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原油高 コロナ対策のアクリル板も直撃「在庫切れれば値上げも」

  • 2021年10月21日

10月18日時点のレギュラーガソリンの小売価格は、全国平均で1リットル当たり164.6円で、約7年ぶりの高値水準が続いています。その背景にある原油高は、コロナ対策としてすっかり見慣れたアクリル板も直撃。加工販売会社はコストの増加に苦しんでいて「在庫が切れる2、3か月後には商品の値上げをしないといけないかもしれない」と話しています。

大手メーカー一斉値上げ15%~20%

東京・葛飾区のアクリル板の加工販売会社は、大手メーカーのアクリル板を仕入れ、埼玉県など3か所の工場で注文に応じてパーティションなどに加工し販売しています。

アクリル板は、原油を精製して作るナフサを原料としているため原油高の影響を受けやすく、この会社が仲介業者を通じて仕入れている複数のメーカーのアクリル板の価格も、ことし4月から10月にかけて15%から20%ほど上がったということです。

値上を知らせるメーカーからの文書

コロナ禍からの回復で需要増

業界の取り引きの基準となる国産ナフサ価格は、去年の4月から6月は1キロリットルあたり2万5000円でしたが、ことしの4月から6月は4万7700円に上昇しているということです。
こうした原油高の背景について専門家は以下のように分析しています。

日本エネルギー経済研究所中東研究センター日根大輔研究主幹
「新型コロナウイルスワクチンの接種などが進み、経済活動が回復していることから、世界的に需要が増えている。サウジアラビアなどの産油国は少しずつ生産を増やしているが、経済回復のスピードの方が早く原油生産の伸びと需要の増え方にギャップが生じていることが大きな原因だ」

梱包材も値上げに

さらに、アクリル板販売加工会社によりますと、このところ商品をこん包する段ボールや緩衝材、粘着テープなども最大20%程度値上がりしているということです。

感染対策でアクリル板の需要は高まっているものの、他社との競争のなかですぐに販売価格に転嫁することは難しく、コストの増加分は自社で吸収するということです。

加工販売会社 菅原春男社長
「アクリル板だけでなく、他の資材も一斉にこれだけ値上がりすることはこれまでにはなく、影響が大きい。在庫が切れる2、3か月後には商品の値上げをしないといけないかもしれない」

“原油高が大きく落ちることは考えにくい”

この原油高、先行きの見通しはどうなるのでしょうか。

日本エネルギー経済研究所中東研究センター 日根研究主幹
「産油国がさらなる増産をしても、その分が供給されるのは原油が余っていく年明けになってしまう。このため、産油国はさらに増産することはちゅうちょすると思うので、原油価格が大きく落ちるということはなかなか考えにくい」

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