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千葉 四街道市 用水路の白鳥のその後 実はケガをしていました

  • 2021年5月1日

ことし1月、千葉県四街道市の用水路の中から出られなくなった2羽の白鳥のニュースを覚えていますか?白鳥はその後、脱出して周辺の田んぼで暮らしていました。ところがその後、1羽がケガをしていることが確認されました。
「白鳥を保護してほしい」という住民。
「野生動物の保護には慎重であるべき」とする専門家。
市が下した判断は…?

用水路のコブハクチョウ

四街道市の田んぼで去年12月ごろから姿が確認されていた2羽の白鳥。ことし1月、用水路の中に入りこみ、羽を広げることができず飛び立つことができなくなってしまいました。


地元の住民が心配しましたが、その後、自力で脱出することができました。
この白鳥は、外来種のコブハクチョウとみられ、春になっても北に移動することなく四街道市の田んぼに住みついていました。

再び災難に

ところが、再び災難に見舞われました。
白鳥を見守ってきた住民によりますと4月、2羽のうち1羽がうずくまるようにして動かなくなったというのです。

近くに住む女性
「それまではすごく人に慣れてた白鳥だったんですけれども、人が近寄ると逃げるようになったんです。羽をパタパタさせて足を引きずってして逃げるんですけど、思うように距離が伸びない。(ケガをしていない)1羽の方がかばって寄り添うような感じで(ケガをしている)1羽も本当に動かないという状態でした」

保護すべき?すべきでない?

住民は市に対して、「ハクビシンなどの野生動物に襲われる懸念がある」として、白鳥の保護を求めました。
一方、専門家は「コブハクチョウは本来そこにいるべきではない外来種だ」として、行政による野生動物の保護は慎重に行うべきだとしていました。

市が下した異例の判断

こうした中、四街道市は、保護ではなく野生動物に襲われにくい川に移動させる異例の判断をしました。

四街道市 種村通康 課長

「現場に行って白鳥の状態を見たところ、地面をはうような形の歩き方でケガをしているように見えました。白鳥を見守ってきた住民からは『今いる場所だとハクビシンに狙われる』というお声もありました。また、これから農業をはじめるにあたって白鳥を動かしてほしいという希望もありました。市としてはこの状態のままではなくて、より自然に近い状況の中に白鳥がいたほうがいいんじゃないかと判断して、移動に踏み切りました」

新たな川の住み心地は?

4月14日、市の職員が出て、田んぼにいた2羽の白鳥を3キロ余り離れた川に移動しました。

1羽はすぐ川に入りましたが、もう1羽はケガのため足を引きずって転がり落ちるように川に入っていきました。

川に移動してから2週間がたった4月28日、2羽の白鳥は寄り添うように泳ぐ姿を見せ、ケガの影響は目立っていませんでした。

近くに住む女性
「コロナ禍でどこにも出かけられない中、地元で白鳥の様子を見ることを楽しみにしていました。白鳥は住民にとって心が癒やされる大きな存在で、市に移動してもらいケガも治ってきているようで本当によかったです」

種村課長
「自然の動物は、けがをしても自然治癒力が高いと思いますので、今、静かに暮らしている中でけがが治り、動けるようになって新たな場所に飛び立ってもらえばと思います。
白鳥に餌をあげてきた人もいると思いますが、鳥インフルエンザ対策のためにもむやみに近づかず、遠くから見守ってほしいです」

 

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