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子どものワクチン接種 “5歳から11歳にも” 副反応や注意点は

  • 2021年9月22日

新型コロナウイルスのワクチン接種の対象年齢について、ファイザーとビオンテックは、5歳から11歳の子どもにも拡大するよう申請すると発表しました。国内でも学校や塾などで子どもの新型コロナウイルスの感染が起きているなか、ワクチンの接種対象の年齢を引き下げることについて専門家はどう見ているのでしょうか。小児科の医師でワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授に聞きました。

5歳から11歳でもワクチン接種を

新型コロナウイルスのワクチンは、現状では5歳から11歳の子どもはワクチン接種の対象になっていません。
アメリカ小児科学会によりますと、アメリカで9月9日までの1週間に新型コロナウイルスに感染した子どもの数は、少なくとも24万3000人あまりと、過去最も多い水準が続いています。こうした中、アメリカの製薬会社ファイザーとドイツの企業ビオンテックは、新型コロナウイルスのワクチン接種の対象年齢を、5歳から11歳の子どもにも拡大するよう、アメリカのFDA=食品医薬品局に申請すると発表しました。

北里大学 中山哲夫特任教授

対象年齢の引き下げ方針について
アメリカの接種率は伸び悩んでいて、学校の中などでクラスターが増えてきています。中学生だけではなく小学生でもクラスターが出ています。接種を拡大していって5歳から接種できるようにすることは、感染防御という意味ではいいことだと思います。
日本でも10歳以下の感染が少しずつ増え、小学生、中学生の中で増えているという状況がありますが、小学生については、なすすべがありません。対面の授業も始まり、子どもたちが学校に集まってくるなど、感染が増える要素が増えてくるわけですから、そこで対応するような手段をひとつ持つことは有効だと思います。

国内で接種する場合の注意点は

ファイザーとビオンテックが開発した新型コロナウイルスのワクチンの子どもへの接種の経緯です。
アメリカでは、ことし5月、接種の対象が12歳から15歳にも拡大されました。日本でも、ファイザーが厚生労働省に海外での臨床試験のデータを提出したのを受けて、厚生労働省が5月28日に接種が可能な年齢に12歳から15歳も加えることを決め、専門家部会で報告したあと、5月31日には公的接種の対象となり、接種が始まりました。

国内の臨床試験について 
子どもたちの感染が広がっている状況の中で、外国の臨床試験で、おかしなデータが出ているわけではないですから、危険なワクチンという認識はないです。
12歳から15歳でも臨床試験なしですので、しっかりした外国のデータがあって、感染がまだ続いていくようでしたら、臨床試験はあまり必要ではないのではないかと思います。

日本で接種する注意点
アメリカと日本の状況が違う点は、「熱性けいれん」という問題です。
日本では、子どもたちの人口の中の2%から8%ぐらいが「熱性けいれん」を起こしやすい子どもたちがいます。欧米の子どもたちと違っているところがあるので、このことに関しては注意しなければいけないと思います。

海外での臨床試験の結果は 副反応は

5歳から11歳までの接種について、ファイザーのプレスリリースによりますと、アメリカなどでの臨床試験で、この年代の2268人を対象に通常の3分の1の量の成分が含まれたワクチンを2回接種し、1か月後にウイルスの働きを抑える中和抗体の値を調べたところ、強い免疫反応が確認されたとしています。
中和抗体の値は、16歳から25歳が通常の量の成分が含まれたワクチンの投与を受けた場合と変わらず、副反応もおおむね同様だったということで、ファイザーは今後、FDAにデータを提出し、接種対象を5歳から11歳にも拡大するよう申請するとしています。

接種の場合に必要な対応は
ある程度の副反応はありますが、保護者に説明したうえで納得の上で接種しなければならないと思います。
健康な子どもたちは新型コロナに感染してもほとんど軽症です。その点で、副反応はどうなのか、ワクチン接種の判断は、要するにバランスの問題になってくると思います。
(接種する場合は)子どもたちの健康状態を把握しているような、掛かりつけの小児科の医師のところで進めていくことが一番いいのではないかと思います。

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