新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、気になるのがワクチンの副反応です。SNSでも、接種後に発熱や関節の痛みを訴え、どの解熱鎮痛剤を使えばいいのか、戸惑う声も見られます。厚生労働省は、接種後、発熱などが出た場合に服用できる解熱鎮痛剤の成分を初めて示しました。
ワクチンの接種が各地で進み、大学や会社での接種も始まっています。
接種を受けた人たちからは、SNSで次のような声が出ています。
厚生労働省は、当初、解熱鎮痛剤の成分を具体的に示していませんでした。
しかし、今月に入ってドラッグストアを経営する複数の企業から、「アセトアミノフェンを成分とする市販薬が品薄になっている」と報告が寄せられたということです。
このため厚生労働省は、アセトアミノフェン以外を成分とする市販薬も服用できることをホームページで明示し、全国のドラッグストアや業界団体などにも通知しました。
接種後に服用できる解熱鎮痛剤の成分として、厚生労働省が示したのは、
▽アセトアミノフェン
▽イブプロフェン
▽ロキソプロフェン
などです。
千葉県内のドラッグストアの店舗では、アセトアミノフェンを含む解熱鎮痛剤を求める客が多く、現在も一部の商品は品薄になっています。
厚生労働省の通知を受け、今月18日からは売り場に「アセトアミノフェンだけでなくイブプロフェンやロキソプロフェンなどもお使いいただけます」と張り紙をし、口頭でも説明しているということです。
この店舗では、イブプロフェンやロキソプロフェンなどを含む解熱鎮痛剤を合わせて20種類以上取り扱っていて、在庫も十分にあるということです。
マツモトキヨシホールディングス 佐竹司早 薬剤師
「アセトアミノフェンが入っていなければだめだと思っていらっしゃるお客様も多く、『報道で特定の商品が紹介されているのを見た』という声も聞かれます。薬を必要としている方の不安を解消できるよう薬剤師などが相談に乗っていきたい」と話していました」
一方で、注意が必要とされているのは…
▽妊娠や授乳をしている人
▽ほかの薬を服用している人
▽薬などでアレルギー症状やぜんそくを起こしたことがある人
▽高齢者
▽胃潰瘍などの病気で治療を受けている人
など
厚生労働省は主治医や薬剤師に相談するよう呼びかけています。
また、接種後に激しい痛みや高熱などの重い症状が出たり、長く続いたりする場合も事前に相談してほしいということです。
一方、接種後に痛みや発熱などの症状が出るのを予防するために解熱鎮痛剤を繰り返し服用することは推奨していないとしています。