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京王線車内切りつけ 電車での非常事態 乗客どう対応すればいい?

  • 2021年11月3日

東京・調布市を走行中の電車内で起きた切りつけ事件を、他人事ではないと感じてる人は多いと思います。
鉄道の車両内で襲撃事件や火事が起きたとき、乗客はどのような設備を使うことができるのでしょうか。東急電鉄の車両の場合を取材しました。

車内の非常用設備とは

国土交通省によりますと、鉄道の各車両には、原則として以下の設備の設置が省令で義務づけられています。

・非常通報装置
・消火器
・手動で扉を開くことができる非常用のドアコックなど

まずは身の安全を確保を

これらの設備は乗客が使用することを想定していて、東急電鉄では、いずれも車両ごとに複数、設置しています。各設備の設置場所は車両によって異なりますが、非常通報装置は乗降口の近くにあることが多いそうです。

東急電鉄は、非常時にはまずは身の安全を確保するよう求めていて、その上で、余裕がある場合は非常通報装置を使用してほしいとしています。

非常通報装置で何を伝えれば

非常通報装置は、ボタンを力強く押すと作動し、ブザーが鳴ってランプが光り、周囲に緊急事態を知らせるとともに、車掌や運転士にも伝わり、連絡ができるようになります。

スピーカーの声は明瞭で聞き取りやすいです

この際、伝えてほしいことは以下の情報だといいます。

1)どの場所で緊急事態が起きたのか
 「車両番号」「先頭から何両目の車両」を伝える
2)具体的に何が起きたかを簡潔に連絡
 

10両目の表示はここです

ドアコック“みだりに使用せず連絡を”

また、ドアコックについて鉄道各社は、みだりに使用することは走行中に開いたドアから転落するなど危険が伴うとして、車内で異常が発生した際は、まず「非常通報装置」で車掌や運転士に連絡してほしいとしています。

消火器はどこに?“鉄道車両は燃えにくい”

消火器は車両の連結部の近くに設置されていることが多いということです。

消火器は、一般のものと使い方は変わりませんが、国土交通省によりますと、国内の鉄道車両は火災対策として燃えにくい構造にすることが定められているため、車両から車両に延焼することは考えにくく、火災が発生した場合は、速やかに隣の車両へ逃げることが身の安全につながるということです。

東急電鉄 奥野裕真さん
「車両内に通報装置などの設備があることが知られていないので、ふだん利用している車両のどこに何があるのかを心がけて見て頂きたい。会社としても、設備の使い方などの情報を発信していきたい」

蛍光灯の右脇は防犯カメラ

国交省は緊急会議

国土交通省は2日、JR各社や私鉄の安全管理の責任者を集めて緊急の会議を開きました。

会議には、JRや私鉄など鉄道事業者32社の安全管理責任者が出席しました。はじめに国土交通省の上原淳鉄道局長が「警備員による駅構内の巡回や車内の警戒などの対策の取り組みにも関わらず、こうした事態が発生したことは大変遺憾だ」と述べました。
その上で、鉄道事業者に対し、▽列車内や駅の防犯カメラを増やすなどの対策を強化すること、▽事件の際の情報共有のあり方や乗客の安全を確保する方法など再発防止策を検討し、報告するよう求めました。

京王電鉄経緯を報告

会議はこのあと非公開で行われ、京王電鉄からは、事件直後、「非常通報装置」が複数、作動したものの、乗客からの応答がなく、すぐに状況が把握できなかったことや、非常時にドアを開けるドアコックが使用されたため、列車が通常の停車位置より手前で止まり、ホームドアと列車のドアの位置がずれ、乗客が窓から避難することになったいきさつなどが報告されました。
また、当面の間、駅員などによる巡回強化のほか、車両に警戒要員を乗車させるなどの対策をとることが示されたということです。

国交省 対応方針を指示

その後の意見交換を踏まえ、国土交通省は、複数の非常通報装置が押された場合には乗客と通話ができなくても緊急事態と判断し、速やかに停車することや、緊急対応時にホームドアと列車のドアの位置がずれた場合には双方の扉をあけ、乗客を誘導することを基本的な対応方針とすることを鉄道事業者に指示したということです。
国土交通省は、ことし8月に小田急線で乗客が切りつけられた事件を受け、非常通報装置の周知の徹底など、鉄道事業者の対策をとりまとめていますが、わずか3か月ほどで同様の事件が起きたことで、さらなる対策について検討することにしています。

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