新型コロナウイルスの感染拡大で衝撃が走った年末年始の首都圏。各地の初詣などの人出は、どうだったのでしょうか?携帯電話のビッグデータの分析からは、多くの人が初詣を控え、分散する傾向もみられることがわかりました。
NHKは、各地の神社や寺の周辺に12月26日から1月3日までの間に訪れた人出を分析し、前の年と比較しました。分析に使ったデータは、IT関連企業「Agoop」が利用者の許可を得て個人が特定されない形で集めた携帯電話の位置情報です。
正月三が日の人出です。
年末から分散して参拝に訪れるよう呼びかけていた、さいたま市大宮区の武蔵一宮氷川神社では、年末の参拝者が前の年より1割余り増え、期間中ほぼ横ばいで、分散の傾向が見られました。武蔵一宮氷川神社によりますと、12月15日ごろから参拝者が増え始め、その後は、人出は増えず同じ状況が続いたということです。
武蔵一宮氷川神社は「分散参拝の呼びかけの効果が出たと感じている」と話していました。
また、NHKはNTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたビッグデータを使って、ことしの元日の正午の東京都内の人の数を500メートル四方ごとに分析し、去年と比較しました。
去年より人が増加したエリアはオレンジ色、人が減少したエリアは青色、変わらないエリアは白で表しています。
▽去年より人が増加したオレンジ色
東京の23区の主に山手線の外側から多摩地方の住宅地
▽去年より人が減った青色
主に山手線の内側の渋谷や新宿、銀座などの繁華街やお台場や羽田空港などの湾岸エリア
これらのビッグデータからは多くの人が外出を控えたとみられることが明らかになりました。