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新型コロナ 分析詳報「爆発的な感染拡大を疑わせる水準」

~1月14日モニタリング会議の専門家分析~
  • 2021年1月15日

「爆発的な感染拡大を疑わせる水準だ」都の専門家会議は14日、新型コロナの都内の状況について非常に強い危機感を示しました。医療提供体制についても「入院治療と宿泊療養の受け入れの限界を超え、通常医療もひっ迫し、極めて深刻な感染状況」としています。専門家による分析の詳報です。

感染状況の警戒レベル

継続:最も高いレベル

専門家
「新規陽性者数が経験したことのない速度で増加している。爆発的な感染拡大を疑わせる水準だ。入院治療と宿泊療養の受け入れの限界を超え、通常の医療もひっ迫し、極めて深刻な感染状況だ。新規陽性者数の増加を徹底的に抑制しなければならない」

医療提供体制の警戒レベル

継続:最も高いレベル

専門家
「ひっ迫し、通常の救急医療も含めて危機的状況だ。破綻を回避するためには新規陽性者数を減らし、重症患者数を減少させることが最も重要だ」

新たな感染確認(1月13日時点の7日間平均)

1698.9人
前週比 +669人 
増加比165%(前週比+約30ポイント)

専門家 極めて深刻な感染状況
「爆発的な感染拡大を疑わせる水準で推移している。新規陽性者の7日間平均は5週連続で最大値を更新し、この1週間で1万2000人を超えた。現在の増加比のままでいくと新規陽性者は、1週間後には1点7倍の1日あたりおよそ2803人となる。入院治療と宿泊療養の受け入れの限界を超え、通常の医療もひっ迫し、極めて深刻な感染状況となっており、新規陽性者数の増加を徹底的に抑制しなければならない」

新規陽性者の年代別割合

65歳以上の新規陽性者数

1415人
(前週比+638人)

専門家
「家庭、施設をはじめ重症化リスクの高い高齢者への感染の機会をあらゆる場面で減らすとともに基本的な感染予防策を徹底する必要がある。高齢者の家庭内感染を防ぐためには、外で活動する家族が感染しないことが最も重要だ。無症状であっても感染リスクがあることに留意する必要がある」

新規陽性者 感染経路の内訳

▼家庭内 57.2%
 前週比+10ポイント

 感染経路別で24週連続最多
▼会食  10.8%
▼職場内  6.9%
▼施設内  6.3%
▼夜間営業する接待を伴う飲食店 0.7%でした。
(経路判明分)

※家庭内で感染する人の数が著しく増加 会食で感染する人も大きく増加

専門家
「同居する人からの感染が最も多いのは、職場、施設、会食、接待を伴う飲食店などから家庭内に持ち込まれた結果と考えられる。日常生活の中で感染するリスクが高まっており、テレワーク、時差通勤・通学などの拡充を図り、感染リスクを大幅に減らす必要がある。
いま一度みずから基本的な感染予防策を徹底する必要がある。特に、不特定多数が集まる場では外が寒く暖房を入れていてもこまめな換気を徹底する必要がある」

今週は、親戚との集まり、大学生の年越しパーティーのほか、特に20代や30代の会食などを通じての感染例が多数報告。

感染経路不明(13日時点の7日間平均)

1096.3人 最多
前週比 +398人 増加比 157%
(感染のひろがりを示す指標)

※この週の新規陽性者のうち感染経路不明者は66%

専門家 感染経路の追跡が困難に
「この増加比が2週間続くと今月27日には1日あたりおよそ2702人、来月10日には1日あたりおよそ6659人の感染経路の分からない人が発生することになる。積極的な疫学調査による接触歴の把握が難しくなり、感染経路がわからない人の数とその割合も増加している可能性がある。調査の優先度を踏まえ、作業の効率化を図るなどの取り組みを進めるとともに保健所への支援が必要である。また、20代から30代で感染経路がわからない人の割合が3週続けて70%を超えていて感染経路の追跡が困難になりつつある」

新規陽性者に占める無症状者の割合

16.2%
(~1月11日までの1週間)

専門家
「引き続き感染機会があった無症状者を含めた集中的な検査などの体制強化が求められる」

検査の陽性率(1月13日時点)

14.2%
前回は14.4%

専門家
「非常に高い値で推移している」

入院患者数(1月13日時点)

3266人
1週間前比 +176人

専門家 危機的状況 入院調整難航も
「入院患者は非常に高い水準で増加が続いていて、医療提供体制がひっ迫し、通常の救急医療なども含めて危機的状況にある。新規陽性者がこのままの比率で増えると、2週間後には新規の入院患者だけで確保した4000床を超える。現時点の入院患者の約半数が入院し続けると仮定すれば1週間後には入院患者はおよそ4600人、2週間後にはおよそ7000人となり、医療提供体制は破綻の危機に直面する。新規感染者の急増に対応する病床を確保するためには通常の医療をさらに縮小せざるを得ない。保健所から都に寄せられる入院調整の依頼は、年末年始の期間に非常に多い水準で推移し、今月6日以降は連日1日に400件を超え、翌日以降の調整に繰り越したり、待機を余儀なくされたりする例が多数生じている。新規の陽性者を大幅に減少させるために実効性のある対策をただちに行う必要がある」

自宅療養者数(1月13日時点)

8414人
1週間前比 +3513人

専門家
「自宅療養者の急激な増加に伴い健康観察を行う保健所の業務が急増している」

重症者数(1月13日時点)

141人(都の基準による)
1週間前比+28人

専門家 感染症以外の救急救命医療も困難に
「新規陽性者のおよそ1%が重症化する現状が続けば、今月20日までに新たに発生する重症患者はおよそ196人となり、病床の不足がより顕在化する。重症用の病床の拡大は限界を迎えている。重症用病床の確保に向けて医療機関は予定している手術の制限などを余儀なくされるだけでなく、感染症以外の救命救急医療も困難になってきている。現状の患者動向が継続すれば、新型コロナの重症患者だけでなく、ほかの傷病による重症患者の受け入れが困難になり、多くの命が失われる可能性がある」

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