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東京・埼玉で震度5強の地震 でも首都直下地震は“比べものにならない”被害

  • 2021年10月8日

7日夜、人々がくつろぐ時間に突如首都圏を襲った地震から一夜明けた8日。震度5強を観測した埼玉県川口市では、住宅のブロック塀が崩れ、住民が後片づけに追われました。
でも、首都圏で近い将来起きるとされている首都直下地震が起きたら「比べものにならない被害になる」と専門家は指摘します。

埼玉 ブロック塀崩れて後片づけ

埼玉県川口市安行慈林では、7日夜の地震で住宅のブロック塀が崩れました。
この家に住む85歳の男性によりますと、ブロック塀は高さが1m余、幅はおよそ4mあるということで、前の道路が半分ほどふさがれていました。
8日、男性が後片づけを行い、ブロック塀をハンマーなどで砕いては道路脇に寄せていました。

塀が崩れた家の男性
「家の中にいたときに大きな揺れがあり、外の様子を見たら、ブロック塀が崩れていたので驚いた。古くなっていたがまさか崩れるとは思わなかった」

『短周期』の揺れ中心か

今回の地震について、地震の揺れと被害の関係性に詳しい京都大学防災研究所の境有紀教授は、防災科学技術研究所が関東各地に設置している地震計の波形を分析しました。
その結果、1秒以下の短い周期の揺れが目立ち、住宅などの構造物が倒れるような被害が出やすい1秒から2秒の周期の揺れは小さかったことが分かりました。

震度5弱を観測した千葉市や東京・葛飾区ではいずれも0.5秒程度の短い周期の揺れが目立っています。今回の地震では水道管などで被害が相次いでいますが、1秒以下の周期の揺れは人が感じやすく、水道管などの機械設備のほか、家具や屋根瓦、ブロック塀などに被害が出やすくなるということです。

京都大学防災研究所 境有紀教授
「都市部では水道管などの構造物の密度が高いため、被害が大きくなりやすく、結果的に被害が出てしまったと考えられる」

“今回の地震 想定の首都直下地震より深く規模も小さい”

では、今回の地震は、国が想定する「首都直下地震」との関係はどうなのでしょうか?
気象庁は、「想定されている首都直下地震より深い地震で規模も小さかった」と説明しています。

「首都直下地震」は、政府の地震調査委員会が今後30年以内に70%の確率で発生すると推計しているマグニチュード7クラスの大地震です。

内閣府の想定によりますと、東京が最大震度7の激しい揺れに襲われるなど関東南部で甚大な被害が発生し、最悪の場合、死者はおよそ2万3000人にのぼると想定されています。

気象庁によりますと、今回の地震はマグニチュード5.9と推定され、最大震度が5強だったのに対し、首都直下地震はマグニチュード7クラスで最大震度が7と想定され、一回り規模が小さくなっています。

「首都直下地震」今回と比べ規模は30倍以上に

前述の境教授は、今回の地震も機に首都直下地震への備えを進めてほしいと指摘します。

京都大学防災研究所 境有紀教授
「想定される『首都直下地震』のマグニチュードは7クラスで今回と比べ、規模は30倍以上となる。震源も浅いところで起きると想定されていて、いざ発生すれば今回とは比べ物にならない被害になると考えられ建物の倒壊など、命に関わる被害が出るおそれがある。この機会に対策を進めてほしい」

慌てないようふだんから備えを

今回の地震を受けて、東京・品川区にあるホームセンターでは、備蓄用の食料など防災用品への問い合わせが増えています。このホームセンターでは、店舗内に地震や台風など災害時に必要な防災用品のコーナーを設けています。

地震を受けて、8日は防災用品を見に来る客が増えているということです。
運営する会社によりますと、都内や埼玉県内などの多くの店舗で防災用品について客からの問い合わせが増えていて、特にお湯や水を入れるだけで食べられる米や、カンパンなど備蓄用の食料に加え、地震の揺れで家具が転倒するのを防ぐつっぱり棒や乾電池などを買い求めているということです。

大田区から買い物に来た男性

マンションの10階に住んでいて、まだエレベーターが止まったままです。食料の備蓄はしていたが、カセットコンロなどもっと備えておいた方がよいものがあると思って見に来ました。

ホームセンターを運営する「DCM」の広報・CSR室 佐藤義一さん
「災害時に慌てないよう、ふだんから備えておくことが大切です。店舗で防災用品を実際に確認して、自分に必要なものを選んでほしいです」

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