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“妊婦にワクチン優先接種を” 国が自治体に通知 希望者も急増

  • 2021年8月25日

千葉県で新型コロナに感染した妊婦の入院先が見つからず、自宅で出産して赤ちゃんが亡くなった痛ましいケースを受け、厚生労働省は、妊娠後期は特に重症化しやすく、早産のリスクも高まるとして、優先してワクチン接種を行うよう全国の自治体に通知しました。
都内の産婦人科病院ではワクチン接種を希望する妊婦が増えていて、自治体も優先接種の予約受付を始めています。

ワクチン接種の悪影響報告なし

妊婦へのワクチン接種について、厚生労働省は国内で接種を始めた当初、胎児や本人への影響に関するデータが不足していたことなどから、接種を受けることを努力義務とせず、優先接種の対象にしていませんでした。

しかし、厚生労働省によりますと、これまでに接種が胎児や生殖器などに悪影響を及ぼすという報告はない一方、特に妊娠後期に感染すると重症化しやすく、早産のリスクも高まると指摘されているということです。

こうした中、先週には、千葉県柏市で感染した妊娠8か月の妊婦の入院先が見つからず、自宅で出産した赤ちゃんが亡くなったことから、自治体に対して妊婦への接種機会をできるだけ早く確保するよう通知しました。

厚生労働省の通知
・妊婦やその配偶者などが希望した場合 予約やキャンセル待ちを可能な範囲で優先
・現時点で接種予約の対象年齢に該当していない場合も予約を受け付けることなど

妊婦へのワクチン接種をめぐっては、8月に入って関連学会が妊娠の時期にかかわらず、接種を勧める提言を出したほか、アメリカのCDC=疾病対策センターも安全性に懸念はみられないとして接種を強く推奨する声明を出しています。

ワクチン接種希望の妊婦の問い合わせ増える

妊婦のからの問い合わせも増えています。
東京・墨田区の産婦人科病院「中林病院」は妊婦への接種を積極的に行おうという保健所の方針もあってワクチンを保管する冷凍庫が設置されていて、7月から区内の妊婦を対象に接種を行っています。

休診日以外は毎日開いている説明会への参加希望者も倍増しているということで、25日も
およそ10人の妊婦が参加し、妊娠後期に感染した場合の重症化のリスクやワクチンの効果や副反応について熱心に耳を傾けていました。

第2子を妊娠している30代の女性
「身近な人から副反応の話を聞き、接種しないと決めていましたが千葉県のケースを知り、迷うようになりました。きょう聞いた内容を踏まえて家族とも相談したい」

まもなく臨月の30代の女性
「妊娠中に副反応で発熱するのはしんどいし、住んでいる地域ではなかなか予約が取れなかったので産後落ち着いてから接種しようと考えていましたが、今の医療の現状に危機感を覚え里帰り出産するこの病院で接種することを決めました」

 

中林靖 副院長
「地域の医療機関の病床がひっ迫しているので妊婦の感染を防ぐことが重要です。
正しい情報を伝えて希望する方に可能な限り接種してもらえるよう今後も取り組んでいきたい」

東京 葛飾区 予約受け付け開始

東京 葛飾区は、希望する妊婦や妊婦の配偶者などに対し、優先してワクチン接種を行う機会を設けることを決め、25日から受け付けを始めました。

葛飾区のホームページより

対象となるのは、区内に住民票がある妊婦や、出産のために区内に里帰りしている妊婦、それに妊婦と同居している配偶者などのパートナーです。

区では、8月29日から集団接種会場で接種を始める方針で、90人分の予約枠を設けていますが、定員を超えた場合は予約枠を追加する方針だということです。

このほか、都内では新宿区や江東区なども27日から妊婦を対象にした優先接種の受け付けを始める予定で、重症化しやすい妊婦の接種を優先的に進める動きが活発化しています。

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