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拡大するインド型(デルタ株) 関東はすでに30%超か その影響は

  • 2021年7月12日

国立感染症研究所は、4回目の緊急事態宣言が出された東京都など関東地方では、インドで確認された新型コロナの変異ウイルスの「デルタ株」が、すでに全体の30%以上を占めていると推定しました。現在の感染状況や、この変異ウイルスの影響などについて、新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授に聞きました。

東京 全国で最も高い水準で感染再拡大

NHKは各地の自治体で発表された感染者数を元に、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

〇東京都の新規感染者数の傾向
6月24日までの1週間 … 前週比 1.14倍
7月 1日       … 前週比 1.19倍
7月 8日       … 前週比 1.27倍

このうち、4回目の緊急事態宣言が出された東京都は、6月中旬までは5週連続で減少していました。しかし、6月24日までの1週間では前の週の1.14倍と増加に転じると、7月1日は1.19倍、7月8日は1.27倍と3週連続で増加し、人口当たりの感染者数は全国で最も高い水準で、感染が再拡大しています。

舘田一博教授
「東京に関しては、はっきりと増加傾向がみられてきている。同時に、人流の増加、そして『デルタ株』、いわゆるインド型の変異ウイルスに、確実に置き換わっている。これから連休があり、オリンピックパラリンピックがあり、お盆があり、夏休みがあるということで、人の動きが激しくなる状況を考えると、これから感染者数が、さらに増加してくるということを考えておかねばならない」

「デルタ株」関東では30%超か 国立感染症研究所

インドで確認された新型コロナの変異ウイルスの「デルタ株」の状況について、国立感染症研究所は、7月7日に行われた厚生労働省の専門家会合で示しました。
それによりますと、民間の検査会社6社を対象に新型コロナウイルス陽性の検体のうち、インドで確認された「デルタ株」でみられる「L452R」の変異がどれだけ含まれているかを調べる「変異株スクリーニング検査」の結果を基に推定したということです。

その結果、東京都と埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県では、この変異ウイルスが6月中旬から増え始め、すでに全体の34%を占めると推定されたということです。
今後、さらに増えるとみられ、国立感染症研究所では、7月末までに75%以上となり、8月中にはほとんどが置き換わると推定しています。

結果について、厚生労働省の専門家会合は、「『デルタ株』については全国的な監視体制を強化するとともに、検査の徹底などによって感染拡大を可能な限り抑えていくことが必要だ」と指摘しています。

インドで確認「L452R」の変異があるウイルス 都内の状況は

一方、東京都は9日、都内では、1日の発表でこれまでで最も多い167人が、インドで確認された「L452R」の変異があるウイルスに感染していることを確認したと発表しました。12日も87人の感染が確認され、都内でこのウイルスの感染が確認されたのは1014人になりました。

都内では、インドで確認された「L452R」の変異があるウイルスが拡大しています。東京都は、民間の検査機関とともに6月14日から、この変異ウイルスに絞った検査件数と陽性となった数を公表しています。

〇都内「L452R」の変異があるウイルスの状況
6月20日までの1週間 陽性率3.6%
6月27日までの1週間 陽性率8.7%
7月4日までの1週間  陽性率12.8%
7月11日までの1週間 陽性率20.7%

それによりますと、6月14日から20日までの1週間では、検査数が920件に対して陽性が33件で、陽性率は3.6%でした。その後、徐々に上昇し、7月5日から11日までの1週間では、2264件の検査件数に対して468件が陽性となり、陽性率は20.7%と、この3週間で6倍近くに上昇しています。

イギリスで見つかった「N501Y」の変異があるウイルスは、陽性率が10%を超えたあと4週間で4倍となり、最大で90%近くに達していて、都の専門家は「N501Yよりも感染力が強いと言われていることを踏まえるとL452Rへの急速な置き換わりが懸念される」と指摘しています。

舘田一博教授
「残念ながら『デルタ株』が、全国で検出されるような状況になってきていて、少しずつその頻度が高まっている状況にある。感染性、広がりやすさは『従来株』に比べて強いということは明らかになっているので、『デルタ株』が広がって感染者数そのものは多くなってくると思われる。広まれば、一定の割合で入院や重症化する例が出てくるので、全体が増えると、当然医療のひっ迫が強まってくると考えなければいけない。また、『デルタ株』の病原性、重症化にどれだけ関与しているかに関しては、はっきりとした結論は得られていないと思う。その意味では、今、起きている『デルタ株』の広がりや重症度、それと年齢との関係に関しては注意深く見ていく必要があると思う」

 

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