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「五輪は無観客で」東京都医師会などが意見書提出

  • 2021年6月21日

東京オリンピック・パラリンピックの観客について話し合う大会組織委員会や政府、IOCなど5者による会談が21日開かれ、結論が出されることになっています。こうしたなか、東京都や都内各地区の医師会は、大会を開催するのであれば、大会の開催で通常医療が圧迫されないことを必須条件とし、無観客での開催を探るとともに、観客を入れた場合でも感染状況によって無観客や中止とすることも考えるべきとする意見書を大会組織委員会の会長らに提出しました。

アンケート 「中止すべき」が30% 「無観客での開催」が38%

この意見書は、東京都の医師会や、都内各地の地区医師会、それに東京大学など大学の医師会が連名でまとめました。
意見書を出すにあたり、東京都医師会では、15日から17日にかけて、都内の各地区の医師会や大学医師会、都立病院医師会の合わせて60地区を対象にアンケート調査を実施しました。

●医療現場からの意見書に賛同するかどうか
・賛同し、連名での提出も承認する…88%
・立場上、連名での意思表示は難しい…8%
・立場上、回答は困難…3%
・賛同できない…0%

●東京大会についての考え
・開催は中止すべき…30%
・無観客での開催は可能…38%
・感染対策を徹底した上で少人数での観客での開催は可能…13%
・規模の縮小など開催形態を変更しての開催が必要…2%
・その他…16%

その他の意見の中では、「屋内競技は無観客、屋外競技は感染対策を徹底した上での少人数での観客の開催」や、「新型コロナが収束するまで開催を延期すべき」、「開催するとしても無観客で、パブリック・ビューイングなども一切なしにすることが最低条件だ」といったものもありました。

「通常医療を圧迫しないことが条件」「無観客探るべき」

提出した意見書の内容です。

それによりますと、東京大会は世界の人々に夢と希望を与える祭典だと理解したうえで、新型コロナの収束への行程は不確実で、国内ではコントロールされた状況とは言えないとして、医療的見地から見て大会を開催するのであれば、開催によって感染が拡大しないこと、通常医療が圧迫されないことを必須条件とすべきだと求めています。

そのうえで、多くの医療機関では、通常医療とともに、新型コロナ患者やワクチン接種への対応に総力をあげてあたっていて、大会の開催によって通常医療に過度な負担がかかると医療体制がひっ迫するだけでなく、全国に感染を広げかねないと危惧しています。

そして、医療現場の状況を勘案し、大会を開催するのであれば、無観客での開催も含め適切な方向性を探るとともに、観客を入れた場合でも感染状況によって必須条件を維持できないとなれば、国民の安全・安心を守るために無観客や中止とすることも考えるべきだと求めています。

意見書は、田村厚生労働大臣や、丸川担当大臣、それに大会組織委員会の橋本会長や、小池都知事に提出されました。東京都医師会は、近く記者会見を開き、意見書の提出に至った背景などについて説明することにしています。 

「観客入れるのはわれわれの危惧に逆行」

東京都医師会の尾崎治夫会長は、次のように話しています。

●現状に対する危機感は
「今は感染者数が下げ止まっている状況で、まん延防止等重点措置に移行する、そして噂では観客を1万人とか、開会式は2万人とかいう話も出てきていますので、緊急事態宣言終わって世の中の流れとしては『オリンピックも観客入れるんだし、いんじゃないか』と、自粛や、感染防止を気をつけようというムードが薄れていくのではないか。オリパラを機会に感染が増えるとか、医療に圧迫がかかることはあってはならないということを意見書に書かせていただいたが、いまの世の中の流れ、国、都、組織委員会の考え方は、IOCも含めてどっちかというと観客を入れてやろうということでありますから、これはやはりわれわれの危惧に対して逆行していると思うわけです」

●大会を開催するならどのような形を求めるか
「私ども医療関係者としては、オリンピック・パラリンピックの開催は、リスクのないかたちでやってもらいたい。もう一度、無観客開催ということを考えていただきたい。あくまでアスリートの方にとっては大事な大会ですから、実力を出せるような形でがんばっていただきたいと思いますが、それが目的であって、あとはなるべく色々なものをそぎ落として、安全な大会を目指すということであれば、オリンピック期間中にリバウンドがくる可能性も高いわけですから、無観客ということも考えていただきたい」

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