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コロナ感染者 減少傾向の原因や“第6波”へ備えは? 都医師会の会見

  • 2021年9月15日

新型コロナウイルスの感染確認が減少傾向を示している東京都内の現状について、医師はどのように見ているのでしょうか。東京都医師会の尾埼治夫会長は14日の記者会見で、感染確認の減少の原因や、感染の第6波への備えなどについての考えを述べました。ワクチン接種や医療体制、さらに社会経済活動の制限緩和など、発言の詳細をまとめました。

感染確認の減少 “行動変容が原因のひとつと推測”

東京都医師会 尾埼治夫会長

都内の感染確認の現状と原因は
(東京都の感染確認は1日あたり)1000人を割るくらいになり、週の増加率は、前の週に比べ0.55倍くらいになっています。今の状況でいきますと、少なくとも1か月くらいは減っていく傾向になるのではないかと思います。
新型コロナは、実感としてかなり怖いということが浸透し、マスクを外してしゃべったり、食事にいったりすることは、すごく危ないということをみんな認識してきています。
原因は、確かなことを分析している方は少ないと思いますが、私も推測ですが、人流は減っていないにしても、人々の行動が変わってきたことが、感染確認が減ってきたひとつの原因につながっているのではないかと考えています。

“第6波”はあるのか 
今後、ワクチン接種のスピード、ワクチンの効果、デルタ株がどうなっていくのか、いろいろなことがありますので、一度下がった状態が、また上がってくるという可能性が、まったくないとは言えない状況です。
やはり一番、悪い事態を想定して備えていくことが大事になります。第6波がくるか、こないかわからないですが、しっかり今後も気を緩めないで準備をしていくことが必要ではないかと考えています。

ワクチン接種の備えは

区市町村の枠を超えて接種を
ワクチン接種を加速させることは、ワクチンさえくれば十分可能だと思っています。いま東京の中を見てみると、個別接種などで余裕がかなりあるところがある一方で、集団接種も含めて希望者がたくさんいて、1か月とか待たないと、というようなところもあります。
いま、ほとんどの方が接種券を持っています。区とか市とかをこえて、ワクチンが接種できる場所でどんどん打てるような体制に見直して、多くの方が円滑に接種できるように進めていくべきではないかと思っています。 

医療体制の備えは

在宅医療の対応に限界も
保健所が、ある程度余裕がでてきたとしても、自分の医療機関で陽性と判断された患者については見守り体制を続けて、重症化しないようにフォローしていくことが大事になると思います。
在宅医療のベテランでも中等症を診るのは、だいたい一日10人が限度ではないかと話しています。午前中に通常の外来に対応し、午後から在宅医療にむかう医師だと4人とか5人くらいが時間的にも限度と思います。

集約して医療を提供できる形を
そういう中で100床くらいの臨時医療施設ができれば、そこに患者さんを入れることによって、例えば1人で10人しか診ることができない状況であっても、極端な話をすれば、100人を1か所に集めれば診ることができるということもあります。医療資源のためにも集約して医療ができるという形をとることが、感染者が増えた場合には必要になってくると思います。ぜひ、臨時医療施設を含む病床の確保をして集約した医療が展開できるような状態にしておきたいと思っています。

どうする制限緩和 その判断は

専門家の意見を聞きながら慎重に判断を
政府は、ワクチン接種、それからPCR検査や抗原検査を併用しながら社会経済活動を動かしていくというようなことを提案していますが、いつスタートするのかということを慎重に考えていかなければいけないと思います。
どの程度、ブレークスルー感染が今後、起きるのか。そして抗体が落ちてくる時期が医療従事者はそろそろくるわけで、高齢者は年明けくらいです。そのようなことを考えると、ワクチン接種が2回終わったら、社会経済活動を動かすことにいくことができると決めつけることは、かなり危険ではないかと思っています。
10月、11月の様子を見て、さらに、いろいろな方が予測しているわけですから、専門家の意見を聞きながら慎重に判断していくことが大事ではないかと思っています。

爆発的な感染拡大を防止できるか

重症化を防ぐワクチン接種
従来株であればワクチンを2回接種し、感染予防ができるのではないかと予測してきたわけですが、デルタ株では、いろいろなデータがありますが、感染に関しては、6割、7割くらいは防ぐことができるものの、それ以上はなかなか難しいのではないか、2回接種していても感染する、あるいは感染させるということがあり得るということになってきています。
ただ、重症化について予防できるということは、従来株でもデルタ株でもあまりかわらないと言われています。ブレークスルー感染が起きたとしても、ワクチン2回接種している方は、かなりの確率で、重症化しないということは保たれると思います。

対策を組み合わせて対応を
マスクの着用に関して、かなり自然に身についているようなので、そういう対策、換気を十分考えて密なところに行かないとか、そういう注意は、自然にある程度、みなさんできると思います。
ワクチン接種をどんどん進める。重症化する人がなるべくでないような形にする。感染対策は引き続き気をつける。3割くらいいるといわれる無症状の方も、PCR検査や抗原検査がどこでもできるような形にする。そういったものを組み合わせていけば、いままでのような爆発的な感染は防ぐことができる、しかも重症者は減っていくのではないかと思っています。

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