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五輪 ホストタウンのコロナ対策 太田市 杉並区では?

  • 2021年7月14日

オリンピックの開幕を前に、続々と海外の選手団が来日し、選手を受け入れているのが「ホストタウン」となっている各自治体です。こうした中、受け入れ先のスタッフの感染が確認されるケースが相次いでいます。どうしたら感染拡大を防げるのか。「ホストタウン」での対策とは?
延期後、初めてチームが来日した群馬県太田市と、都内で初の杉並区を見ていきます。

ホストタウンなどでの感染状況

東京オリンピックの事前合宿などを行うホストタウンの関係者などが新型コロナウイルスに感染しているケースが相次いでいます。

先月、事前合宿を行うため成田空港に到着したアフリカ・ウガンダの選手団で2人が陽性と確認されたほか、セルビアの選手団の1人、受け入れ側でも横浜市や浜松市、東京 立川市で合わせて8人の感染が確認されています。(7月12日現在 内閣官房まとめ)

五輪ソフトボール受け入れ 太田市

こうした中、1か月半前から群馬県太田市で事前合宿を続けるソフトボールのオーストラリア代表は外部との接触を制限する「バブル方式」を徹底し、これまでに選手や関係者の感染は確認されていません。

東京大会の延期後、海外のチームとしては、最も早く6月1日に来日したソフトボールのオーストラリア代表は、群馬県太田市の球場でおよそ1か月半練習を続けています。

太田市は国の指針に基づいてマニュアルを作り、選手やスタッフが滞在するホテルでは、フロアを貸し切って宿泊するほか、食事やトレーニングを行うフロアを限るなど、一般の宿泊客と接触する機会をなくしてきました。

球場への移動など外出する際は、専用のバスだけを使います。車内には飛まつ防止の板を設置し、選手が降りた後は、手すりなどを入念に消毒。
8人の運転手には乗務の2日前のPCR検査を義務づけ陰性を確認したうえで、業務にあたってもらいます。

運転手以外でも選手たちと接触する市の職員やホテルの従業員は毎日、PCR検査を行い、
選手が生活する「バブル」の中に新型コロナウイルスを持ち込まないよう徹底しています。

北関東観光
石原篤志 社長

感染者を出さないようにということで気をつけてやっていただくように指示をしている

「バブル状態」で選手たちは

選手たちは、宿泊するホテルとグラウンドだけを行き来するいわゆるバブルの状態で生活しています。毎日欠かさず、午前9時にPCR検査を受け、自室以外では必ずマスクを着用し市民や宿泊客とも一切接触しないよう徹底した感染対策を続けていて、これまで陽性が確認された選手はいません。
チームでは選手がリフレッシュできるよう地元自治体などと話し合いを重ね、ホテルの中に簡易的なジムや卓球やゲームなどができる空間を作りました。

中心選手 エレン・ロバーツ投手
「何をしているときでも全員が感染しないように徹底的に気をつけている。PCR検査も歯を磨いたり髪をとかしたりするのと同じ毎日のルーティンになっていて私も周りの人たちも安全でいてほしいので喜んで検査を受けている。
問題は外出する自由がほとんどないことだ。ただ、私たちは金メダルを獲得するために日本に来ているし、目標を達成するためにはパーフェクトな環境だ。この調整によって間違いなく自信は深まった」

レイン・ハーロウ監督
「ジムがなかったら、ここで過ごす時間は厳しいものになっていただろう。選手の筋力を維持でき、メンタル面の準備にも、よい影響を与えている。私たちは感染対策の基準を本当に高く設定している。我々と何より地域コミュニティーを危険にさらさないためにルールを尊重することが大切だ。オリンピック期間中も選手や関係者がガイドラインを順守し、安全な環境が守られることを願っている」

太田市では、こうした対策の結果、これまでのところ選手や関係者に感染は確認されていません。

太田市 清水聖義 市長
「受け入れ側のわれわれが、選手たちに感染させないように気遣うことが大事で、今のところ順調にいっていると思う」

対策と要望のはざまで

感染防止対策と選手団の要望を両立させる対応に苦慮している自治体もあります。
東京・杉並区は、東京オリンピックの事前キャンプで、ボクシングのウズベキスタン代表選手団、46人を受け入れています。今月5日に成田空港に到着し、到着時の検査で全員陰性が確認されて、6日から杉並区内の体育館で練習を始めています。

杉並区の対策
・キャンプの運営担う区職員 毎日PCR検査受ける
・会場の体育館に選手専用の入り口
・選手の練習スペースと関係者が立ち入るスペースに仕切り 2メートルの間隔を設けるなど

ただ、これについて選手団からはさまざまな要望が相次いでいます。
空港からホテルへの移動は、密を避けるため選手たちを2台の貸し切りバスに分けて時間差で移動する計画でした。しかし、12時間のフライトに加え4時間の検疫などで疲れた選手たちから「早くホテルに着きたい」という声があがり、結局、ほぼ同時にバスを出発させることに。

体育館での練習初日には、次のような要望も出されました。

選手側

もっと広く会場を使えるよう仕切りを撤去して2メートルの間隔をなくしてほしい

区の担当者

間隔を空けるのは感染対策のために必要だ。

区の担当者は、感染防止対策への理解を求めていました。

ボランティアも感染防止対策

事前キャンプでは、感染拡大を防ぐため、選手と区民が直接、交流することができませんが、区民にボランティアとして事前キャンプを手伝ってもらうことで、選手たちを身近に感じてもらおうとしています。

今月4日には、集まった区民のボランティアが、練習会場の体育館で、ボクシングのリングやサンドバッグの設置を手伝いました。区によりますと、事前キャンプの間は毎日4人ほどの区民がボランティアとして参加し、選手の誘導や消毒などを担当するということです。こうした選手の近くで作業をするボランティアにもPCR検査を実施し、感染対策を徹底することにしています。

杉並区オリンピック・パラリンピック連携推進担当課 大澤章彦 課長
「とにかくコロナの感染者がなく、杉並区で事前キャンプをしてよかったと思われるような形で、力を合わせてウズベキスタンのボクシングチームを支援していきたいと考えています」

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