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国立の博物館など5施設休館継続 文化庁と東京都 異なる対応はなぜ

  • 2021年5月11日

12日からの緊急事態宣言の延長に合わせて再開するとしていた、国立科学博物館など都内にある国立の5つの施設について、文化庁は、東京都からの強い要請を受けて、一転して休館を継続することを決めました。一時的にしてもなぜ、文化庁と東京都の異なる対応が生じたのでしょうか。

国立の5文化施設 ”12日から再開”

事の発端は、緊急事態宣言に伴い休館していた国立科学博物館、東京国立近代美術館、国立新美術館、国立映画アーカイブ、それに東京国立博物館の都内にある国立の5つの文化施設が、延長期間に入る12日から、再開するとしたことでした。

文化庁は、大型連休を含む期間は人の流れを抑えるため休館が必要だったとする一方、12日からの宣言の延長にあたり、博物館や美術館は 館内で話す機会が少なく感染リスクが低いことや、同じ都内にある国立の劇場は無観客から緩和されることとの対応の違いについて、合理的な理由が都から示されていないことなどから再開の準備を進めてきました。

東京都 "休館を継続” 強く要請

これに対して東京都は10日夜、文化庁に対し、休館の継続を強く要請しました。都は、書面のなかで、「政府の基本的対処方針では、『都道府県知事の判断により、多数の者が利用する施設に対する使用制限を含めて、施設管理者などに必要な協力を要請できる』と記載されていて、都内の状況を踏まえ、内閣官房と協議のうえ、決定した措置だ」としていました。

小池知事と萩生田文部科学大臣は

小池知事は11日午後、記者団に対し、「いま文化庁と話をしているようだ」とした上で次のように述べました。

小池知事
「きのう通告という形で(再開の報告を)受けたようなのですが、これは国の法律に基づいてやっていることなので、(休館継続の)ご協力をお願いしたい」

 

萩生田文部科学大臣
「11日まではゴールデンウィークをはさんで、人流を圧倒的に抑えるということで厳しい措置をしてきたが、その後は、美術館や博物館はほとんどの方が話をせず、感染リスクが低いということで、再開を前提に準備をしてきた。きのうの夜中に知事名で正式に要請が来たので、それを踏まえてきょう都とよく相談をしてどういうふうに線引きをするのか考えていきたい」

ツイッターでは

ツイッターでは、このニュースに対してさまざまな意見が投稿されています。

「博物館は普通は会話もしないし、会食もしないのになぜ休館にするのか理解できない」
「イベントは人数制限すればOKで、なぜ博物館や美術館はダメなのか」
「あした行く予定で再開を喜んでいたのに」
「国が決めた法律に基づいて都が要請しているのに、それを国が守らないと言っているのも同然だから、(休館継続は)当たり前」

文化庁発表 ”引き続き休館”

文化庁は夕方、この件について正式に発表を行いました。
結果は「人流抑制の観点から1か所でも人が集まる場所を減らしたい」などとする都の強い要請を受け入れ、5つの施設を引き続き休館とするというものでした。

文化庁 平山直子企画調整課長
「少しでも文化に触れる機会を確保したいと準備をしてきたが、感染拡大を抑えたいという思いは国も都も同じなので、要請を踏まえ休館を決定した」

なぜ対応に違いが…

都内にある国立の5つの施設について、再開の準備を進めていた文化庁と休館の継続を要請していた東京都。一時的にせよ、なぜ両者の間で異なった対応が生まれていたのか。

政府は、緊急事態宣言の延長を受け、床面積の合計が1000平方メートルを超える博物館や美術館について、休業要請から営業時間の短縮に緩和しました。
しかし、都は、緩和せず引き続き強い対策が必要だとして、博物館や美術館、百貨店や映画館などには休業の継続を要請することを決めました。

国の基本対処方針について詳しくはこちらから
緊急事態宣言延長 何が変わるの?

また、文化庁の幹部は当初、再開を決めた理由について「同じ都内にある国立劇場や新国立劇場は開いていいとする一方、美術館や博物館の休業を求める都の意図をはかりかねている。現状では合理的な理由が示されていない」などと話していました。
これに対し都は、劇場やテーマパークなどのイベント関連施設について「無観客開催の要請を続けたかったが、テーマパークは無観客では開けないなど課題が噴出していた。このため当面、暫定的には国の基本的対処方針に従って措置を緩和した」と説明しています。その上で、今後、人の流れが抑制できなかったり感染状況が悪化したりした場合、イベント関連施設に休業を求めるなどより強い措置を検討するとしています。

今回、引き続き休業が決まった国立の5つの文化施設。決定を受け、小池知事は次のように語りました。

「緊急事態の延長を受けまして、国と都が連携して進んでいくことは対策として、またメッセー ジとして大きいものがあろうかと思います。文化振興などについては同じ思いでございますので、連携を引き続きとりながら進めていきたい」

 

 

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