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東京五輪どうなる感染状況 開幕控え都教委は学校観戦者数の調査開始

  • 2021年7月7日

東京オリンピックの開幕まであと2週間となるなか、都の教育委員会は、競技会場で観戦を希望する児童・生徒の数について調査を始めました。すでに都内の自治体のなかには中止する動きも出ていますが、都教委は「まだ正確には把握できていない」と説明しています。
一方、新型コロナの東京都内の感染確認について専門家は、開幕時には1000人にのぼる可能性があるとの見方を示しています。

開幕まで2週間 都教委が観戦希望者数の調査開始

東京オリンピック・パラリンピックでは、競技会場のある自治体などの児童・生徒たちに「学校連携観戦チケット」が割り当てられていましたが、中止する自治体が相次いでいます。その理由として多くの自治体が新型コロナウイルスの感染対策への不安をあげています。

東京オリンピックの開幕まで2週間に迫り、感染が再拡大するなかで、東京都教育委員会は、競技会場で観戦を希望する児童・生徒の数について調査を始めました。

都の教育委員会は、オリンピック・パラリンピックの競技会場での児童・生徒の観戦について、間隔を確保するため座席数を当初の計画からおよそ半分に変更し、5日学校ごとの参加人数の割り当てを示しました。これに伴って、区市町村の教育委員会に対し、観戦を希望する学校や人数のほか、中止する学校があるかを把握する調査を始めたということです。

ただ、都内の自治体のなかにはすでに子どもたちの観戦を中止する動きも出ています。都の教育委員会は「中止の動きは報道などでは知っているがまだ正確には把握できていない」と説明しています。一方で、都内では新規陽性者数が増加していて、都の教育委員会は今後の状況によっては観戦の全面中止もあり得るとしています。

選手の母校  “応援の会”の開催が困難に

新型コロナの感染再拡大は、競技会場での観戦のみならず、学校内でのオリンピック関連の行事にまで影響がでていました。神奈川県伊勢原市の山王中学校では、卒業生から競泳の塩浦慎理選手と、トランポリンの堺亮介選手の2人がオリンピックへの出場を決めています。前回のリオデジャネイロオリンピックにも出場した塩浦選手は、2016年5月に山王中学校で開かれた壮行会で、全校生徒を前に夢を持つことの大切さや努力を続けることの尊さを伝えてくれたということです。

競泳 塩浦慎理 選手

学校では、身近な先輩がオリンピックで活躍する姿にふれてもらうことは大きな励みになるとして、今回の東京オリンピックでも塩浦選手や堺選手を学校に招いて、応援しようと考えていました。
しかし、新型コロナの感染拡大で全校生徒を体育館に集めることが難しいうえ、保護者の中にもオリンピックの開催にさまざまな意見があるとして、企画できなかったということです。

山王中学校 宮林英樹校長
「卒業生が出場するので、みんなで応援しようと話していましたが、今はコロナ禍で、生徒の家族や親戚に新型コロナに感染したという報告もある中で、応援の会を開くのは難しいと思っています。そうした中でも少しでも私たちでできるものを考えていきたい」

仕方がないけれども… 複雑な思いの生徒たち

給食の時間は、食事をする時だけマスクを外して黙々と食べるよう指導されるなど、新型コロナの感染対策を徹底しながら日々過している生徒たちは、オリンピックについてどう感じているのでしょうか。

オリンピックに出場する選手は、すごく努力をしてきた人なので、ぜひ見たいなと思ったのですが、コロナの影響で、なかなか思いっきり応援できないので、テレビなどを通して心を込めて応援したいです。

 

観戦に行けるなら行ってみたいという気持ちはあります。でも市が学校連携観戦チケットを中止したのは、コロナが広がってきて感染拡大を防ぐ点では妥当なのかなと思います。世の中が大変な状況になっているなかで、オリンピックについていろいろな意見があるのはわかります。遠くからでも全力で応援したいって思っています。

 

コロナの前までは、わくわくしたのですが、コロナになってからはどうなるのかな、開催するのかなとか、そこで広がっちゃうのかなとか。
今は感染の拡大を防ぐためにも開催するべきではないのかなと思う一方で、日本で開催するから応援もしたいという複雑な思いです。

 

オリンピックについて友だちとあまり話さないです。選手たちが頑張っている姿を見ていると自分も応援したくなりますが、叫んだりしてしまうと感染も拡大してしまうので、いろいろな気持ちが自分の中で複雑になっています。日本で開催されるということで盛り上がっていたのに、自分たちは我慢しなくてはならないと苦しい気持ちです。

 

コロナがなければ、この時期、すごく盛り上がっていたと思います。オリンピックのことは、いまは話題にしていいのかなという不安もあって、あまり話せていないです。賛成意見の人も反対意見の人もいるので、話していいのかなって思います。話せるなら話したいのですけど、この状況だと話さない方がいいのかなって思います。

 

生徒たちからは本来なら応援したいものの、大会の開催によって感染が広がるのではないか、不安もあるといった複雑な心境が聞かれました。

学校では、塩浦選手と堺選手にささやかながらも応援する気持ちを伝えようと、関わりのあった恩師などから応援メッセージを集め、寄せ書きとして贈ることにしています。

東京オリンピック開幕時の感染状況は

2週間後となった東京オリンピックの開幕時には、どのような感染状況になっているのか、そして必要な対策などについて、厚生労働省の専門家会合のメンバーで、国際医療福祉大学の和田耕治教授に聞きました。

感染の広がりは、1週間から10日すると感染者数として見えてくるわけですが、オリンピックの直前の状態は、もうかなり見えてきているところがあります。1000人を超える可能性が非常に見えているなかで、ここでしっかりとした感染対策をすることによって感染者を下げていきませんと、非常に不安を抱えながら開会式を迎えるというような状況があり得ると考えています。
オリンピックの開催地においては、知事が今の対策で十分かということをもう1度見直して、不足であれば強い対策を考えていただく、政府おいては、今後の4連休、そしてオリンピックを考えたなかで、全国への感染の波及を抑えるということで、具体的なメッセージとして示すタイミングだと考えています。

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