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地震で帰宅困難の夜 シェアサイクルの利用者が急増 期待と課題

  • 2021年10月9日

10月7日の夜の地震で、首都圏の鉄道各線が運転を見合わせ帰宅困難者が相次いだ際に、東京都心では「シェアサイクル」の利用者が急増しました。
事業者は、帰宅手段として広く利用されたとみていますが、「災害時の利用を積極的に推奨しているわけではなく、今後は適切な利用についても考えていかなければいけない」としています。

私 シェアサイクルで帰宅しました

30代の「ナナ」さんは、7日の地震のあとに、シェアサイクルを利用して帰宅したことをSNSに投稿しました。

通っている学校からの帰宅途中に地震が起き、乗っていた列車がとまってしまいました。再開を待っていましたが、見通しが立たず荒川区内からシェアサイクルを利用したということです。
自宅までの距離は6キロほどで、8日午前0時ごろからおよそ40分かけて帰宅したといいます。配達員の仕事で以前も使ったことがあったため、シェアサイクルの利用を思いついたということです。

ナナさん
「駅で立ち往生している人やタクシーに並んでいる人も多かったので、便利だなと思いました。シェアサイクルの存在を多くの人が知っていれば、もっと早く帰れたんじゃないかと思いますし、いろいろな災害でも役に立つのではないでしょうか」

SNSでも話題に

SNS上でも「シェアサイクル」を利用して帰宅したという投稿が相次ぎました。

帰宅難民になったけどシェアサイクルのおかげで生還

 

1時間くらいで帰宅できたので、電車が動くの待たなくてよかったー

 

なるほど、シェアサイクルは災害対策になってるのか

 

都心のシェアサイクルが軒並み貸し出されてる…


千代田区に住む30代の男性は、8日午前1時ごろ、ポートごとの自転車の台数を地図上で示す、サービスを展開する会社のアプリの画像をツイッターに投稿しました。

Twitterに投稿されたドコモ・バイクシェアのアプリ画面(8日午前1時ごろ)より

当時、地図上では都心に近いところのポートで利用可能な台数が「0」の場所が相次ぐ一方、少し離れたマンションなどが建ち並ぶ地域のポートでは数十台を超える台数が集まっているところも示されていました。

事業者 “帰宅手段として使われた”

全国でシェアサイクルのサービスを展開する「ドコモ・バイクシェア」によりますと、7日夜に、東京と埼玉で震度5強の揺れを観測した地震が起きたあと、東京の千代田区や港区、中央区などの都心部にある「ポート」と呼ばれる自転車の設置場所で、利用者が急増したということです。
7日夜遅くから8日未明には、都心のポートのほとんどで利用可能な台数が「0」になった一方、けさにかけて文京区や大田区、中央区の沿岸部などのマンションや住宅が建ち並ぶ地域では、返却される自転車が相次いだということです。
詳しいデータは現在、集計中だということですが、会社では、地震によって鉄道各線が運転を見合わせたため、代わりの帰宅手段として活用されたとみています。

大橋純子経営企画担当課長
「地震のあと、都心のエリアに置かれている自転車がほとんどはけてしまうような状況で、帰宅の足として自転車を使ったといった状況でした。どうしても手段がなかったときに、シェアサイクルは交通サービスに近い位置づけの乗り物になってきています」

シェアサイクルとは
「シェアサイクル」は自治体や企業などが都市部や観光地を中心に設置している有料、または無料で誰でも使うことのできる共有の自転車です。
「ポート」と呼ばれる自転車を置く場所は、役所や公園、コンビニエンスストアなどさまざまな場所に設けられていて、好きなポートから乗り、目的地近くなどのポートに返却することができます。
 

国土交通省の調査では、おととしの時点で、全国164都市で導入され、調査を開始した平成25年の54都市と比べると6年間で3倍に増加しています。 都心を中心にサービスを展開する「ドコモ・バイクシェア」では、現在は都内およそ960か所にポートを設置していて、自転車の台数もおよそ9400台にのぼるということです。

災害時の適切な利用 考える必要

ただ、自転車の返却が相次いだ住宅地などでは、ポートに収まりきれない台数が集まった可能性があり、会社では、周辺に住む人の通行の邪魔などにならないよう、集まった自転車をトラックに積み込んで都心部に戻したということです。

大橋純子経営企画担当課長
「自転車が住宅がエリアに大量に流入することによって、近隣にお住まいの方などに少し自転車がはみ出ている形で、ご迷惑をおかけするようなケースもあったかと思います。
災害時には、道路に亀裂が入ったり建物が倒壊したりと、通常とは道路状況が異なって移動自体が危険な場合もあります。当社として、災害時の利用を積極的に推奨しているわけではなく、今後は災害時の適切な利用についても考えていかなければいけないと思います」

 

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