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コロナ影響 抑うつ懸念の子ども“学校再開後に増加” 大阪大など調査

  • 2021年10月11日

新型コロナウイルスの感染拡大で、学校や保育など、子どもたちの環境が大きな影響を受けました。全国的な一斉休校の子どもたちへの影響について大阪大学などのグループが調べたところ、学校が再開してからも気分の落ち込みが心配される子どもが増えていたということです。子どもへの影響について複数の調査結果をまとめました。

コロナで一斉休校 子どもたちへの影響は

大阪大学大学院連合小児発達学研究科の三好紀子助教らのグループは、小学生から高校生を対象に、新型コロナ対策の一斉休校の期間中だった、去年4月に170人、学校再開後の去年7月に111人にアンケート調査を行いました。それについてグループは、専門の学会で発表しました。

“気分の落ち込み” 学校再開後に増加

その結果、気分の状態を調べる尺度に基づいて「抑うつ状態の懸念」があるとされた子どもは、去年4月では8.5%、去年7月では12.1%で学校再開後、気分の落ち込みが心配される子どもが多くなっていたということです。

また、一斉休校の前から心の問題で通院していた子どもでは、去年4月が22%、去年7月が36.8%とより高い水準でした。

グループでは突然の環境の変化や新型コロナの影響でその後も学校生活の不自由さが続いたことなど、さまざまな要因が考えられるとしています。

“いろいろな教育方法や教育機会の模索を”

大阪大学大学院連合小児発達学研究科 三好紀子助教
「通院している子どもたちより割合は少ないとはいえ、調査の1割が抑うつ傾向を示したということは、子どもたちにとって、しんどい出来事だったのかなと感じています。
学校が教育の現場だけではなく、通学するという体力面での維持、友達に会うことによる社会参加という意味でも非常に大きな影響があるほか、生活のリズムを整える上でも学校の役割や存在は非常に大きいと思います。成人でも、リモートワークの中で昼夜のリズムの乱れからメンタル面の不調がでることがありますので、子どもたちの生活リズムについて、大事に考えてほしいと思います。
休校措置には本当にいろいろな意見がきかれ、一概にこうしたらいいということは、なかなかいえない現状があります。これからはいろいろな教育方法や教育機会の提供ということを模索することが大事だと思っています」

保育の影響 親たちからは不安の声も

一方、新型コロナウイルスによる保育への影響について、保護者はどう感じているのでしょうか。
保育園などに通う園児の保護者でつくる民間団体は9月、アンケート調査を実施し、会員の保護者169人から回答を得ました。

この中で、保育園などがどのような感染対策を取っているかを複数回答で聞いたところ、最も多かったのが「行事などを減らしている」で87%でした。

行事の減少 気がかりな点は?

〇行事の減少
「今しかできない経験が減ることが心配だ」
「成長にどのような影響が出るのか分からない」

保護者からは理解を示す声が聞かれた一方、「子どもにとって今しかできない経験が減ることが心配だ」とか、「成長にどのような影響が出るのか分からない」などと不安の声も寄せられたということです。

休園や登園自粛が続いたら?

〇休園や登園自粛
「子育ての物理的・精神的な大変さ」 79%
「子どもの成長に悪影響があるかも」68.3%

また、休園や登園の自粛などが続いた場合に心配な点を尋ねたところ、「子育ての物理的・精神的な大変さ」を挙げた人が79%で最も多く、次いで「子どもの成長に悪影響があるかもしれない」という人が68.3%に上りました。

アンケートを行った「保育園を考える親の会」 普光院亜紀代表
「感染対策に追われていると行事をやめる方向になりがちだが、子どもたちの学びの機会が失われないようウィズコロナ時代の新たな保育の方法を考える時期にきている。国は保育士を増やすなどして行事が続けられるよう支援する必要がある」

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