コロナの影響で臨時休園していた東京・上野動物園が4日、1日の入園者数をピーク時のおよそ20分の1にして事前の予約制にするなど、感染防止対策をとったうえで、およそ5か月ぶりに再開しました。さらに、動物園はメスのジャイアントパンダ「シンシン」が妊娠している可能性があると発表しました。
東京・上野動物園は、去年12月末から臨時休園を続けてきましたが、緊急事態宣言の再延長に伴って、動物園などへの休業要請が緩和されたことをうけて、4日、およそ5月ぶりに再開しました。
開園前には、再開を待ちわびた人たちおよそ180人が列を作りました。
もうすぐシャンシャンに会えるかと思うと、うれしさいっぱいです。
まもなく4歳になるメスのジャイアントパンダ、「シャンシャン」も愛くるしい姿を見せていました。
シャンシャンに会いたくて来ました。見ない間にすごく大きくなっていましたが、かわいかったです。
再開にあたって、上野動物園は感染拡大を防ぐため、1日の入園者数をピーク時のおよそ20分の1の2000人に制限したうえで、事前の予約制にしています。
上野動物園の冨田恭正副園長
「人数制限などの制約がある状態ではありますが、再開できてうれしく思います。感染が拡大しないよう職員だけでなく、お客様にも感染対策をお願いします」
上野動物園に入園するためには、電話かインターネットを通じた事前の予約が必要です。
●予約可能な期間と時期
6月11日まで すでに埋まっている
12日~18日 5日午前9時受け付け開始
19日~25日 12日午前9時受け付け開始
●予約方法
予約専用電話番号 0570-076-200
予約サイト https://e-tix.jp/ueno/
東京・上野動物園はメスのジャイアントパンダ「シンシン」が妊娠している可能性があると発表しました。ただ、妊娠と同じような現象が現れる「偽妊娠」の可能性もあり、動物園は、注意深く観察を続けることにしています。
上野動物園で飼育されているいずれも15歳のジャイアントパンダ、オスの「リーリー」とメスの「シンシン」は、ことし3月に交尾が確認されました。その後、5月下旬から食欲が落ちたり寝ている時間が増えたりといった妊娠の兆候が現れ始めました。
また、尿の中に含まれるホルモン代謝物の値にも変化がみられていることなどから、4日、妊娠の可能性があると判断したということです。
上野動物園は4日、およそ5か月ぶりに再開しましたが、「シンシン」の展示は中止されています。動物園によりますと、ジャイアントパンダの妊娠期間には幅があり、いつ出産するかは見通せないということです。
一方で、妊娠と同じような現象が現れる「偽妊娠」の可能性もあり、動物園は、注意深く観察を続けることにしています。
通常は出産に備えて中国から専門のスタッフを招いていますが、新型コロナウイルスの影響で来日できないため、今後、テレビ会議でサポートを受けるということです。「リーリー」と「シンシン」の間に4年前、うまれたメスの「シャンシャン」は、上野動物園で人気を集めています。
上野動物園の冨田恭正副園長
「交尾をした時点から職員は妊娠をずっと期待していました。偽妊娠の可能性もあり、シンシンのおなかに必ず赤ちゃんがいるとは言えませんが、なんとかうまれてきてくれたらと期待しています」