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「制御不能 災害レベルでコロナ感染が猛威」 しかし夜の人出は

  • 2021年8月12日

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、12日開かれた東京都のモニタリング会議。専門家は、「かつてないほどの速度で感染拡大が進み、制御不能な状況で、災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態だ」と指摘。「医療提供体制が深刻な機能不全に陥っている」として極めて強い危機感を示しました。
一方、都内では夜間の人出は減っているものの、前回の緊急事態宣言の水準までは減っていないことが分かりました。

夜間の滞留人口 前回宣言まで減らず

東京都医学総合研究所社会健康医学研究センターが、11日に厚生労働省の専門家会合で示した全国の人出のデータ。

各自治体の主要な繁華街を対象に個人を特定しない形で得られた携帯電話の位置情報から、職場や自宅以外で15分以上滞在していた人の数を「滞留人口」として500メートルメッシュで時間ごとに分析しています。今回、分析の対象となったのはいずれも8月8日までのデータです。

東京都では、夜間の人出は減っているものの、前回の緊急事態宣言の水準までは減っていないことが分かりました。

東京都
新宿や渋谷、六本木など7か所の繁華街のデータを元に分析しています。
新規感染者数が急増する中で、夜間の滞留人口は前の週から4.5%減少しましたが、前回、4月に出された緊急事態宣言の際の最低水準には届いていないということです。
昼間の滞留人口も前の週から2.5%の減少にとどまっていて、昼間から夕方すべての時間帯で減少が続いているものの依然として小幅な減少にとどまっているということです。
一方、リスクが高いとされる午後10時から深夜0時までの時間帯では、滞留人口は前の週から3.2%増えていました。

午後6~10時 40~64歳が最多

夜間の滞留人口を年代別に分析したところ、午後6時から午後10時までの時間帯で、40歳から64歳までの年齢層が最も多くなりました。

また、15歳から39歳までの若い世代は、時間が遅くなるほど割合が増え、午後10時から深夜0時までの時間帯では40歳から64歳までの年齢層と同じ水準となっていました。

一方で65歳以上の高齢者はおよそ10%にとどまっていました。

厚生労働省専門家会合 脇田隆字座長
「東京都内の夜間の滞留人口のデータ分析によると若い世代だけでなく、比較的、重症化のリスクが高い40代や50代の人流が多くなっている。新型コロナウイルスはインフルエンザとは違って、感染した人の数%が死亡するような感染症で、致死率が低い病気ではない。自分や大切な家族を守るために感染リスクを避ける行動をとってほしい」

「感染拡大 制御不能 災害レベル」

12日開かれた東京都のモニタリング会議のなかで、専門家は、都内の感染状況と医療提供体制をいずれも4段階のうち最も高い警戒レベルで維持しました。

新規陽性者の7日間平均は、11日時点でおよそ3934人と2週間で倍増していると説明し、「かつてないほどの速度で感染拡大が進み、新規陽性者が急増しており、制御不能な状況だ」と指摘しました。

そのうえで、「災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態だ。もはや災害時と同様に、自分の身は自分で守る感染予防のための行動が必要な段階だ」と述べました。

また、11日時点で、入院患者は過去最多の3667人となり、「都の入院調整本部では、翌日以降の調整への繰り越しや自宅での待機を余儀なくされる事例が多数生じている」と指摘しました。

専門家
「特に重症患者の入院調整が困難になっている。自宅療養中に容体が悪化した患者の受け入れも難しくなっていて、自宅などでの体調の悪化を早期に把握し、速やかに受診できる体制をさらに強化し、自宅療養中の重症化を予防する必要がある」

また、専門家は、11日時点で、重症の患者が197人、人工呼吸器などによる治療がまもなく必要になる可能性が高い患者が461人と大幅に増加しているとして、「ICUなどの病床の不足が危惧される」と述べました。

そして、「通常医療も含めて医療提供体制が深刻な機能不全に陥っている。さらなる重症患者の増加は、医療提供体制の危機を招き、救命できる可能性がある多くの命を失うことになる」と述べ、極めて強い危機感を示したうえで危機感を現実のものとして共有する必要があると強調しました。

小池知事「人流 緊急事態宣言開始直前の5割に」

モニタリング会議のあと、東京都の小池知事は「まもなくお盆が始まるが、この期間中はステイホームを徹底し、旅行や帰省の中止延期をお願いしたい。人と人との接触をいかに減らしていくかが感染防止につながるので、人流を緊急事態宣言の開始直前の5割に削減することを徹底してほしい」と述べました。

また「多くの人が利用する商業施設には、入場整理の徹底や客に短時間の利用を呼びかけていただくよう、お願いしている」と述べました。

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