思いますが、きったと思います」

弁護士「ブレーキは踏みましたか」

梅澤被告「踏んでいなかったと思います。定かじゃないです。覚えていません」

検察「その後、車はどうなりましたか」

梅澤被告「電信柱に衝突したと思います」

弁護士「運転操作は」

梅澤被告「ハンドルを握っていたと思う。車が縦に揺れたので、ハンドルを押さえていました。前方は把握できませんでした」

事故直後の状況

法廷での梅澤被告

弁護士「事故直後の状況は」

梅澤被告「車の左のミラーとフロントガラスがひび割れてるのが見えました」

弁護士「車の前方は?」

梅澤被告「今は、ぱっとその場面を見たことしか覚えてません」

弁護士「子どもの姿は見てない?記憶ない?」

梅澤被告「はい」

弁護士「事故の認識はどうでしたか」

梅澤被告「電柱の物損だと思いました」

弁護士「それ以外は?」

梅澤被告「とっさには気づきませんでしたが、(外で小学生が持っていた)防犯ブザーがなったので異変を感じました」

パーティションで仕切られた被害者の関係者の席からすすり泣く声が聞こえ、裁判はおよそ4分ほど中断しました。

弁護士「話を聞いていると、容易に理解できない点がいくつかある。小学生をみていない。ブレーキをかけていない。事故の前、当日、業務量が過剰だったということはありますか」

梅澤被告「ありません。体調不良もありません」

弁護士「それなのに、子どもたちの姿に気づいていないと?事故原因は?」
梅澤被告「(…3秒沈黙…)飲酒による居眠りだと思います」

飲酒運転の経緯は

弁護士「飲酒の状況を説明してください」

梅澤被告「この日は午後の配送が1時40分頃に終わりました。この日は暑くて、配送から会社に帰る途中にコンビニに寄り、水とコーヒー、それに酒を買いました」

弁護士「トラックの運転業務中でしたが、酒は飲むつもりだったんですか?」

梅澤被告「帰宅後に飲むつもりでした」

弁護士「でも、途中で寄った幕張PAで酒を飲んだんですよね」

梅澤被告「まぐろの刺身弁当のおかずが余ったため、これをさかなに酒を飲んでしまった」

飲酒の量は

弁護士「酒は何でしたか」

梅澤被告「焼酎です。量は220CCで、アルコール度数は20度でした。1本をストレートで、6口ぐらいで飲みました。10分ぐらいで飲み干したと思います」

弁護士「アルコールが体に回る感覚はありましたか?」

梅澤被告「胃のあたりが温かくなりましたが、酔いが回る感覚はありませんでした。その後、5分も経たずに出発しました」

飲酒運転の頻度は

弁護士「業務中に幕張PAで酒を飲んだことはこれまでにありましたか?」

梅澤被告「今回の事故と同じように仕事が終わったあと何度がありました」

弁護士「飲酒運転の頻度は」

梅澤被告「乗務中は休憩中も含めて週に1、2回だと思います。会社に戻って日報を書くときに飲んで、車で帰宅することを入れると週に2、3回だと思います。現場でイライラしたことがあったときに飲んでいました。しかし、運転に支障をきたすことはなかったと思います」

弁護士「今回は仕事で大きなトラブルはなかったと思いますが、なぜ飲んだのですか」

梅澤被告「大きなものはありませんでしたが・・・」

飲酒運転への認識は

弁護士「警察に捕まる心配や上司に注意される心配はなかったのですか?」

梅澤被告「頭の片隅にはありました。飲酒運転はいけないことだという認識もありました」

弁護士「飲酒については、取引先からの苦情を受けた上司が注意をしていたが、これ以外に注意されたことは?」

梅澤被告「母親に1、2度言われたことがあります。言葉が悪いけど・・・、聞き流して相づちをうっただけです」

事故について

弁護士「今回の事故は被害者がいます。遺族や関係者がいます。今の気持ちを表現できますか」

梅澤被告「当初から言っていますが、頭の中にあるのは単純なんですが、『ごめんなさい』があっているかと思います。この言葉しかでないです。いろんな謝罪の言葉もありますが、どんな言葉でもなく上っ面の謝りの言葉に思えるんで、『ごめんなさい』しかできないです」

証人尋問 被告の元上司は

15日の裁判では梅澤被告が勤務していた会社の元上司が証人として出廷し、過去に飲酒運転に関する苦情が寄せられていたことを明らかにしました。

検察「被告の勤務態度について」

元上司「去年夏ぐらいから年明けころまでの間に下請け会社から4回くらい、『梅澤(被告)、酒くせぇぞ』という苦情があった」

検察「何かアクションを起こしたか」

元上司「1回目はしていないです。朝一番の搬入後だったので前の晩の酒が残っていたんだろうと思いました」

検察「2回目の苦情は」

元上司「1回目の苦情から2か月くらいあと。このときは『まずい』と思い、その日のうちに『気をつけて』と注意した」

検察「被告の様子は」

元上司「『ああ、わかった』と言って、空返事のようなふてくされた感じだった」

検察「3回目と4回目の苦情は」

元上司「年末と年明けにあった。他の現場からは苦情がなかったので注意はしなかった。正直、安易に考えていた」

検察「事故を聞いてどう思った」

元上司「信じられない。業務中に酒を飲んでるとは全く知らなかった。想定もしていなかった」

 
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