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子どもの感染増加傾向で夏休み後の学校は 対策徹底の一方で休校も

  • 2021年8月20日

全国の多くの学校で夏休みが明けるのを前に、文部科学省は新型コロナウイルスの感染が急激に拡大する中でも地域一斉の休校は慎重に検討する必要があるという考え方を改めて示しました。新型コロナに感染した子どもの数は増加傾向となっていて、学校現場では、対策を徹底する動きの一方で臨時休校を決めたところもありました。

増加傾向の子どもの感染 高熱のケースも

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスに感染した子どもの数は、8月17日までの1週間で、10歳未満が7441人、10代が1万4734人と、いずれも前の週からおよそ1.4倍と増加傾向にあり、対策が急務となっています。

東京・杉並区にある診療所では、新型コロナウイルスの感染した疑いがある子どもが受診するケースが増えています。

診療所によりますと、7月中旬以降、子どもの受診が増え、7月19日から8月6日までの間に337人にPCR検査などを行った結果、99人が陽性になり、このうち23人が子どもでした。
また、子どもでも高熱となるケースが相次いでいるほか、最近では、子どもが感染した後に、同居する母親が発症するなど、子どもから大人に感染したとみられるケースが出ているということです。

たむら小児科 田村 剛 院長
「7月中旬ぐらいから、子どもの感染が増えていると実感している。学校が再開すれば、感染がさらに広がるのではないかと心配している。親が感染したり子どもの体調が悪かったりする時には学校に無理に登校させないなど対応が重要だと思う」

小中学生の感染6倍 8月は臨時休校

相模原市内では新型コロナウイルスへの感染が確認された小中学生が1学期は1日1人ほどでしたが、夏休みに入って6倍以上に増えました。
このため、2学期は8月25日から始まる予定でしたが、市は感染の急拡大を受けて相模原市立の小中学校など106校を、8月末まで臨時休校にすることを決めました。
9月以降は分散登校などを取り入れた上で再開する予定ですが、今後の感染状況によっては、休校を延ばす可能性もあるということです。

感染対策を徹底 学校の再開準備

一方、多くの学校で夏休み明けの再開に向けて感染対策などの準備が進められています。東京・渋谷区の笹塚小学校では8月30日から新学期が始まるのを前に、教員がこれまで行ってきた感染対策の確認をしています。校舎の入り口には児童が登校する際、発熱していないかチェックするカメラを設置していいます。

また、図工室などの特別教室には大きなアクリル板を設置し、さらに、音楽の授業では感染リスクを減らすため、吹かずに鍵盤の練習ができる電子キーボードを用意しました。
この学校のある渋谷区では児童が登校できなくなる事態も想定して、ことし5月、すべてのクラスでタブレット端末を使ったオンライン授業も行ったということです。

文部科学省 “地域一斉の休校は慎重に検討を”

全国の多くの学校で夏休みが明けるのを前に、文部科学省は20日、新型コロナウイルスの感染が急激に拡大する中での学校対応についての考え方を、事務連絡として全国の教育委員会などに示しました。

この中では、学校を休校にする判断は、各自治体が保健所に相談して検討するというこれまでの方針を確認した上で、全国の新規感染者が急速に増加している中でも、地域一斉の休校は、社会活動全体を止めるときにとるべき措置で、慎重に検討する必要があるとしています。

その理由として学校は学力の保障だけでなく、子どもたちの居場所やセーフティーネットとして福祉的な役割も担っていることを挙げ、特に小中学校については、一斉休校は避けるべきと強調しています。

また、感染対策についても触れ、3密の回避やマスクの着用、手洗いなどの基本的な対策が変異株にも有効だとした上で、子どもや同居の家族に症状がある場合には登校させないことを徹底するなど、家庭の協力が欠かせないとしています。

“学校現場 感染が増えることを前提に対応を” 

東京小児科医会 時田章史 理事
「学校が始まった後、2、3週間の状況を注視する必要があるが、学校現場でも感染が増えることを前提として対応しなければいけないと思う。保健所や医療機関と相談し、感染した子どもが出た場合の対応をあらかじめ決めておく必要がある。学校を休校すると、子どもの心身への弊害も大きいので感染対策をしっかりしながら学校生活を営んでほしい」

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