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変異ウイルス急増 2週間後に都内で新規陽性者1700人超の推計も

  • 2021年4月30日

東京都をはじめ、各地で変異ウイルスの感染が急増しています。東京都は去年12月から4月27日までに変異ウイルスに感染が確認された合計が1883人に対して、27日までの1週間で916人の感染が確認されました。都の28日の会議で専門家は、ほぼすべて変異ウイルスに入れ替わった場合、2週間後には都内の新規陽性者は1742人、入院患者は4450人になるという推計を明らかにしました。

変異ウイルス感染確認 東京は1週間で916人

厚生労働省によりますと、去年12月から4月27日までに、関東地方で変異ウイルスが検出されたと自治体から報告があった数は多い順に、東京都で916人、神奈川県で297人、埼玉県で221人、千葉県で123人、群馬県で47人、茨城県で27人、栃木県で15人となっています。

これに対して、関東地方で去年12月から4月27日までに変異ウイルスへの感染が確認された人数は、東京都で1883人、埼玉県で563人、神奈川県で557人、千葉県で274人、茨城県で116人、群馬県で84人、栃木県で41人です。累計と比べると、この1週間で急増していることがわかります。

※厚生労働省は、感染者情報を集約するシステム「HER-SYS]を通じて、これらのデータを集めているため、自治体の発表と人数が異なる場合があります。

急増する変異ウイルスの感染確認 前週の1.8倍に

厚生労働省によりますと、去年12月から4月27日までに、全国の合わせて1万102人から変異ウイルスが検出されたと自治体から報告があったということです。また、27日までの1週間に確認された感染者は、43都道府県で合わせて4186人に上り、前の週のおよそ1.8倍に達しました。

「N501Y」変異があるウイルス 都内で増加

都のモニタリング会議(28日)

さらに、都内では、感染力が強い「N501Y」の変異があるウイルスに感染した人の割合が増加しています。
28日、都内の新型コロナウイルスの感染状況などを分析・評価するモニタリング会議では、「N501Y」の変異があるウイルスに感染した人の割合について、4月11日までの1週間は30.0%でしたが、4月18日までの1週間は44.4%まで上昇したことが報告されました。専門家は、流行の主体が変異ウイルスに急速に移りつつあると説明しています。

2週間後に都内の新規陽性者数1700人超の推計も

また、「N501Y」の変異があるウイルスについて、国立感染症研究所は民間の検査会社で検出された結果をもとに地域ごとの広がりを推計したデータを示しています。

4月26日時点で推定した結果によりますと、東京都に加えて神奈川県、埼玉県、千葉県の首都圏の1都3県では、4月下旬には半数を超え、従来のウイルスから急速に置き換わり、5月初めには8割ほどになるということです。

都の28日の会議で専門家は、ほぼすべて変異ウイルスに入れ替わった場合、2週間後には都内の新規陽性者は1742人、入院患者は4450人になるという推計を明らかにしました。そのうえで、徹底した人の流れの抑制のほか、新規陽性者の増加、特に高齢者層への感染を徹底的に防止し、変異ウイルスによる重症患者の発生を防ぐ必要があるとしています。

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