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ワクチン接種「挙手で確認」相次ぐ 同調圧力や差別の懸念も

  • 2021年9月21日

学校現場でワクチンの接種をめぐって、教員が児童や生徒に手を挙げさせて確認する行為。「同調圧力」を生んだり差別やいじめにつながったりするおそれがあるという指摘を受けて、学校側が謝罪するケースが相次いでいます。

接種の挙手確認 学校現場で相次ぐ

東京・国立市の中学校では、教員が生徒に接種したかどうか挙手で確認していたことがわかり、市の教育委員会は「不適切だった」として学校を指導し、保護者に謝罪したということです。

国立市では、8月8日と29日に12歳から15歳の児童・生徒を対象に、ワクチンの集団接種を行いました。
市の教育委員会によりますと、夏休み明けに市内の中学校1校で、複数のクラスのホームルームや部活動の中で、教員が生徒たちに対し、「もし副反応が出たら欠席扱いにはならないので無理して出席しなくていい」と伝えたうえで、接種したかどうかを挙手で確認していたということです。

9月13日に市の教育委員会に連絡があり、すべての小中学校に確認したところ、こうした事実がわかったということです。

市の教育委員会は、「ワクチン接種はあくまでも任意で、ほかの生徒の前で確認するのは差別やいじめにつながるおそれがある。生徒の人権への配慮が足りず、不適切だ」として学校を指導するとともに、文書で保護者に謝罪したということです。

国立市教育委員会
「すべての教職員に指導内容を徹底し、再発防止に努めたい」

また、名古屋市の小中学校と高校あわせて42校で、教師が新型コロナウイルスのワクチンを接種したかどうか、ほかの児童・生徒がいる中で確認していたことがわかりました。

奈良県五條市の中学校でも、担任教諭が生徒に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種の有無を挙手させるなどして調査していたことがわかりました。

文科省 差別・偏見につながらない指導を

ワクチン接種について文部科学省は、個々の生徒や保護者の判断が尊重されるべきだとして、学校現場に対し差別や偏見につながらないよう指導することを求めています。

文部科学省は、ことし6月の全国の教育委員会などへの通知の中で、学校でのワクチンの集団接種は同調圧力を生みがちだとして推奨しないとした上で、接種の有無をめぐって差別やいじめが起きないよう注意点を記しています。
具体的には接種は強制ではないことや、周囲に接種を強制してはいけないこと、それに、様々な理由で接種することができない人や望まない人もいてその判断は尊重されるべきだということを、生徒に指導し、保護者にも理解してもらうよう求めています。

8月の通知でも、ワクチン接種は児童生徒や保護者の意思で行うことが大切で、身体的な理由などで接種できない人がいる事を踏まえ判断を尊重するよう求めています。

萩生田文部科学大臣(9月17日閣議後の会見)
「ワクチン接種の有無を担任が挙手をさせるなどして確認した事実は、夏休みの終わりごろから複数あった。接種を受けるかは本人の希望と保護者の同意が前提で、学校で接種の有無で差別やいじめが起きないよう指導や配慮を行うことが重要だと考えている。ほかの生徒がいる前で確認することは懸念があり、引き続き適切な対応を現場に周知していきたい」

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