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モデルナのワクチン 一部に異物混入 粒子状の金属か

  • 2021年8月26日

8月16日以降、東京都と埼玉県、茨城県など1都4県で新型コロナウイルスワクチンの一部に異物が混入しているのが相次いで見つかり、厚生労働省は同じ工程で製造されたワクチンの使用を見合わせることを決めました。混入したのは、粒子状の金属と見られています。
厚生労働省は使用を見合わせた接種会場に対し、代わりのワクチンをほぼ希望通りに供給できるめどが立ったと明らかにしました。27日から順次、配送する予定だということです。

異物を発見した薬剤師は

埼玉県ではワクチン接種前に薬剤師がチェックした際に合わせて19の容器で黒い粒子状の異物を見つけ、使用を見送っていました。

今回、異物を発見した埼玉県薬務課の主任で、薬剤師の石井公規さんです。
8月13日、さいたま市浦和区の接種会場で使う290の容器を目視で調べ、このうち4つで異物を確認しました。
石井主任によりますと、いずれも白濁色のワクチンの中に、1ミリ以下の黒い微粒子が1つずつ、容器の底の縁についていて、外から触ってもとれず、薬液を動かすとふわふわと浮いたことから異物だと確信したということです。微粒子の形はさまざまで、薄く平べったいものや非常に小さい粒子状のものなどがあったということです。
埼玉県では、8月20日にも別の薬剤師が15の容器で同様の黒い微粒子の異物を確認していたということです。

石井主任
「白濁色のワクチンの中に、見れば分かる、1ミリ以下サイズの黒い微粒子が入っていた。容器を振って薬液を動かすと、一緒に少し動くものだったので、異物として入っているものと確認した。引き続き十分確認していきたい」

混入異物は金属製か

厚生労働省などによりますと、8月16日以降、全国8か所の接種会場で、モデルナのワクチンの未開封の容器の一部に異物が混入しているのが見つかりました。
異物が混入したワクチンはスペインの工場で製造され、厚生労働省は、この工場で同じ時期に製造された163万回分のワクチンについて接種を見合わせるよう、26日から全国863の会場に連絡を取っています。

厚生労働省によりますと、今回、見つかった異物は粒子状で、磁石に反応することから金属製と見られるということです。製造工程で入り込んだとみて異物の特定を急ぐとともに、混入の詳しいいきさつを調べています。
厚生労働省によりますと、これまでに健康被害の報告はなく、「仮に未開封のワクチンを接種に使用したとしても、安全性や有効性への影響はないと考えられる」としています。
また、使用を見合わせたワクチン以外は別の工程で製造されていることから、現時点で混入のおそれはないとして、自治体や医療機関に予定どおり接種を進めるよう呼びかけています。

異物混入疑いのロット番号 どう確認?

武田薬品工業によりますと、「接種済証」を見れば、接種を受けたワクチンがいつ、どこで製造されたかなどを示す「ロット番号」が確認できます。今回、異物が混入した疑いが否定できないとされているワクチンのロット番号は、次の3種類です。

「3004667」「3004734」「3004956」

大規模接種会場では急きょ接種とりやめに

この問題で自治体は対応に追われています。
東京・小金井市は予定していた大規模接種会場で予定していた1184人分の接種を急きょ取りやめることに。

予約していた人に電話などで連絡しましたが、中止を知らずに会場に来る人もいて、職員が代わりのワクチン確保のめどがつきしだい、改めて日程を連絡するなどと説明していました。

2回目の接種に訪れた40代の会社員の男性
「接種のために仕事を休んできましたが急な話ですね。副反応が心配で解熱剤も準備していたのですが打てなくなってしまい不安です」

市では同じロット番号のワクチンを8月22日と25日の2日間、合わせて1000人余りに接種していますが、異物の混入がないか接種前に目視で確認しているため問題はないとしています。
市には「体に異変があったときにどうすればいいか」といった相談が寄せられているということで、不安がある人は医療機関を受診するよう呼びかけています。
一方、現時点で市が確保しているモデルナのワクチンは、このロット番号のものしかないため、東京都に新たなワクチン確保の調整を依頼していますが、すぐに調達できない場合、今後の接種スケジュールに影響が出るということです。

武田薬品工業 “1回目から受け直す必要なし”

武田薬品工業によりますと、今回の使用の見合わせで予定していた2回目の接種が延期になった場合、標準としている接種間隔の4週間を超えても、2回目の接種を受けることができるということです。接種を1回目から受け直す必要はなく、できるだけ速やかに2回目の接種を受けてほしいとしています。

武田薬品工業は、「代替品の供給については、厚生労働省と連携して対応することとしており、ワクチン接種への影響を最小限にするよう努めてまいります。モデルナおよび厚生労働省と緊密に連携し、速やかな対応に努めてまいります」などとコメントしています。

代わりのワクチン 27日から配送へ

厚生労働省は使用を見合わせた接種会場に対し、代わりのワクチンをほぼ希望通りに供給できるめどが立ったと明らかにしました。27日から順次、配送する予定だということです。
厚生労働省は「接種のスケジュールへの影響は最小限に抑えられる見通しだ」としています。また、今回の問題で使用を見合わせたワクチンの接種をすでに受けた人については、「安全性や有効性への影響はないと考えられる」として、接種を受け直す必要はないとしています。

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