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那須塩原市の温泉街 検査のため入湯税引き上げたけど

  • 2020年12月2日

宿泊施設の従業員らに新型コロナウイルスの定期的な検査を行うことになった栃木県那須塩原市で、検査の財源にあてるための入湯税の引き上げが1日から始まりました。一方で、実際に検査を受けた人は想定の1割程度にとどまっています。何が背景にあるのでしょうか。

これまでの詳しい経緯「那須塩原市の温泉街のコロナ対策 入湯税引き上げで安全目指す」こちらからご覧ください。

入湯税が最大200円引き上げに

那須塩原市は、観光客に安心して来てもらいたいと、ことし10月から、月に1回、市内のホテルや旅館の従業員らのうち希望者に、PCR検査などのウイルス検査を受けてもらうことにしました。

これに伴い、検査費用の一部を市が負担するための財源として、1日から市の入湯税が宿泊料に応じて50円から200円引き上げられました。

宿泊客の反応はさまざまです。

県外から訪れた男性客
「引き上げは知らなかった。150円の入湯税が350円になるのは大きく、納得はしてないがしかたない」   

県内から来た女性客
「ニュースで知っていました。引き上げた分はPCR検査に使われ、期間も決まっているということですごく安心しているし、納得しています」

検査受けた旅館「ひとつの安全対策として必要」

那須塩原市の板室温泉にある旅館では、経営者を含む16人の従業員のうちフロントなど接客にあたる10人がPCR検査を受け、全員、陰性でした。

館内には入湯税の引き上げを知らせるポスターを貼って宿泊客への周知も行っていて、今のところ、引き上げによる影響は出ていないということです。

旅館を経営する荻原正寿さん
「県外から多くのお客様を迎え入れるので、経営者や従業員が陰性だったという確認を取っていくのはひとつの安全対策として必要だ。『私の宿ではこうしています』という発信をしていくことで、ご理解をいただけると思う」

検査受けたのは想定の1割程度 なぜ?

一方で、市は当初、検査の対象について土産物店なども含めて毎月600人程度を見込んでいましたが、実際に検査を受けたのは11月30日の時点でのべ63人と想定の1割程度にとどまっています。

感染者が出た場合の不安に加え、GoToトラベルによる宿泊客の増加で検査に行く時間が取れないといった事情が背景にあるとみられます。

入湯税の引き上げに反対していた塩原温泉旅館協同組合の田中三郎理事長は、改正条例の可決後、PCR検査を含めて市と協力していくことで合意していますが、経営する旅館では従業員も含めてまだ検査は受けられていません。

感染者が出た場合の不安に加え、GoToトラベルによる宿泊客の増加で病院まで検査に行く時間が取れないなどの理由から、塩原温泉では定期的な検査を受ける旅館は少ないといいます。

田中 理事長
「“陽性”の結果が出てしまうとあっという間にキャンセルが発生してしまい、1度キャンセルになったら客はもう戻ってこない。ある程度の人数で何度も受けてもらうとなると、旅館側の負担もあるのでなかなか積極的に検査には行かないのではないか」

市長「病院に行かなくても検査受けられる仕組みを」

市としては、事業者の理解を得ながら検査数を増やせるかが課題です。

渡辺美知太郎 市長
「近日中に旅館業の人たちが病院に行かなくても検査を受けられる仕組みを作りたい。今後、どんな状況になっても観光を楽しめる取り組みを作っていきたい」

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