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救急搬送困難が急増 「比較的若年層でも重い肺炎に」

  • 2021年8月4日

新型コロナウイルスの感染の急拡大に伴って、救急患者を受け入れる病院を見つけるのに困難をともなうケースがこの1か月で2倍あまりに増加しています。医療現場からは、搬送者は自宅療養などの40代から50代が多く、「重い症状の人もいて厳しい状況で、限界も見え始めている」との声が。

都内の救急搬送困難 1か月で2倍に

東京都は、消防の救急隊が患者の受け入れ先を探す時に、5つ以上の病院に断られたり、20分以上経過しても決まらなかったりして困難をともなう場合、地域の中核病院などが搬送先を探す「東京ルール」という仕組みを適用しています。

この仕組みの適用件数が感染の急拡大に伴って増えています。7日間平均は、7月1日は41.7件でしたが、15日には60.7件、今月1日時点で96件になりました。この1か月で2.3倍の増加です。

都は、感染の急拡大に伴って発熱など感染が疑われる人の搬送が増えていることや、連日の暑さで熱中症が疑われる人の搬送も増えていることが背景にあると見ています。
また、新型コロナの入院患者の対応に人手を割かれて救急の受け入れが手薄になるなど、医療機関側の事情も影響しているとみていて、都は「対応できる病院につなぐなど、引き続き医療機関と連携していきたい」としています。

医療現場 救急患者受け入れ困難に

医療体制がひっ迫する中、用意していた病床が満床となり、入院の要請を断らざるを得ないなど限界を迎えている病院も出てきています。
埼玉県戸田市にある「公平病院」は、ことし3月にプレハブの病棟を建て、通常病棟とあわせて34床の病床を新型コロナの患者向けに確保していました。

しかし、感染の急拡大で、入院患者が増え始め、先週には満床の状態となり、3日の時点でも満床の状態が続いています。

運ばれてくるのは自宅や宿泊施設で療養をしていた40代や50代の人が多く、高熱が続いたり、酸素濃度が下がっていたりするなど病状が悪いところから治療が始まる状況になっているということです。
自宅で療養する患者の容態が悪化して、救急搬送を要請した場合はこれまで原則として受け入れてきましたが、満床の状態が続いているため、断らざるをえなくなっているということです。

この病院では救急搬送される患者を1人でも多く受け入れようと、これまで一般の患者に使っていた病床を今週中にあと10床、コロナの患者向けに転用する方針で、一般の診療にも影響がでかねないと懸念しています。

公平病院 公平誠 病院長
「1日の受け入れ患者がこれまでの2倍を超え、比較的若年層でも重い肺炎となっているなど状態が悪い人が多く、現場はかなり厳しい状況だ。病院としてできる限りのことはやっていきたが、限界も見え始めている」

「搬送困難」全国的にも増加

全国的にも搬送困難なケースは増えています。
総務省消防庁は患者の搬送先が決まるまでに病院への照会が4回以上あったケースなどを「搬送が困難な事例」として、県庁所在地の消防本部など全国の52の消防機関の報告をもとに毎週、とりまとめています。

このうち、体温が37度以上で呼吸困難の症状があるなど新型コロナウイルスの感染が疑われるケースは今月1日までの1週間で991件と前の週までの1週間の1.4倍となりました。

総務省消防庁
「自宅で療養中の患者からの出動要請が全国的に増加傾向にあり、感染拡大の影響と考えられる。よりいっそう新型コロナウイルスの感染対策を心がけてほしい」

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