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東京パラリンピック“学校観戦” 開幕迫る中どうなる?

  • 2021年8月19日

8月24日に開幕する東京パラリンピック。原則無観客となった一方、都は教育的な意義を重視して、希望する子どもたちには会場で競技を見てもらう方針です。
これについて、SNS上では保護者からさまざまな意見が相次いでいます。

“学校観戦”に都教委反対

8月24日に開幕するパラリンピックは原則、無観客で行われますが、学校連携観戦チケットによる子どもたちの観戦は教育的な意義を重視して実施されます。18日夜、都の教育委員会で報告が行われましたが、出席した4人の委員全員が感染の急拡大や医療体制の危機的な状況などを理由に反対しました。

委員
「今は非常事態だ。リスクを背負って行くほうが教育としてもマイナスだ」
「今、寄り添うべきは医療体制だ。テレビによる観戦でも教育の効果はある」
「市中感染が広がっていてすぐ側に感染している人がいるかもしれない。子どもを守る立場の教育委員として、『行かせてあげましょう』と言いたいが言えない」
「今後、『これはまずい』と思ったら撤退する勇気を持ってほしい」

都の教育庁 幹部
「意見はもっともだが『見たい』という強い希望が現場から寄せられている。万全の対策をとって可能性を追求するのがわれわれの使命だ」
「状況に大きな変化があれば違う判断になることもあり得る。準備を止めてしまうと道を閉ざすことになる。いただいた意見をしっかり受け止めて努力する」

委員は、重ねて中止を求めましたが、両者の意見の隔たりは埋まらないまま会合が終わる異例の事態となりました。

小池都知事 “予定どおり” 強調

東京パラリンピックの会場で子どもたちに競技を見てもらう都の方針に対し、都の教育委員から新型コロナウイルスの感染の急拡大を理由に反対の意見が出たことについて、小池知事は「より安心・安全な形でできるように準備を進めていく」と述べ、予定どおり実施する考えを強調しました。

小池知事(19日記者団に対し)
「きのうの臨時の教育委員会で意見を伺ったが、そこで認めるうんぬんではない。教育委員の意見を参考にしながら、子どもたちがパラリンピックの選手の姿を見ることをより安心・安全な形でできるように準備を進めていく」

東京パラリンピックの子どもたちの観戦をめぐり、SNS上では保護者からさまざまな意見が相次いでいます。

区長、校長の判断は出ていない。子どもは行きたがっているので、僕は行かせたい。

 

当日は学校を休ませます。息子の命の危機と天秤にかけてまで観戦する必要ない。

 

保護者としては行かせたくないけど、本人が行きたいというので尊重して参加にした。

 

どのくらいの規模か 全体像見えず

東京都教育委員会などによりますと、都内のパラリンピックの会場で競技を見る子どもたちは、18日時点で最大およそ14万人になる見通しです。

都の教育委員会によりますと、18日時点で、参加する意向を示しているのは公立の学校でおよそ13万2000人です。
内訳は、都内の62の区市町村のうち8つの自治体のおよそ13万人。
都立では特別支援学校と高校など23の学校のおよそ2000人です。

都の教育委員会は、現在も調整中で、今後、変わる可能性があるとして参加を希望している学校名などは明らかにしていません。

また、都は、私立学校で希望している子どもは1万人を下回っていると説明していて、都内全体の参加は公立と私立合わせて最大およそ14万人になる見通しです。

東京大会が延期される前は都内でおよそ90万人の子どもたちがオリンピックとパラリンピックの会場で競技を見る予定でした。
このうち、パラリンピックを見る予定だった当初の人数は都などは明らかにしていませんが「延期前の計画より、大幅に減ることになる」などと説明しています。

都教育委員会などは最終的な人数の把握を急いでいますが、感染が急拡大するなか、学校や保護者の判断で参加を希望した学校や子どもが当日になって取りやめる可能性もあるということです。パラリンピックの開幕が5日後に迫るなか、最終的にどのくらいの規模になるのか全体像は今も見えていません。

都の感染防止はどのように?

都の教育委員会などは子どもたちが感染するリスクを避けるために貸し切りバスを利用する学校への支援として、競技会場周辺で乗り降りする場所の調整や会場までの誘導を行うということです。
また、子どもたちの体調管理を徹底し、会場内では座席の間隔を空けるなど対策を徹底するとしています。

“五輪開幕時より状況悪化 慎重判断を”

東京パラリンピックでの子どもたちの観戦をめぐり、政府の分科会の尾身会長は、参議院内閣委員会で「オリンピックの開始の時期と比較すると、状況はかなり悪くなっている。観客を入れるのはどういうことかは、考えて頂ければ当然の結論になる」と述べ、観戦の実施は慎重に判断すべきだという認識を示しました。

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