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横浜市のIR 市民団体が住民投票求め署名提出

  • 2020年11月13日

横浜市が誘致を目指すカジノを含むIR=統合型リゾート施設。その是非を問う住民投票の実施を求めて署名活動を行ってきた市民らの団体が13日、必要な数の3倍を上回るおよそ20万人の署名を選挙管理委員会に提出しました。市長は「20万を超える署名は、市民の関心や心配の現れだと認識している。法令に基づき適切に手続きを進めたい」と話しています。

必要の3倍以上の署名

IR施設の誘致に反対している市民らの団体、「カジノの是非を決める横浜市民の会」は誘致の是非を問う住民投票の実施を求めて署名活動を行ってきましたが、13日、必要となる6万2541人の3倍以上の、およそ20万6000人の署名を市内18区の選挙管理員会にそれぞれ提出しました。

横浜市の林文子市長は、誘致を推進する立場ですが、今後、選挙管理委員会による審査で署名が必要な数に達していると確認されれば、法律に基づいて年明けにも住民投票を実施するための条例案を市議会に提出することになります。ただ、市議会の多数を占める自民党と公明党は、「詳しい事業内容を見て判断すべきだ」という立場で住民投票には慎重な姿勢です。

署名を提出した団体の共同代表 慶應義塾大学名誉教授 小林節さん
「20万という数には満足している。横浜を『ばくち都市』にしていいのか、市民の声を聞かずに決めていいわけがない。今後は、署名がむだにならないよう市議会議員への説得活動をしていく」

経済効果7400~9700億円 市が事業者試算を公表

カジノを含むIR=統合型リゾート施設を巡っては誘致を目指している横浜市が10月、経済波及効果について、参入を希望している事業者が毎年、7400億円から9700億円にのぼると試算していることを明らかにしました。
横浜市は、参入を希望する国内外の9つの事業者からことし6月までに寄せられた提案の内容を公表しました。この中で各事業者は、施設への1年間の訪問者数は2100万人から3900万人と予想していて、経済波及効果は、毎年7400億円から9700億円にのぼると試算しています。また、これに伴う税金などによる横浜市の増収は、860億円から1000億円と見積もられています。
ただ、これらの提案では、新型コロナウイルスの影響や感染防止対策などは考慮されていないことから、市は今後、改めて、事業者からヒアリングすることにしています。

港湾事業者 “立ち退かない”

一方、誘致に反対する地元の港湾事業者などが設立した「横浜港ハーバーリゾート協会」は、13日役員会を開き、港湾事業者らが納得する案が示されない限り、山下ふ頭から立ち退かないとする方針を改めて示しました。

藤木幸夫会長
「カジノはばくちであり、依存症で多くの人が泣いている。さらに新型コロナウイルスの影響で世界のカジノもうまくいっていない状況だ。誘致をやめさせるため命がけで取り組みたい」

市長 “手続き適正に進める”

横浜市の林文子市長は13日の記者会見で、「20万を超える署名が集まったということは、市民の関心や心配の現れだと認識している。しっかり受け止めたうえで、法令に基づき適切に手続きを進めたい」としたうえで次のように述べました。

「カジノが占めるのは施設全体の3%で、統合型リゾートは観光業と観光政策に大きな貢献ができると考えている。医療や福祉、子育てや高齢者のケアに大変お金がかかる中で、税収をあげていくための政策の1つと考えている。資源のない国にインバウンドを呼び込む国家的なプロジェクトとしてやっているので、治安や依存症の問題についてもしっかり解決できる方法を示していきたいし、計画は止めるべきではない」

また林市長は、条例案を市議会に提出する際に付ける市長の意見について、「賛成、反対といった直接的な表現はしない予定で、どのような内容にするか今後、検討したい。市民の意見を受け止めたうえで、市長としての見解をわかりやすく伝えられるようにしたい」と述べました。

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