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東京都 酒の提供続ける店「協力金が支払われていない」なぜ?

  • 2021年5月26日

東京都が酒を提供する店の休業や営業時間の短縮を要請する中、東京・新橋の居酒屋では4月から都の要請に従わず、酒の提供や午後8時以降の営業を行っています。その理由の1つは、「これまで要請に従っていたときの協力金がまだ支払われていない」からです。どういうことなのでしょうか?

これまでは時短要請に協力してきたが

港区新橋などで4店舗の居酒屋を経営する女性は、3回目の緊急事態宣言が出るまでは、いずれの店舗でも都の営業時間の短縮要請に協力してきました。
しかし、宣言が出て新たに酒を提供する店の休業などが要請された4月25日から、2つの店舗で要請に応じず、酒を提供しながら午後8時以降の営業も行っています。

都の要請に従わない理由のひとつは、これまで要請に応じてきて支払われるはずの協力金の一部がまだ支払われていないことだといいます。

2回目の緊急事態宣言などでは営業時間の短縮に応じてきて、協力金の申請を行ってきましたが、ことし1月8日から3月31日までの分についてまだ支払われていないということです。
店は、テーブルに仕切りを設けたり従業員は定期的にPCR検査を受けたりするなど、コストをかけて感染対策を続けてきましたが、店舗の売り上げは全体で4割ほどに落ち込み赤字もかさんでいて、6月には1店舗を閉店することにしました。

こうした状況の中、都は休業や営業時間の短縮の要請に応じない飲食店の一部に新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく命令を出していて、命令に従わない店には行政罰として30万円以下の過料を科すこともできると規定されています。

この店には命令が出ておらず、聞き取りなどもきていませんが、今後、命令が出る可能性があるとしても営業を続けざるを得ない状況だといいます。

経営者の女性
「都心で家賃や固定費も高いので、正直、協力金だけではやっていけませんが、要請をするなら約束を守って早く協力金を出してほしいです。従業員の生活もありますし、このままでは仕入れ業者も潰れてしまいます。“罰金覚悟”でやるしかありません」

協力金の支給 徐々に遅く

なぜ、協力金が支払われていないのでしょうか。

東京都は、営業時間の短縮などを行った事業者に支給する協力金について、当初は、要請の期間が終わった翌日から申請を受け付けていました。
しかし、要請が連続していることで受け付け開始までに時間がかかったり、事務作業が多くなったりして結果的に支給が遅くなるケースが出ています。

東京都は、去年4月にはじめての緊急事態宣言が出されて以降、繰り返し、飲食店や商業施設などに時短・休業の要請を行っています。こうした要請は、去年11月28日からだと、大きく分けて9回、およそ半年間にわたって続いています。

協力金を支給するための申請の受け付けは要請の期間が終わったあとに始まりますが、開始までの日数は徐々に長くなっています。

具体的には…
・去年12月17日までの要請分 申請受け付けは12月18日から
・ことし3月31日までの分 4月30日から
・4月11日までの分 5月31日からの予定

都は、事業者が確実に申請できるよう、1回の要請につき受け付け期間を1か月程度としています。そのうえで、前の要請分の受け付けを締め切ってから、次の要請分を受け付けています。このため、要請が連続するほど受け付けの開始までに時間がかかるようになっているということです。

さらに、申請自体が多くなることで事務作業も増えていて、特に、書類の不備や記載の誤りなどがある場合は、事業者に順番に連絡して再提出を依頼するなど、速やかに処理できない申請も多くあり、結果的に支給が遅くなるケースが出ているということです。

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