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「ワクチン・検査パッケージ」とは 接種が進むと日常生活の制限は?

  • 2021年9月6日

新型コロナウイルスのワクチン接種がさらに進んだ段階では、私たちの日常生活の制限はどう変わる可能性があるのでしょうか。政府の分科会が提言をまとめました。その中では、「ワクチン・検査パッケージ」という仕組みを導入して、日常生活での制約を減らしていくことが重要だとしています。提言の詳細をまとめました。

「ワクチン・検査パッケージ」とは

「ワクチン・検査パッケージ」
・ワクチン接種を終えた人
・PCRなどの検査で陰性が確認された人など
 感染させるリスクが低いことを示す仕組み

「ワクチン・検査パッケージ」は、新型コロナのワクチン接種がさらに進んだ段階で、日常生活の制約を減らすため、接種歴や検査の結果をもとに他の人に感染させるリスクが低いことを示す仕組みのことで、政府の分科会が提言しました。
ただし、政府の分科会の尾身茂会長は、3日、提言について話し合った会合のあと、報道陣の取材に対して次のように述べました。

議論の前に、この話は緊急事態宣言の解除や延長の判断とは、まったく関係ないということを西村大臣にも確認した。
専門家の一致した意見として、ワクチン接種が進んでもそれだけですべての制限を緩めることは難しいことを確認した。ワクチン接種が進んだあとも当面は基本的な対策を続ける必要がある。このようなテーマを議論したことによって、対策のガードを下げることに絶対につながらないように、しっかりとメッセージを出していくことも確認した。

以下「ワクチン・検査パッケージ」に至るまでの段階です。

ワクチン接種が進むと緊急事態宣言は?

〇接種進みマスク着用・3密避けるなどの対策で
提言では、今後、ワクチン接種が進んで、60代以上で90%、40代から50代で80%、20代から30代で75%が接種した場合には、マスクの着用や3密を避けるなどの対策で、緊急事態宣言を出す必要がなくなる可能性があるとしました。

〇接触機会を半減するため一定制限
その一方で、今後、最もありえる接種率は60代以上で85%、40代から50代で70%、20代から30代で60%だとしていて、その場合、接種していない人を中心に、接触機会を感染拡大前の半分程度に下げるために、マスクの着用や会食の人数制限など一定の制限が必要で、医療のひっ迫状況によっては緊急事態宣言が必要になると指摘しています。

「ワクチン・検査パッケージ」ほとんどの希望者にワクチン

ほとんどの希望者にワクチンが行き渡ると考えられることし11月ごろには、日常生活の制約を減らすために、「ワクチン・検査パッケージ」という仕組みを導入することが重要だとしています。

〇行動制限の緩和可能
「ワクチン・検査パッケージ」の仕組みを導入することで、たとえば、医療機関や高齢者施設での入院患者や入所者との面会、県境を越える出張や旅行、大学での対面授業、部活動などでは行動の制限が緩和できると考えられるとしています。

〇適用に検討が必要
一方で、同窓会など久しぶりに会う人たちとの大人数での会食や宴会、冠婚葬祭や入学式、卒業式のあとの宴会、それに、百貨店などの大規模な商業施設やカラオケなどの従業員に対してや、飲食店などについてはこの仕組みをどう適用するか、検討が必要だとしています。

〇適用すべきではない
また、修学旅行や入学試験、選挙や投票、小中学校での対面授業などは、参加する機会を平等に確保する必要があるため、適用すべきではないとしています。

“提言をたたき台に国民的な議論を”

〇「ワクチン・検査パッケージ」について
日本では、ワクチン接種は努力義務だ。接種していない人が制約を受けるという不利益をどこまで受け入れるべきかは、人々の価値観や国によっても異なるので、結論ありきではなく、海外の事例も含めて政府や民間、専門家、一般市民を巻き込んで、国民的な議論をすべきではないか。その上で、具体的な運用は、民間の創意工夫に任せたらいいのではないかという意見も出た。

〇納得感のある感染対策にむけて
希望者の全員がワクチンを接種したとしても、感染を制御して社会全体を守ることができる集団免疫の状態になるのは当面無理だというのが、われわれのコンセンサスだ。シミュレーションでは接種が進んでも、ある程度、感染対策を持続しないといけないことが示された
日常生活への制約が長引き、先が見えないことへの不安や不満が高まっていて、感染対策への協力が得られなくなっている。生活を徐々に戻すため、合理的かつ納得感のある感染対策が必要で、提言をたたき台として国民的な議論をしてほしい。

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