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コロナのワクチン 効果は?副反応は?接種の疑問に専門家が回答

  • 2021年1月28日

新型コロナウイルスのワクチンの接種にあたり、気になるのが効果や副反応です。効果はどのくらいあるのか、変異ウイルスに対しても効果はあるのか、持病がある人や妊娠中の人は接種して大丈夫なのかなど、ワクチン接種に関する気になる疑問を専門家に取材しました。

ここが知りたい ワクチンの疑問

ワクチン接種の効果や副反応について、ワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授に聞きました。

Q.ワクチンの効果は?
「今の段階では分かっていることは半年間では95%との有効率ということ。これから先、1年2年と有効率が長く続くのかどうかは見極めていかないといけない」

Q.変異ウイルスに対しても効果はある?
「変異したウイルスに対して有効性がどうか、中和抗体は若干下がるが、トータルの免疫機能によって有効であると思う。効かなくなるわけではないと思う」

Q.副反応について
「ワクチン接種した後のアナフィラキシー反応というのが一番心配だが、その頻度はインフルエンザのワクチンを受けた後のアナフィラキシーよりは高い。ワクチンの成分に関して使われているものは、化粧品が結構多く、化粧品に対してかぶれやすい、アレルギー反応を持っている人たちは、副反応を起こす可能性があるかもしれないが、まだはっきりわかっていない。これまでアレルギーを起こしたことがある人や起こしやすい体質の人は注意が必要だ」

Q.持病で薬を服用している人は?
「通常の糖尿病、高血圧のお薬を服用していることに関して、ワクチン受けることで重症化しやすいとか副反応が出やすいということはない。基礎疾患や成人病予備軍みたいな人たち、糖尿病、高血圧のある人たちに関して、ワクチンは重症化を防ぐという意味でむしろ接種したほうがいい」

Q.妊娠中のワクチン接種は?
「いまのところは妊婦のデータはない。臨床試験の結果としてデータがないわけだから、いまのところ妊婦には推奨されていないと思う」

Q.副反応は1回目と2回目で接種後に違いはあるのか?
「ワクチン打った後に免疫ができるが、一番最初は自然免疫といって、最初に働く免疫応答によって熱が出ることがある。通常は、2回目のほうが頻度は高いといわれている。局所反応に関しては、1回目・2回目でそんなに差はないが、全身反応としての発熱、頭痛、倦怠感などは、自然免疫応答にプラスされて1回目打ったことによって免疫応答が強くなっているので、2回目の所では、発熱とか倦怠感とか頭痛とか増えてきていると思う」

Q.接種後に熱が出た場合などに、周りの人に感染させることはないのか?
「接種後に熱が出ても、ウイルスが体の中で増えているわけではない。周りに広がるようなことはない」

Q.気をつけなければならないこと
「このワクチンは、接種したあとにかなり痛みが強い。ワクチンを接種する前に緊張しているところに痛みが強くなってくると、倒れるようなことが接種した場所で起こりやすい」

Q.仕事で考慮すべき点は
「熱が出る割合は20%前後あり、1日2日くらいは発熱や倦怠感が続く可能性がある。その間は仕事を抑えるなど、仕事に余裕をもって受けたほうが良いと思う」

急激なアレルギー反応「アナフィラキシー」とは

副反応の1つ、アナフィラキシーとは急激なアレルギー反応が起こるもので、血圧の低下や意識障害などのショック症状を起こすことがあり、適切に処置をしないと命に関わることもあります。

(日本アレルギー学会がまとめた診断の目安の例)
▼皮膚の発疹や唇など粘膜に腫れが見られる
▼呼吸が困難になる
▼血圧が低下する

食物アレルギーがきっかけで引き起こされることが多いということですが、ワクチンなどの医薬品が原因となることもあります。

過去には1995年ごろ、一部のワクチンに含まれていたゼラチンが原因でアナフィラキシーが報告されましたが、現在はワクチンの成分が改良されていて、ほとんど起こることはないということです。
アナフィラキシーは、ひどい場合は命に関わることもありますが、「アドレナリン」などを注射し、適切な処置をとれば回復するとされています。

また、重いアレルギーがある人や林業などハチに刺されるリスクが高い人は自分で薬を注射できる「エピペン」を持ちあるいていることもあるということです。

専門家「集団接種の会場で対応できる体制を整える必要」

日本ワクチン学会の理事長で福岡看護大学の岡田賢司教授は、新型コロナウイルスワクチンの集団接種の会場では、アナフィラキシーに対応できる体制を整える必要があると指摘しています。

岡田教授
「従来のワクチンのアナフィラキシーは頻度が100万回に1回程度だとされているが、新型コロナウイルスのワクチンは10万回に1回ぐらいではないかという報告がある。アナフィラキシーは早く見つければ対応できるので、集団接種で起きたとしても応急処置の注射をして医療機関に搬送すれば、死亡につながるような事態にはならないと考えている」
「ワクチンの接種でのアナフィラキシーを経験したことがある医師や看護師は多くはない。国内で接種を始める際にはアナフィラキシーが起きると想定して、医師やスタッフが現場ですぐに動けるようにシミュレーションや研修を受けてもらうなど、対応できる体制を整えることが重要だ」

ワクチンの副反応だけでなく「予防接種ストレス関連反応」も

ワクチンの接種に際してはワクチンの副反応だけでなく、注射やワクチンを接種することへの不安やストレスが要因となって、過呼吸やめまいなどの症状が引き起こされることがあり、WHO=世界保健機関は2019年にマニュアルを出して、予防接種に関わる医療従事者に対し、見過ごさずに対応するよう求めています。

それによりますと、注射針そのものへの恐怖や針が指されたときの痛み、ワクチンへの懸念などが要因となって、接種の前後に心臓の鼓動が激しくなったり、息切れやめまい、過呼吸などが起きたりするとされ、中には接種から数日後でもワクチン接種後の腫れや痛みがなかなか引かないことで不安になって起きることもあるとされています。

こうした反応は、ISRR=「予防接種ストレス関連反応」と呼ばれ、医療者が接種を受けた人と積極的にコミュニケーションをとって不安を軽減することや、静かな場所で安静にしてもらったり、深呼吸をしてもらったりすることが重要だとされています。

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