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オリ・パラ会場の6施設 収支や活用法は?負の遺産回避できるか

  • 2021年9月6日

東京都がオリンピック・パラリンピックのために新たに整備した6つの施設のうちほとんどが現時点では年間の収支が赤字となる見通しで、都は、施設の利用を増やすなどして活用したい考えですが、負のレガシーとならないよう収益性を高められるかが課題です。各施設の活用方法と、収支の見通しです。

5つの施設が赤字に

1年延期された東京大会はきのうのパラリンピックの閉会式で幕を閉じました。大会の会場として、都は、6つの施設をおよそ1375億円かけて新たに整備しました。

今後、スポーツの拠点にする計画ですが、都が4年前に公表した年間の収支見通しで黒字なのは「有明アリーナ」だけで、ほかの5つは赤字となり、その額はあわせて年間およそ10億8500万円と見込まれています。

各施設の今後の計画 収支見通しは?

都が整備した6つの施設の今後の計画と収支見通しです。ほとんどの施設は、大会のために整備した仮設部分の撤去工事などを終えたあと、再び活用される予定です。
次の表は、各施設で行われた競技と、年間収支の見通しです。

有明アリーナ
6つの施設のうち唯一、黒字が見込まれているのは、バレーボールと車いすバスケットボールの会場になった江東区の「有明アリーナ」です。
東京の新たなスポーツ・文化の拠点として、来年夏ごろからスポーツの国際大会やコンサートなどのイベントが開催される予定です。
年間の収支見通しは、3億5600万円の黒字です。

東京アクアティクスセンター
競泳などの会場になった江東区の「東京アクアティクスセンター」は、50メートルプールや飛び込み台、大型ビジョンなどを備えています。
再来年の春ごろから、アスリートの大会を年間に100回開催するとともに、子どもや高齢者も対象にした都民向けの水泳教室を行うことなどを検討しています。
年間の赤字額は6億3800万円と見込まれています。

海の森水上競技場
カヌーとボートの会場になった江東区の「海の森水上競技場」は、長さ2000メートルの直線コースが8レーンあり、ボートの艇庫のほか、宿泊施設も備えています。
再来年の春ごろから、国際大会や選手の強化合宿を行うほか、都民が水上スポーツを体験できる機会を設けるとしています。
年間の赤字額は1億5800万円と見込まれています。

カヌー・スラロームセンター
カヌーの会場になった江戸川区の「カヌー・スラロームセンター」は、葛西臨海公園の隣に整備された施設で、国内初の人工のカヌーコースです。
再来年の春ごろから、国際大会や国内の大会を誘致・開催するとともに、都民が水上スポーツやラフティングなどを体験できる機会を設けるとしています。
年間の赤字額は1億8600万円と見込まれています。

大井ホッケー競技場
ホッケーの会場になった「大井ホッケー競技場」は、品川区と大田区にまたがる大井ふ頭中央海浜公園の中に設けられ、人工芝のグラウンドが2面、整備されています。
来年の夏ごろから、国際大会や国内の大会を開催して、ホッケーの競技力向上や普及を図るとしています。このほか、サッカーやラクロス、アメリカンフットボールなどでも利用できる多目的グラウンドとして活用されます。
年間の赤字額は9200万円と見込まれています。

夢の島公園アーチェリー場
アーチェリーの会場になった江東区の「夢の島公園アーチェリー場」は、国内の主要な大会を開催して競技力の向上を図る一方、およそ1万8000平方メートルの芝生の広場を開放し、都民の憩いの場として活用する予定です。大会後の工事がないため、ことし11月ごろから活用を始めます。年間の赤字額は1170万円と見込まれています。

 

都は、施設を運営する民間事業者の工夫で利用を増やすなどして活用したい考えですが、新型コロナウイルスの感染拡大が続けば利用が伸び悩むおそれもあります。
コロナ対策の長期化に加え、大会の無観客開催に伴うチケット収入の減少で都の財政負担がさらに増える懸念も出ているなか、施設が負のレガシーとならないよう利用率を上げて収益性を高められるかが課題です。

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