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コロナ 緊急事態宣言 なぜ栃木県は先行解除?

  • 2021年2月9日

栃木県では新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が8日、解除されました。なぜ解除できたのか、その理由は「時短協力99%」と「人の流れ」にありそうです。

飲食店99%が時短営業に協力

栃木県では緊急事態宣言の期間中、県内の飲食店の99%が営業時間の短縮要請に応じていて県はこうした協力が感染の減少につながったと分析しています。

栃木県内の自治体と商工団体の調査によりますと、調査対象となった県内の飲食店およそ2900店のうち、午後8時までの短縮営業に協力した店は、今月3日の時点で99%に上っているということです。

先月21日の時点では、要請に応じていない店舗が5%近くありましたが、遅れて短縮営業を行った店にも県が協力金の支給を行うことにしたところ、ほとんどの店が要請に応じたということです。

県はこうした飲食店の協力が夜間の人出を抑え、感染の減少につながったと分析しています。このため、宣言が解除されたあとも、午後8時までとしていた営業時間を午後9時までとし、引き続き短縮営業に協力を呼びかけていて、今後、段階的に緩和していくことで感染の再拡大を防ぎたいとしています。

県独自の警戒レベル引き上げ後 人出が減少

栃木県は緊急事態宣言が出される前後の宇都宮市中心部の夜間の人の流れと、新規感染者数の推移を分析しました。

携帯電話の位置情報を元に、去年12月中旬から先月24日までのおよそ1か月間について午後9時の人出を調べたところ、10日後の新規感染者数の推移と同じ動きがみられることが分かったということです。
特に12月25日のクリスマスの人出が前日より3000人以上増え、それから年末にかけて人の流れが多い状況が続きました。その10日後の先月4日ごろから新規感染者数が急増し、連日100人を超えているのが分かります。

一方、栃木県が12月30日に県独自の警戒レベルを最も高い「特定警戒」に引き上げ外出自粛を呼びかけたあとの12月31日には、人出が前日より3700人あまり減少し、その10日後に新規感染者が減少したということです。

栃木県は年末の人の動きと年明けの感染状況には相関関係があるとして、今後の対策に生かしていくことにしています。

専門家「流入と行動抑制が感染者減少に」

栃木県下野市にある自治医科大学附属病院の森澤雄司感染制御部長に聞きました。

Q.緊急事態宣言の栃木県の先行解除

「検査の陽性率は一時、10%を超えていたが、最近は2%程度になり、確実に感染者が減って広がりが抑えられている。今の感染者数が維持できれば宣言を解除しても問題ない」

Q.年末に県内で感染が急増した要因

「首都圏からの帰省などでウイルスが持ち込まれ、持ち込まれた先で人が集まったことで、感染が広がったとみられる」

Q.新規感染者の減少のポイント

「緊急事態宣言が出されて首都圏からの人の流入が減り、栃木県民もリスクの高い行動を避けたことで感染が減少したと考えられる。飲食店が積極的に営業の自粛に協力したことも非常に大きい」

Q.県内の医療提供体制の現状

「新規感染者が減少し、危機的な状況は何とか乗り切ることができる見込みが出てきたが、発症後、時間がたって重症化するケースも多く、まだまだ油断できない状況だ。今後も、新規感染者を増やさないことが重要だ」

宇都宮市中心部の混雑状況を発信する実験

街なかの混雑状況をスマートフォンのマップなどで見ることができるようにして、新型コロナウイルスの感染防止対策などに役立てようという実験が宇都宮市で行われています。
この実験は、新型コロナの感染対策を図りながら買い物や飲食を楽しんでもらおうと、宇都宮市や企業などが行っています。

実験では、スマートフォンの位置情報をもとに、宇都宮市の中心市街地の人出のデータを収集し、混雑状況の情報を発信します。

対象のエリアは、1キロあまりの範囲にある人通りの多いアーケード街やその周辺で、9地点の混雑状況を15分ごとに「混雑」、「やや混雑」「空いている」の3段階で地図上に表示する仕組みです。

混雑状況のマップは、アーケード街などの2か所に設置した専用の大型ディスプレーと、インターネット上に先月12日から掲載されていて、8日午前中は、すべての地点で「空いている」と表示されていました。

宇都宮市スマートシティ推進室 小室崇室長
「インターネットで公開した混雑情報には、一定程度アクセスがあり、市民に活用してもらえていると思う。市民には買い物などに出る場合、このデータを活用し、混雑を避けてもらいたい」

今月21日まで外出自粛 時短要請を継続

一方で、政府の分科会による6つの指標のうち、「病床のひっ迫具合」について「ステージ3」が続いていることなどを受け、栃木県は今月21日までの2週間、県内全域で日中も含めた不要不急の外出の自粛や、飲食店などに対する営業時間短縮の要請を継続することにしています。

このうち、飲食店などの営業時間は7日まで午後8時まででしたが、8日から午後9時までとし、今後、段階的に緩和していくことで感染の再拡大を防ぎたいとしています。

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