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コロナ禍のオンライン授業 成績や内申書 不利にならない?戸惑いも

  • 2021年9月28日

緊急事態宣言が出ている間、各地では感染対策のため自宅からオンラインで授業に参加することを認める小・中学校が増えました。 
その場合の出席をめぐる扱いについて、戸惑いが起きています。「オンライン」の場合、「出席停止・忌引き等」の扱いとなり、出席にも欠席にもなりません。学校での成績や受験の際の内申書に影響はないのかといった声が上がっています。 

“不利益ないように”

感染対策として東京23区の多くでは、小中学校で夏休み明けから希望する児童・生徒には自宅からオンラインで授業に参加することを認めています。文部科学省は教員がいる場所で授業を受けることを「出席」の基本とし、自宅からのオンラインでの参加は「出席停止・忌引き等」の扱いで出席にも欠席にもなりません。

文部科学省の通知書

文部科学省はこれまで数回にわたって自治体の教育委員会などに対し「入試などの調査書で出席日数や出席停止などの日数の記入欄を設けている場合には、記載内容によって入学志願者が不利益を被ることがないようにすること」と通知しています。
しかし、受験などに影響が出ないか不安を感じる児童・生徒は少なくありません。

さいたま市内の学習塾に通う中学3年の生徒たちに話を聞いてみると…。

 

出席停止の扱いについて、つい最近先生から聞いて驚いた。オンラインだとあまり発表ができないので関心・意欲・態度などが上がるのかが気になる。

 

オンライン授業の人は先生にどのように評価してもらっているかもよくわからない。

また、中学3年生の受験生の母親は、新型コロナの影響で、地元の中学校が対面かオンラインかを選べるようになり、当初、感染への不安からオンラインを選択しようと思いましたが、出席扱いにならないことが受験に影響するのではないかと不安で、登校させることにしたといいます。母親は「子どもは、学校は密だから怖いし不安だとは言っているが内申が下がるのか不安なので登校している感じです」と話していました。

自治体独自で出席扱いも

自治体も模索を続けています。東京23区を調べたところ、港区、足立区、江戸川区の3つの区は、緊急事態宣言がでている間は特例として、オンライン授業を「出席」として扱えると区独自で判断しています。

このうち足立区は、授業を対面で受けるか自宅でオンラインで受けるかを各家庭が選択する対応を取っていいます。区内の104の小・中学校の児童・生徒のおよそ15%、6000人余りがオンライン授業を選択しました。オンラインでの参加でもひとりひとりが担任の教員と必ず顔をあわせることとし、全員が一緒に授業を受けているとみなして「出席」扱いにしています。今回の足立区の措置は緊急事態宣言下の特例で、宣言が解除されたら基本、対面授業に戻す方針だということです。

足立区教育委員会 八尋崇 教育指導課長
「対面式かリモートを選んでくださいっていうふうに保護者に提供しているからには不平等が起きてはいけない。リモートを選択したから成績が…とかそういうことは一切不安ない」

不安を解消するために必要なことは

感染対策が求められる中でこれからも断続的に続くと思われるオンライン授業。
今後、必要なことについて教育行政に詳しい明海大学の高野敬三教授は「子どもが通う学校
はもちろん、入試を実施する高校や大学などが不利にならないことをはっきり示すことが
必要で、そのメッセージが生徒や保護者の不安を解消することにもつながる」としています。

また、都立高校の入試を担当する東京都教育委員会に聞いてみると、「そもそも出席日数は
点数にしておらず合否の判定には影響ない」とし「出席停止などの扱いでも不安に思うこと
はない」と話しています。

新型コロナの影響で生活が大きく変わり、子どもたちが本来経験する対面での学びや行事などが制約されるなか、進学や成績について疑問や不安を抱かないよう納得いく説明が求められます。
さらに、子どもたちが「自分の努力がきちんと評価された」と思えるように子どもの目線に立って
向き合っていくことが必要です。

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